あらすじ
第27話は、韓紫晴と各勢力との対立を中心に展開します。楚天戈は韓紫晴の身分を利用して君北月を脅迫しますが、最終的には全てなかったことにして、祭沙大典で婚約破棄を宣言することを約束し、芊芊と司徒浩南を助けるという韓紫晴の要求に応じます。君北月と韓紫晴が去る際、韓紫晴は初めて自ら君北月を抱きしめ、この場面を離歌が目撃します。一方、南照王は楚飛燕の行動により韓紫晴の誅殺を命じ、楚飛燕には南照へ戻る必要はないと告げます。沁妃は離歌に手紙を書きますが返事はなく、離歌は玉曉夢に助けられます。
物語は祭沙大典へと進みます。楚飛燕は韓紫晴が孤島の人間であることを暴露し、群衆を扇動して彼女を討伐しようとします。韓紫晴は潔白を証明しようとしますが、楚飛燕の狂気じみた攻撃と大国師の陰湿な奇襲によって罠に落ちてしまいます。君北月は必死に韓紫晴を救おうとしますが、叶いません。そして、西陵公主が南照四王妃を殺したという知らせを聞いた離歌は、危険を顧みず、事態に介入することを決意します。
ネタバレ
楚天戈は韓紫晴の正体を盾に君北月を脅迫するも、証拠の提示を求められ窮地に陥る。そこで、楚飛燕による紫晴拉緻事件と紫晴の正体について、双方ともなかったことにしようと提案。紫晴はさらに、芊芊と司徒浩南の結婚を認めるよう要求する。楚天戈は渋るが、紫晴の強い意誌と、南照王への報告を示唆されたことで、ついに折れ、三日後の祭沙大典で婚約破棄を宣言すると約束。北月と紫晴はようやくその場を離れる。
二人が去った後、北月は老沙の腕前に感嘆し、紫晴は北月に感謝の抱擁をする。この様子を陰から見ていた離歌は、静かに立ち去る。一方、南照では大国師が西陵へ出発。楚飛燕の行動を聞き及んだ南照王は、紫晴の抹殺を命じ、飛燕についても帰国を禁じる。沁妃は離歌に手紙を送るも、返信はなく、侍女でさえ離歌の安否を心配する。その頃、離歌は瀕死の状態で誰かに救われ、護心丹を与えられていた。
北月と紫晴は老沙の小屋に戻るが、老沙は薬草採集で不在。二人は過去の氷譚での出来事を思い出す。南照では、楚天戈の命令で帰国を迫られた飛燕が、南照からの追及を恐れる中、大国師が訪れる。飛燕は紫晴が孤島の人間であり、百毒不侵である証拠として顔の刺青を目撃したと報告。大国師は驚きを隠せない。離歌は玉暁夢に救われ、暁夢とその母の手厚い看護を受ける。東陵では、離歌の消息が途絶えたまま、昭汐の失態により天闕の追及が迫る。離歌のもとにも書状が届くが、彼はもはや関わりたくないと思い、手紙を燃やす。
大国師は南照王の命令に従い、紫晴暗殺を計画。祭沙大典で楚飛燕は紫晴を孤島の人間だと糾弾し、群衆を扇動する。紫晴は冷静に仮論するも、逆上した飛燕に対抗するため音殺を使用。しかし、大国師の奇襲を受け、罠に落ちてしまう。北月は必死に紫晴を助けようとするが、葉わない。離歌は暁夢から西陵の姫が南照の四王妃を殺したと聞き、いてもたってもいられず、負傷の身を押して駆け出していく。
第27話の感想
第27話は、様々な思惑が交錯し、緊張感が高まる展開でした。楚天戈は保身のために紫晴の正体を隠蔽しようとしますが、紫晴自身の強い意誌と北月の存在により、思惑通りにはいきません。紫晴と北月の絆が深まる一方で、離歌は孤独な戦いを強いられています。彼を救った玉暁夢の優しさは、暗い物語の中で一筋の光となっています。
特に印象的なのは、紫晴が初めて北月に抱きついたシーンです。これまで、北月の一方的な愛情表現が目立っていましたが、今回は紫晴から歩み寄る姿が描かれ、二人の関係性の変化を感じさせます。また、離歌が東陵からの手紙を燃やすシーンも重要です。彼は過去の因縁から逃れ、新たな人生を歩もうとしているのでしょう。しかし、暁夢から紫晴の危機を聞かされた時、彼の表情は大きく変わります。彼が取る行動が今後の物語を大きく左右するでしょう。
楚飛燕の狂気じみた行動も目を引きます。彼女はもはや理性を失い、紫晴への憎悪に突き動かされているようです。大国師は冷酷な策略家として暗躍し、物語に不穏な影を落とします。南照王の冷酷な命令も、今後の波乱を予感させます。それぞれのキャラクターの思惑が複雑に絡み合い、物語はますます予測不可能な方向へと進んでいきます。
つづく