あらすじ
第二十五話は、楚飛燕、離歌、韓紫晴、そして君北月らの動向を中心に展開します。楚飛燕は離歌と韓紫晴を連れて昭汐に会いに行き、水路を使って逃げる計画を立てていましたが、君北月に気づかれてしまいます。君北月は船底を爆破し、船に乗っていた全員が窮地に陥ります。この危機的状況の中、離歌は韓紫晴を命懸けで守り、最終的に君北月に救出されますが、自身は溺れかけ、百里尾生に助けられます。この騒動で昭汐は捕らえられますが、韓紫晴の監禁場所を明かすことを拒みます。
一方、楚飛燕は西陵へ逃げ帰り、楚天戈の叱責を受け、後悔の念を口にします。君北月は韓紫晴の治療の手配をし、南照王主催の宴で昭汐の正体を暴露し、楚天戈への大きな贈り物とします。また、君北月は司徒浩南の動揺に気づき、彼を諭します。
さらに、百里尾生は怪我を負った離歌のために医者を探し奔走しますが、なかなか上手くいきません。
ネタバレ
楚飛燕は離歌と韓紫晴を連れて昭汐のもとへ。船の出航が近いと告げる昭汐に対し、離歌は東陵王室の許可が必要だと進言するも、昭汐は母上の許可は得ていると一蹴。離歌は何もできないまま、事態を見守るしかなかった。
一方、君北月は離歌が残した印を発見し、楚飛燕が水路を使うと推測。港へ向かうと怪しい船を見つけ、船底に穴を開けるよう指示する。船内では、楚飛燕に唆された昭汐が韓紫晴に毒を盛っていた。浸水していく船内で、離歌は必死に韓紫晴を目覚めさせる。脱出は不可能に見えたが、君北月たちの到著により韓紫晴は救出される。しかし、離歌は水中に沈んでしまう。君北月は韓紫晴を連れてその場を離れ、百里尾生が金色の光を放ちながら水中へ飛び込み、離歌を救助する。意識を取り戻した離歌は、母上から聞かされた「東陵の太子は30歳まで生きられない、昭汐を支えよ」という言葉を夢に見る。何かを言おうとする離歌に、百里尾生は静養を促す。
西陵に戻った楚飛燕は、楚天戈から失敗を責められる。10日後の祭沙大典で君北月が何か仕掛けてきた場合に備え、南照王に協力を仰ぐよう指示される。楚飛燕は今回の行動を後悔する。
君北月は韓紫晴を医者に診せる。顔の傷は完治が難しいと診断されるが、君北月は眠る韓紫晴に「お前は私の王妃だ」と告げる。南照では、沁妃が姉と甥の死の真相究明を王に訴える。南照王の情報網も、楚飛燕が韓紫晴に関与していたことを掴んでいた。
百里尾生は離歌を師弟のもとへ連れて行くが、治療を拒否されてしまう。離歌は百里尾生の金鮫の正体を見抜くが、百里尾生はただ離歌を治したい一心だった。一連の出来事で衰弱した王に対し、安王は西陵の件を四王子に伝えるよう進言する。君北月は韓紫晴を託し、単身西陵へ向かう。
君北月の単身での来訪に驚く楚天戈。君北月が自分に矛先を向けていると察した楚飛燕は、歓迎の宴への出席を拒否する。芊芊も西陵に到著するが、侍女に外出を禁じられる。韓紫晴を探すが姿が見えず、何かあったのではないかと不安になる。宮廷の宴で、西陵王は芊芊に舞を命じる。芊芊は拒否せず、西陵王は芊芊と楚天戈の結婚を発表する。司徒浩南は心中穏やかではない。君北月は楚天戈への贈り物として昭汐を突き出し、その場を後にする。司徒浩南の様子に気づいた君北月は、彼を励ます。
百里尾生は離歌を連れて医者を探し続けるが、治療を断られ続けていた。
第25話の感想
第25話は、様々な思惑が交錯し、緊張感と切なさが入り混じる展開でした。楚飛燕の策略によって窮地に陥った韓紫晴と離歌。離歌の機転と君北月の迅速な行動によって紫晴は救出されますが、離歌は水中に沈み、生死の境を彷徨います。百里尾生の身を挺した救出劇は、彼の深い愛情と金鮫としての神秘的な力を印象付けました。
一方、西陵では楚天戈と楚飛燕が今後の策を練り、南照では沁妃が復讐を誓うなど、それぞれの思惑が複雑に絡み合います。君北月は単身西陵に乗り込み、昭汐を突き出すことで楚天戈に宣戦布告しますが、その背景には韓紫晴への深い愛情と、国を守るという強い責任感が見て取れます。
特に印象的だったのは、離歌の献身的な行動と、君北月の紫晴への揺るぎない愛情です。離歌は命を懸けて紫晴を守り、君北月は王妃としての立場だけでなく、一人の女性として紫晴を大切に想う気持ちが強く伝わってきました。
つづく