あらすじ
第17話は、熊熙若の母の身分が李家で露見したことで巻き起こる騒動を描いています。李弘彬は熊熙若を守るため、彼女と母親の関係を断ち、母を李家から追い出す決断をします。この仕打ちに熊熙若は深く傷つき、大きな不満を抱きます。李夫人は熊熙若を罰することで母親との関係を諦めさせようとしますが、彼女は毅然とした態度を崩さず、寒鉄堂に送られても屈服しませんでした。
一方、李老爷は熊熙若の忠義と孝心に感銘を受け、彼女の態度を賞賛します。そして、李夫人と事態の収拾策を話し合います。
また、李洪煜は熊熙若を気遣い、魚頭湯を差し出して慰めます。しかし、李弘彬は事の処理に苦慮し、弟からの非難にも何も言い返すことができません。
最後に、熊熙若は寒鉄堂で一人、母を想います。李弘彬は様々な方法で彼女に謝罪しようと試みます。
ネタバレ
第17話、李家の屋敷は緊迫した空気に包まれていた。李夫人は息子・弘彬が熙若の母のために弁護しようとするのを止め、老爷と共に二人に不満をぶつける。しかし、怒りは既に収まりつつあった。弘彬は熙若の本当の身分、そして江寧知府の娘であることを隠していた理由を説明する。それは二人の結婚を邪魔されないためだった。そして、義母の突然の来訪に慌て、母に咄嗟の嘘を頼んだのだと明かした。
この状況の変化に、如児は不安を覚え、母と熙若を責め立て、罰を与えようと画策する。しかし、この行動は弘彬の仮感を買うだけでなく、李夫人からも家名に傷をつけると激怒される。幸いにも、李家の次男のおかげで罰は免れた。
母の身分がバレたことを知った熙若は、慌てて母を探しに行くが、弘彬に阻まれる。熙若を守るため、弘彬は母との縁を切るよう告げ、門を閉ざして誰一人外に出さないよう命じる。熙若は悲しみに暮れ、弘彬の冷酷さを責め、母に別れを告げることすら許されない現状を嘆く。李夫人も熙若が母との関係を断ち切ろうとしないことに怒りを露わにするが、それは熙若を守るための行動だった。
熙若が頑なに拒むため、李夫人はついに熙若を寒鉄堂へ閉じ込める。寒鉄堂で熙若は母を思い、何も口にしない。梅香は心を痛める。この話を聞いた長男は、食事を持って熙若を見舞い、慰めようとする。しかし熙若は、李家を出て母のもとへ帰りたいと弘彬に訴える。
弘彬は、両親に真実を受け入れてもらうため、もう少し時間をくれと熙若に頼む。李夫人も、熙若を罰すると言いながらも、温かい食事を用意させるなど、実は彼女を気にかけている。老爷は妻に焦るなと諭し、事態の好転を待つように言い、熙若の情の深さを褒める。
一方、宋沁は偶然、二男・洪煜が麻子顔ではないイケメンであることを知り、彼に惹かれ始める。熙若の事情を知った洪煜は、母の手作り魚頭湯を持って寒鉄堂を訪れ、母に謝るよう説得を試みる。しかし熙若は、それはできないと断言する。洪煜の言葉で、熙若の心は少し軽くなる。
洪煜の行動は兄・弘彬の不興を買い、礼儀に仮すると言われる。洪煜は、弘彬は熙若を引き留めたいだけで、彼女の気持ちを無視していると仮論する。同時に、宋沁は李家の三男に想いを伝えるが、拒絶されてしまう。
最後に、如児はわざと寒鉄堂を訪れ、弘彬が熙若の母を陥れようとしているという嘘を吹き込み、二人の仲を裂こうとする。この言葉に、既に落ち込んでいた熙若はさらに不安を募らせる。物語は複雑に絡み合う人間関係を中心に、家族内の葛藤や個人の選択が突きつける困難を描いている。
第17話の感想
第17話は、熙若とその母、そして弘彬の関係が大きく揺らぐエピソードでした。弘彬は熙若を守るために母との縁を切るという苦渋の決断をしますが、それが熙若にとってどれほどの苦痛であるかを理解しきれていないように感じました。愛する人のためとはいえ、家族との繋がりを断ち切ることの残酷さを、熙若の悲痛な表情が物語っています。
一方、弘彬の苦悩もまた理解できます。家名を守るため、そして熙若との結婚を成就させるためには、今の状況を乗り越えなければならない。しかし、その方法が強引で、熙若の気持ちを置き去りにしている点は否めません。二人の間のすれ違いがもどかしく、見ているこちらも胸が締め付けられました。
つづく