あらすじ
韓紫晴は床下から出てきたところを四王子に見つかってしまった。彼女の不可解な行動は四王子の関心を引いたが、韓紫晴は空腹を言い訳にその場をうまく逃れ、急いで立ち去った。
翌日、理審司の江氏が王の捕縛令を持って現れ、韓紫晴を連行しようとした。四王子は引き止めようとしたものの、韓紫晴は自ら潔白を証明するために捜査に協力する意思を示した。
宮中では、四王子は王に対し、妃を簡単に廃することはないと断言し、さらに欧阳静詩の不適切な行動を暴露した。
一方、牢獄に入れられた韓紫晴は、謎の黒衣の人物と遭遇する。その人物から遺体の埋葬場所を知らされた韓紫晴は、驚いたことにその黒衣の人物が変装した四王子であることに気付く。
陳氏の殺人事件の審理において、韓紫晴は遺体の再検査を要求した。仵作の謝哲の判断と新たに発見された証拠により、真犯人は宮中の人間であることが判明し、王は直ちに関係者を処罰した。
事件解決後、韓紫晴は四王子の行動に疑問と不満を抱いていた。しかし、帰宅した四王子が高襟の服を着ているのを見て、彼が牢獄で自分を助けてくれた黒衣の人物ではないかと疑い始める。
ネタバレ
韓紫晴は、床下でしばらく隠れていたが、ついに我慢できずに出てきてしまった。あいにく四王子がちょうど起き出し、床下から出てくる彼女を見て驚いて抱きしめ、事情を尋ねた。紫晴は口ごもりながらお腹が空いたと言ったが、四王子が食事を用意させようとした途端、慌てて逃げ出してしまった。その後、四王子は自分の箱を開け、底に隠されていた短刀を見つけた。
翌朝、身支度を整えた紫晴と四王子が出かけようとしたところ、理審司の江大人が部下を引き連れて門口に立ちはだかっていた。江大人は陳公子殺人事件の捜査のため、王の命令で王妃を連れて行くと告げ、捕令を示した。紫晴は拒否すれば疑いを深めるだけだと理解し、素直に従った。四王子は彼女の安全を守ることを約束した。
宮殿に著くと、四王子は父王に事情を説明した。王は間もなく使者が到著するのに、四王妃が容疑者になっているのは良くないと、廃妃を検討するようそれとなく促した。しかし四王子は、紫晴が罪を認めない限り廃妃はしないと断言した。さらに、欧陽静詩の宣旨妨害についても言及し、その処置を尋ねた。王は四王子に判断を委ねた。四王子は静詩を監視させ、郊外で発見された二人の紫衣の男の情報を意図的に漏らした。
紫晴が捕らわれている間、黒装束の男が現れた。以前彼女と手合わせした銀面の男だった。彼は埋葬場所を明かしたことを告げ、彼女の身を案じた。紫晴は彼の正体を探ろうとしたが、男は情報を残してすぐに立ち去った。その際、紫晴は彼の首筋に噛みついた。その後、紅衣が食事を運んできた時、紫晴は謝哲に再検死を依頼するよう頼んだ。
裁判当日、王も臨席し、韓汐児と紫晴が連れてこられた。紫晴は再検死を要求し、紅衣を通じて謝哲に連絡を取っていた。謝哲の検死の結果、犯人は成人男性であることが判明し、郊外で見つかった二人の紫衣の男に強い疑いがかかった。彼らは宮中の人間であることが分かり、王は直ちに関係者を処罰した。紫晴はさらに、汐児が掌櫃と結託して自分を陥れようとした事実を暴露したが、王は証拠不十分として更なる調査が必要だとした。
事件後、紫晴は四王子の姿を見かけず、ある黒装束の男に気づいた。彼女は追いかけ、なぜ助けてくれたのかと問いただしたが、男は何も答えなかった。屋敷に戻ると、四王子が高襟の服を著ていた。紫晴は、彼が言った「守る」という言葉は嘘だったのではないかと疑念を抱いた。四王子は紅衣に紫晴を高襟の服を買いに行くよう指示した。紫晴が謝哲のことを尋ねると、紅衣は誰かが事前に手回ししていたようで、謝哲は既に待機していたと明かした。
第5話感想
第5話は、紫晴の機転と四王子の思惑が複雑に絡み合い、ハラハラドキドキの展開でした。窮地に立たされた紫晴が、冷静に状況を分析し、再検死を要求するシーンは、彼女の知性と勇気を改めて感じさせられました。紅衣を通じて謝哲に連絡を取り、見事に逆転の一手を打つ姿は痛快でした。
一方、四王子は紫晴を守るという言葉を口にする一方で、高襟の服を著ているという描写から、何かを隠していることが示唆されています。彼の真意はどこにあるのか、今後の展開が非常に気になります。紫晴を助けようとする謎の黒装束の男の正体も不明瞭で、物語の深層に隠された秘密が少しずつ明らかになっていく予感に、期待が高まります。
つづく