あらすじ
第15話は、韓紫晴が紆余曲折を経てようやく安王に謁見し、君北月への助力を請う場面から始まります。静寂を好む安王でしたが、君北月の名を聞き及ぶや否や、天闕鎮守の助勢を決意します。ただし、その期間はひと月に限るとのことでした。
一方、留仙島では、老顧と芦荘主の献身的な介抱を受け、君北月の容態は徐々に回復に向かい、五日以内には意識を取り戻すとされていました。しかし、素穎は邪悪な陰謀を企て、君北月の薬に毒を盛ります。韓紫晴は四王府の安寧と君北月の無事を案じ、留仙島へ赴くことを決意します。百里尾生とその弟弟子もまた、密かにその後を追います。
時を同じくして、素穎は江辰と結託し、君北月の家督相続を阻止しようと画策します。老顧と影に血霊草の窃盗という濡れ衣を着せ、さらに君北月が目覚めようとするまさにその時に、回復を阻む薬を飲ませようとします。これらの出来事は、様々な勢力間の暗闘、そして君北月の運命を巡る複雑な状況を如実に物語っています。
ネタバレ
韓紫晴は捕らえた男を問い詰め、安王に会わせてくれるという条件で解放した。男は獣医と名乗り、安王に恩があるため会いたいと懇願。安王の静穏を重んじ、紫晴の単独面会を提案。男は開門の子供に扇子を渡し、門は開いたが、男は百里尾生と名乗り姿を消した。師弟を解放しなければ報復すると警告を残して。
紫晴は安王に君北月の窮状を訴え、協力を要請。安王は北月の名を聞き、事情を理解すると天闕鎮守への協力を約束。ただし、期限は一ヶ月のみ。
留仙島では、老顧が君北月の看病を続け、芦荘主も薬を提供。しかし、素穎は老顧の隙を突き、北月の薬に毒を盛った。深夜、北月の容態悪化に気づいた老顧は、芦荘主を呼び、芦夫人は躊躇なく内力を送り込み、自身も吐血。老顧と影は感謝を深め、北月の回復を祈った。
紫晴は兵の訓練を続け、欧陽を師に招いた。王は諦めず四王府へ再び来訪するも、安王に阻まれ撤退。紫晴の手腕に感嘆しつつ。紫晴は北月を案じ留仙島へ向かう決意をし、安王は四王府の守りを約束。しかし、百里尾生とその師弟も船で天闕を離れていた。
君北月は快方に向かい、老顧は五日以内に目覚めると診断。芦荘主は喜び、夫人に北月への期待を語る。芦夫人は我が子を思い複雑な表情。素穎は家督を北月に継がせるという父の意向を聞き、行動を開始。
素穎は江辰と共謀し、血霊草を母に送らせるも、すぐに紛失。江辰は濡れ衣を外部の人間に著せ、梅婷は北月の部屋で血霊草を発見。芦荘主不在の中、老顧と影は監禁され、芦夫人は複雑な思いで黙認。江辰は北月の看病を買って出て、素穎と共に北月が目覚める直前に再び薬を飲ませ、殺害をも企てる。
第15話の感想
第15話は、様々な思惑が交錯し、緊張感が高まる展開でした。韓紫晴は安王の協力を得るため、危険を冒して単身乗り込みます。彼女の君北月への強い想いと、機転の利いた行動力には感服させられます。一方、留仙島では、君北月の容態に一喜一憂する老顧や芦荘主夫婦の姿が描かれ、彼らの人間味あふれる一面が垣間見えました。しかし、素穎の暗躍により、君北月は再び危機に陥ります。彼女の冷酷さと執念深さには、恐怖すら感じます。
特に印象的なのは、安王の登場です。これまで謎に包まれていた彼の存在が、物語に大きな変化をもたらす予感がします。また、百里尾生という新たな人物の登場も、今後の展開に大きく関わってくるでしょう。彼の目的や、韓紫晴との関係性も気になるところです。
つづく