あらすじ
第31話は、顔南星が白魭に無理やり結婚させられそうになる場面から始まります。しかし、彼女は機転を利かせて睡眠薬を使い、脱出を試みます。間一髪のところで江心白に助けられ、二人の間には誤解があったものの、知恵を絞って危機を脱し、白魭と一時的な協力関係を結びます。
彼らは共に猗元山に立ち向かい、見事相手を捕らえ、都へ護送することに成功します。この過程で、江心白が顔南星を気遣う様子や、白魭が顔南星に特別な感情を抱いていることなど、複雑な人間関係や感情の縺れが描かれます。
物語は緊張感あふれるアクションシーンだけでなく、登場人物たちの微妙な感情の変化も織り交ぜながら、山場を迎え、手に汗握る展開となります。顔南星は危険をものともしない強い女性ですが、江心白に忘れ去られることを恐れるなど、繊細な一面も持ち合わせています。
都へ戻る道中、一行は新たな待ち伏せに遭い、更なる困難が待ち受けていることを予感させ、物語は幕を閉じます。
ネタバレ
白魭は顔南星に無理やり迫ろうとするが、顔南星は時間稼ぎのため、結婚の儀式を条件に承諾する。白魭は承諾し、翌日結婚式を行うと言い残して部屋を去る。江心白は顔南星の行方を捜索し、白魭に連れ去られたことを知り心配する。
結婚式当日、顔南星は何度も誘拐された経験から、密かに睡眠薬を用意し、宴席で皆を眠らせる計画を立てる。一方、江心白も密かに潜入していた。
顔南星は著替えを拒否し、赤いベールだけを被って白魭の元へ連れて行かれる。江心白はそれを見て我慢できず、式を止めようとする。顔南星は江心白を見て喜ぶが、江心白は誤解している様子。顔南星は必死に彼に目配せする。白魭と江心白は犬猿の仲だが、顔南星は二人に友達になるよう提案する。江心白は意図を理解し、最近の出来事は誤解だったと説明し、白魭と協力関係を築こうとする。彼は巡按御史であるだけでなく、越江郡主でもあるのだ。白魭は顔南星を引き渡すことを条件に提示するが、江心白は拒否し、その場を立ち去ろうとする。顔南星は納得がいかない。白魭に片目を与えたのだから、拒否する権利はない、それに猗元山を倒さなければ、いずれ白魭にとっての脅威になると主張する。白魭は納得し、協力することに同意する。
江心白は顔南星に二度と無茶な行動をしないよう釘を刺し、今回はとても心配したと伝える。顔南星は白魭の怪しさを感じ、彼との協力には注意が必要だと考える。猗元山が官道で癸草を運ぶことを知った江心白と白魭は待ち伏せし、黒獒率いる運搬隊を襲撃、捕らえる。姚乾書は黒獒の刀を見て、自分と南霽風を襲った時のものだと気づき、殺意を抱く。しかし、白魭が黒獒を殺してしまう。江心白は証拠がなくなってしまったと不満を漏らす。荷物を奪われた猗元山は激怒し、白魭の仲間の老人と子供を人質に取り、江心白との交換を要求する。
白魭は江心白を捕らえ、猗元山の元へ向かう。二人は芝居を打ち、猗元山を捕らえる。江心白は怪我を負い、顔南星が手当てをしていると、白魭が騒ぎ立てる。顔南星は医者として白魭の手当てをするが、江心白は面白くない様子で、顔南星を押し退け自分で手当てをする。最近の出来事で顔南星は江心白を心配していたが、江心白も彼女の安全を心配していた。顔南星にとって怖いものはなく、江心白に捨てられることだけが怖いと語る。桫欏は柳若騫が服を著崩したまま掃除をしているのを見て鼻血を出す。柳若騫は顔南星が江心白の元へ行ったことを桫欏に伝える。
佟賽児は商別離に顔南星の消息を尋ね、嗅覚治療の新しい方法を試してほしいと頼む。しかし、二人がもみ合っているうちに、佟賽児は誤って商別離の頬にキスをしてしまい、商別離は動揺する。江心白と顔南星は猗元山を護送して都へ戻る準備をする。白魭は見送りに来る。本当は顔南星を引き留めたい気持ちがあるが、二人を無事に送り出す約束をしていた。白魭は別れ際に、持っていたサメの骨を顔南星に贈る。
江心白は白魭と今後会うことを望んでいない。江心白は役人であり、白魭は指名手配犯だからだ。都へ戻る途中、江心白は顔南星が受け取った贈り物について尋ね、嫉妬心を隠せない。その時、矢が放たれ、二人は待ち伏せに遭う。
第31話の感想
第31話は、ハラハラドキドキの展開と胸キュンなシーンが絶妙に絡み合い、息つく暇もないほどでした。顔南星と江心白の関係性がさらに深まり、二人の間の信頼感や愛情が伝わってきて、見ているこちらも温かい気持ちになりました。
特に印象的だったのは、結婚式での一幕。顔南星が白魭との結婚を承諾した時は、本当にどうなることかと思いましたが、それは時間稼ぎのための演技だったとは!彼女の機転と勇気に感服しました。そして、そこに颯爽と現れる江心白!二人の再会シーンは、緊迫した状況ながらも、どこかロマンチックで、思わずニヤけてしまいました。
白魭との駆け引きも手に汗握る展開でした。顔南星と江心白が協力して、白魭を出し抜くシーンは、見ていてスカッとしました。白魭は悪役でありながらも、どこか憎めないキャラクターで、彼の複雑な心情も垣間見えました。
つづく