あらすじ

まず、百里尾生ひゃくりびせい老沙ろうしゃ離歌りかの治療を懇願し、君北月くんほくげつからの指示で一度は拒まれたものの、最終的に治療を引き受けることになりました。老沙ろうしゃ離歌りかを安置した後、その場を離れました。一方、韓紫晴かんしせい十両じゅうりょうに見守られながら、容態が芳しくありませんでした。夜更け、目を覚ました離歌りかは、同じく目を覚ましていた韓紫晴かんしせいと鉢合わせます。動揺した二人の様子に侍衛が気づき騒ぎになりますが、十両じゅうりょう老沙ろうしゃが間一髪で事態を収拾します。韓紫晴かんしせいの危機的な状況を目の当たりにした離歌りかは、自らの身を犠牲にしてでも老沙ろうしゃに助けを求め、老沙ろうしゃはやむなく離歌りかの皮膚を移植して韓紫晴かんしせいを救うことを承諾します。

次に、君北月くんほくげつ司徒浩南しどうこうなん芊芊せんせん公主を救出するよう手助けをすると同時に、楚飛燕そひえんを欺き韓紫晴かんしせいの情報を探ろうとします。司徒浩南しどうこうなん芊芊せんせんを見つけ、自分の想いを告白しますが、二人の会話を楚飛燕そひえんが盗み聞き、邪魔をしようとします。しかし、これも君北月くんほくげつの計画のうちでした。

最後に、目を覚ました韓紫晴かんしせいは、自分の顔が修復されていることに気づきます。実は、老沙ろうしゃ離歌りかから提供された皮膚で人皮面を作っていたのです。そして物語は最高潮へ。窮地に陥った君北月くんほくげつを救うため、韓紫晴かんしせい西陵せいりょうの城壁を爆破し楚天戈そ てんかを脅迫、さらに洞窟も爆破します。ついに君北月くんほくげつが現れ、増長した楚飛燕そひえんを製圧しました。

ネタバレ

百里尾生ひゃくりびせいは苦労して離歌りか老沙ろうしゃの所へ連れて行ったが、君北月くんほくげつの指示で韓紫晴かんしせいの治療に専念している老沙ろうしゃは、他の患者を受け入れるつもりはなかった。しかし、百里尾生ひゃくりびせいの粘り強い説得と、以前師匠に連れられて来たこともあり、さらに老沙ろうしゃが難病に弱いことを知っている百里尾生ひゃくりびせいは、離歌りかを診てくれるよう頼み込んだ。結局、老沙ろうしゃ離歌りかを一目見るなり、中に連れて行った。しかし、老沙ろうしゃ離歌りかを部屋に寝かせると、そのまま立ち去ってしまった。百里尾生ひゃくりびせい離歌りかを安心させ、老沙ろうしゃの腕前は確かだと告げた。

一方、韓紫晴かんしせいの容態は深刻で、十両じゅうりょうが付きっきりで看病していた。深夜、百里尾生ひゃくりびせいが眠りに落ちた頃、離歌りかは目を覚まし、あたりを歩き回っていた。そして、眠っている韓紫晴かんしせいを発見する。思いがけず韓紫晴かんしせいに再会できたことに動揺した離歌りかは、大きな物音を立ててしまい、護衛が現れ殺そうとする。十両じゅうりょうは彼が命の恩人だと説明し、その後老沙ろうしゃも駆けつけた。老沙ろうしゃ離歌りかのせいで自分が窮地に立たされたと嘆き、四王子に知られたら大変なことになると言った。しかし、離歌りか韓紫晴かんしせいの容態ばかりを気にしていた。老沙ろうしゃは王妃の完全な回復には生きた人間の皮膚が必要だと告げ、離歌りかは迷わず自分の皮膚を提供することを申し出た。老沙ろうしゃは命と引き換えにするようなことはしたくなかったが、離歌りかは東陵の太子がここで死ねば大事になると脅し、老沙ろうしゃはやむを得ず承諾した。

楚飛燕そひえん芊芊せんせん公主を監視し続けていた。君北月くんほくげつ司徒浩南しどうこうなんを助け、芊芊せんせん公主を解放する計画を立てていた。楚飛燕そひえん芊芊せんせん公主を監視していることを知ると、君北月くんほくげつはわざと情報を流し、楚飛燕そひえん韓紫晴かんしせいの居場所を掴もうと罠に嵌った。南照王なんしょうおうの指示で一同が集まり、祭沙大典への参加を促される中、君北月くんほくげつは全ての手配を整え、司徒浩南しどうこうなんを出発させた。韓紫晴かんしせいの容態が心配な君北月くんほくげついんを様子見に戻し、自分は西陵せいりょうに残った。

君北月くんほくげつの部下に案内され、司徒浩南しどうこうなん芊芊せんせん公主と無事に再会を果たしたが、楚飛燕そひえんも追ってきていた。芊芊せんせん公主は依然としてつれない態度だったが、司徒浩南しどうこうなんはついに本心を打ち明け、楚天戈そ てんかとの結婚を望んでいないことを伝えた。二人は互いの気持ちを確かめ合い、抱き合う。この様子を聞いていた楚飛燕そひえんは、外から扉を閉めて閉じ込めた。しかし、これは全て君北月くんほくげつの計画通りだった。

韓紫晴かんしせいはついに目を覚ました。百里尾生ひゃくりびせいは気を失う前のことを覚えているかと尋ね、韓紫晴かんしせいは自分の顔が焼け爛れた様子を思い出した。十両じゅうりょうが銅鏡を渡すと、韓紫晴かんしせいは自分の顔が元通りになっていることに驚く。老沙ろうしゃは自分が人皮面具を作ったと言い、普通の人は見破れないと説明した。そして、その皮膚を提供したのは、彼女のために命を捧げる覚悟のある人物だと告げた。韓紫晴かんしせいはその人物が誰なのか察したが、既にその人物は去っていた。韓紫晴かんしせいの焦る様子を見た百里尾生ひゃくりびせいは複雑な気持ちになった。東海の時は本当は韓紫晴かんしせいを助けようとしていたのに、結果的にこのような形になってしまったからだ。

君北月くんほくげつ楚飛燕そひえんを捕らえようとしたが、楚飛燕そひえんは道連れにしようと自爆を試みた。君北月くんほくげつは閉じ込められ、司徒浩南しどうこうなん芊芊せんせん公主は急いで逃げ出した。楚天戈そ てんかに捕まりそうになったその時、韓紫晴かんしせいが助けに入った。韓紫晴かんしせい西陵せいりょうの城壁を爆破し、楚天戈そ てんか君北月くんほくげつの居場所を聞き出した。その後、韓紫晴かんしせいは洞窟を爆破した。楚飛燕そひえんはなんとか脱出したが、そこに韓紫晴かんしせいが現れた。楚飛燕そひえんはなおも高慢な態度だったが、現れた君北月くんほくげつに蹴り飛ばされた。

第26話の感想

第26話は、まさに怒涛の展開でした。離歌りかの自己犠牲、芊芊せんせん公主と司徒浩南しどうこうなんの再会、そして韓紫晴かんしせいの復活と、目まぐるしく物語が進んでいきます。特に印象的なのは、離歌りか韓紫晴かんしせいへの深い愛情です。自分の命を顧みず、彼女の美しさを取り戻すために行動する姿には心を打たれました。彼の想いが報われなかったのは悲しいですが、その献身的な愛は、物語に深い感動を与えています。

また、芊芊せんせん公主と司徒浩南しどうこうなんの再会のシーンも感動的でした。お互いを想いながらも、すれ違っていた二人の気持ちがついに通じ合い、抱き合う姿は、見ているこちらも温かい気持ちになりました。楚飛燕そひえんの妨害もありましたが、君北月くんほくげつの巧妙な計略によって、二人は無事に結ばれることができました。

そして、何と言っても韓紫晴かんしせいの復活は、この話の最大の山場と言えるでしょう。人皮面具によって元の美しい顔を取り戻した彼女は、再び力強く立ち上がり、君北月くんほくげつを救うために活躍します。西陵せいりょうの城壁を爆破し、楚天戈そ てんかを脅すなど、彼女の行動力と決断力は、まさに圧巻でした。

つづく