あらすじ
第6話では、韓紫晴の様々な出来事が描かれています。
まず、紅衣と街に出かけた際、病気の仲間を養うために盗みを働いていた小さな乞食を助けます。紫晴はその子に十両と名付け、屋敷に連れ帰ります。帰宅すると、四皇子殿下が長い間待っていたことに気づきますが、気にする様子もなく、皆で鍋料理を食べ始めます。四皇子殿下もそれに加わります。
翌日、紫晴は宮廷に謝恩に向かいます。御花園で琴の音色に耳を傾けていると、母に琴の手ほどきを受けた記憶が蘇ります。そして、黑衣人に似た扇子を見かけ、警戒心を強めますが、その瞬間、四皇子殿下に連れ出されます。四皇子殿下はこれから出かけることを告げ、その間、紫晴に騎射を学ぶように命じます。
紫晴は校場へ向かい練習を始めますが、司馬勲に軽んじられます。そこで、乞食の子供たちの訓練を手伝い、彼らの生活を向上させるために兵団を結成しようとします。
それと同時に、紫晴の行動を不審に思う勢力が暗躍し、監視を強めます。また、彼女に毒を盛ろうとする者も現れますが、誤って自ら毒を飲んでしまいます。
最後に、四皇子殿下が帰還します。紫晴の出来事を知ると、彼女を連れて草原を駆け抜けます。
ネタバレ
紫晴と紅衣は街で、子供を追いかける女性に出くわす。どうやら子供は盗みを働いたらしい。紅衣は王妃である紫晴に構わずにいるように言うが、紫晴は10両もの銀子を払って子供を助ける。しかし、子供はすぐに逃げてしまう。紅衣が追いかけると、子供は病気の子供たちでいっぱいの家にたどり著く。紫晴は事情を察し、少女に「十両」と名付け、連れ帰る。
屋敷に戻ると、既に夜遅く、四王子が待っていた。紫晴は「私を待ってたの?ご飯でも食べさせてほしいの?」と皮肉っぽく言うと、四王子は既に食事を終えていると返し、食事を下げさせてしまう。紫晴は紅衣と十両と鍋を囲み、四王子はそれをこっそり見て、自分も用意させる。
翌日、紫晴は宮中へ謝恩に向かう。王上との面会後、紫晴は御花園で琴の音を聞く。音律に詳しくない紫晴だが、母の教えを思い出し、曲を感じ取る。そこに二王子が現れ、扇子で扇ぐ姿を見て、陳公子の屋敷にいた黒衣人の一人を思い出す。その時、四王子が現れ、紫晴を連れ出す。琴を弾いていた離歌公子は、紫晴の顔を見て自分の師を思い出す。
四王子はしばらく留守にすると言い、その間に乗馬と弓術を学ぶよう紫晴に命じる。紫晴は紅衣から二王子の情報を聞き出し、校場へ向かうが、司馬勲は王妃を教えることを拒否し、下級兵士に任せてしまう。夜、紫晴は子供たちを訪ね、彼らの状況を変えるため、山を登る訓練を課す。紫晴は彼らを兵団に育て、この大陸で生き抜けるようにしたいと考えている。子供たちは訓練をこなし、紫晴は感銘を受け、仲間を思いやる少年に「顧惜」と名付ける。それは、彼女が現代世界で想う人の名前だった。
四王子は紫晴の行動を監視させており、その報告に疑問を抱き、さらに監視を強める。一方、紫晴を狙う一味が毒を調合するが、誤って自分たちが毒にあたってしまい、解毒薬も手元にない。
四王子が戻り、紫晴は司馬勲の仕打ちを訴える。四王子は紫晴を馬に乗せ、草原を駆け抜ける。
第6話の感想
第6話は、紫晴の機転と優しさ、そして四王子との微妙な関係性が描かれた回でした。街で出会った孤児たちを助け、名前を与え、更には彼らを鍛え上げようとする紫晴の姿は、偽りの王妃という立場でありながら、真に民のことを想う彼女の優しさを際立たせています。10両という少女への命名も、金額そのものではなく、出会いの大切さを象徴しているようで心温まります。
一方、四王子との関係は依然として距離感がありながらも、少しずつ変化が見られます。食事のシーンでのやり取りや、二王子との遭遇時の四王子の行動からは、紫晴への関心が少なからずあることが伺えます。特に、草原での乗馬シーンは、二人の間に流れる独特の空気が印象的で、今後の展開への期待が高まります。
つづく