あらすじ
第34話は、柳若騫と桫欏、商別離と佟賽児という二組のカップルの愛憎劇を中心に展開します。柳若騫は誤解から桫欏のもとを去ることを決意し、桫欏は引き止めはしませんでしたが、別れを惜しみました。愛し合いながらも、二人は離れ離れになる運命に直面します。一方、厳碧清は嫁入り衣装で柳若騫に迫りますが、彼の存在に気づき、怒りながら立ち去ります。そして、この事実を利用して桫欏を屈服させようと企みます。
また、商別離は宮中で周陽県主との縁談を断り、佟賽児こそ自分の想い人だと告白します。そして、ある出来事をきっかけに佟賽児にも想いを伝え、二人の関係はついに明確になります。
同時に、江心白と顔南星は変身の話で誤解が生じ、隠し子がいると噂されるなど、コミカルな展開も見られます。さらに、江心白の傷が悪化していることも明らかになり、今後の展開への伏線が張られています。
ネタバレ
柳若騫は荷物をまとめ、桫欏に別れを告げようとした。桫欏は引き留め、「お前は私の人だ」と言ったが、柳若騫は「あなたは私のものだと言ってくれたことはない」と寂しそうに返す。すると桫欏は柳若騫に情熱的なキスをした。その時、厳碧清が嫁入り衣装を抱えて訪ねてきた。桫欏は慌てて柳若騫を隠した。厳碧清は冷たくあしらわれながらも、柳若騫の荷物に気づき、部屋に誰かいるのではと疑い始める。「私たちは一生一緒になる。皇后様も認めた結婚だ。聖旨に逆らうのか」と詰め寄る厳碧清を、桫欏は追い返した。その後、柳若騫は涙ながらに屏風の後ろから現れ、「翰林司の試験があり、花想容も忙しいので、明日からは来られない」と嘘の理由で別れを告げた。桫欏は何も言わず、ただ頷くだけだった。二人は愛し合いながらも一緒になることができず、胸を痛めた。
厳碧清は、桫欏の部屋に隠れていたのが柳若騫だと知り激怒する。しかし、彼女の父親は、これで桫欏を操り、厳碧清との結婚を承諾させられると喜んだ。一方、江心白は、皇后が商別離と周陽県主の縁談を進めようとしており、翌日宴を設けることを知る。商別離は、断るためにも宴に出席することにした。江心白は何か手助けができると考えた。商別離が普段著で宮中に入ると、佟賽児は密かに彼を見つめ、想いを募らせた。
皇后は二人を呼び出したが、すぐに席を外し、二人きりにさせた。商別離は桫欏の話を持ち出そうとしたが、皇后はそれを避けようとした。同時に、江心白は花想容を訪れ、佟賽児に商別離が縁談に向かうことをわざと伝え、彼女を落ち込ませた。顔南星と柳若騫も加勢し、佟賽児に自分の気持ちと向き合わせようとした。
宮中で、商別離は周陽県主の申し出を丁重に断り、既に心に決めた人がいると告げた。正式な婚約や約束はないものの、彼女を世界で一番幸せな女性にしたいと願っていることを伝えた。周陽県主は理解を示し、彼に想いを伝えるよう促した。商別離は宮中を出てすぐに花想容へ向かい、柳若騫から佟賽児の落胆ぶりを聞くと、すぐに馬で彼女を追いかけた。森の中で、二人は偶然仕掛けに引っかかり、商別離は佟賽児をかばいながら愛を告白し、一緒にいてほしいと伝えた。こうして二人は結ばれた。
夜遅く、厳碧清と白魭は話をしていた。厳碧清は白魭と顔南星の関係が気になり、白魭が顔南星に特別な感情を持っていることを察した。江心白は顔南星が長い間変身していないことから妊娠を疑うと、その途端、顔南星は小さな男の子の姿に戻ってしまった。江心白は仕方なく彼の著替えを手伝った。そこに白魭が現れると、江心白は「息子」の手を取り、「自分と顔南星の子だ」と言って白魭を牽製し、それとなく警告した。用事があった江心白は、顔南星を部下の子どもだと言い、桫欏に預けた。怪我の後、江心白の症状は悪化し、頭痛もひどくなっており、容態は芳しくないようだった。
第34話の感想
第34話は、様々な愛の形が交錯する、切なくも心温まるエピソードでした。柳若騫と桫欏の愛は、互いの想いを確かめ合いながらも、周囲の状況によって引き裂かれる運命にあります。二人の切ない別れは、見ているこちらも胸が締め付けられるようでした。桫欏の強気なキスは、柳若騫への愛の深さを物語っている一方で、それが二人の別れをより一層悲しく演出していました。
一方、商別離と佟賽児の愛は、大きく前進しました。商別離は、周陽県主からの好意を毅然と断り、佟賽児への一途な想いを貫きました。森の中での告白シーンは、二人の純粋な愛が美しく描かれており、見ていてとても幸せな気持ちになりました。江心白の計らいも、二人の愛を後押しする形となり、微笑ましい展開でした。
また、江心白と顔南星の親子のようなやり取りも、このエピソードの癒しとなっています。顔南星の突然の変身や、江心白がとっさに「息子」と嘘をつく場面は、コミカルで思わず笑ってしまいました。しかし、江心白の体調が悪化していることが示唆されており、今後の展開が心配です。
つづく