あらすじ

第38話は、顔南星がんなんせい裴相はいしょう江心白こうしんはくらの葛藤を中心に展開します。顔南星がんなんせい裴相はいしょうと越江王府を裏切った白姑娘はく こじょうに捕らえられ、五花大綁にされてしまいます。裴相はいしょうは変身の術を聞き出すため、顔南星がんなんせいに拷問を加えます。

一方、商別離しょうべつり江心白こうしんはくは協力して姚乾書ようけんしょの死と癸草きそう事件の真相を調査し、厳碧清げんへきせい父子の悪事を暴き出すことに成功します。しかし、裴相はいしょうの介入により事態は複雑化します。

裴相はいしょうは皇帝への支配を強め、厳碧清げんへきせい父子を自滅に追い込むだけでなく、江心白こうしんはくを再び天牢に投獄し、その家族を脅迫して顔南星がんなんせいの変身の秘密を聞き出そうとします。

危機的状況の中、白姑娘はく こじょうは罪滅ぼしのために顔南星がんなんせいを逃がし、自分が顔南星がんなんせいだと裴相はいしょうに思い込ませます。これは、皇帝を救うための伏線となります。

顔南星がんなんせいは無事に脱出しますが、依然として状況は予断を許しません。燕青雲えん・せいうん商別離しょうべつり江心白こうしんはくを救うため、皇宮へ強行突破することを計画します。

ネタバレ

顔南星がんなんせいは再び目を覚ますと、縄で縛られていた。目の前には裴相はいしょう白姑娘はく こじょうの姿が。癸草きそう事件の黒幕が裴相はいしょうだったとは、顔南星がんなんせいは夢にも思っていなかった。しかも、白姑娘はく こじょうは裏切り者で、犯人と繋がっていたのだ!白姑娘はく こじょうが投与した薬は顔南星がんなんせいには効かず、変身術を知りたがる裴相はいしょうは、狂気じみた様子で白姑娘はく こじょうに薬を飲ませ血を抜かせと命じる。

商別離しょうべつり江心白こうしんはくからの手紙を受け取り、彼に会いに行く。姚乾書ようけんしょの死を告げられた商別離しょうべつりは、復讐を誓う江心白こうしんはくに巻き込まれたくないと考えるが、兄弟の仇を討ちたい気持ちは同じだった。もはや後戻りはできない。商別離しょうべつり江心白こうしんはく白魭はくせん組の二当家にとうやに引き合わせる。二当家にとうや白魭はくせんの仇討ちを叫ぶ江心白こうしんはくに対し、白魭はくせんを殺したのは厳碧清げんへきせい親子だと告げる。白魭はくせんは死ぬ間際に厳碧清げんへきせいの家に何かがあると話していたという。二当家にとうやは、厳家に癸草きそうがあることを明かす。それは白魭はくせんが自ら仕掛けたもので、自分の退路を確保するためだった。江心白こうしんはくは他の癸草きそうの場所を尋ね、白魭はくせん組の安全を保証すれば教えると約束する。

商別離しょうべつり厳碧清げんへきせいの屋敷を捜索し、癸草きそうを発見。厳碧清げんへきせい親子は捕まるが、裴相はいしょうがいるため恐れていない様子。商別離しょうべつり佟賽児とうさいじ柳若騫りゅうじゃくけんを救出するが、顔南星がんなんせいが罪を認めた後、姿を消したことを知る。

皇帝は裴相はいしょうの香に溺れ、皇后が訪ねても追い返してしまう。しかし、目を覚ますとすぐに裴相はいしょうに香を調合させ、今日から裴相はいしょう以外を近づけるなと命じ、政務も裴相はいしょうに委ねる。皇后はこの光景を目の当たりにし、驚愕する。裴相はいしょう厳碧清げんへきせい親子が捕まったと聞き、江心白こうしんはくが戻ってきた可能性に気づく。商別離しょうべつり桫欏さら燕青雲えん・せいうんを連れて江心白こうしんはくに会いに行く。顔南星がんなんせいの自白により越江王府の封鎖は解かれたが、顔南星がんなんせいが行方不明になったという悪い知らせを伝える。江心白こうしんはくは二人に会いたいと言い、彼らの知っている顔南星がんなんせいの居場所を聞き出そうとする。裴相はいしょうは密かに厳碧清げんへきせい親子に会いに行く。二人は藁にもすがる思いだが、裴相はいしょうにとっては既に用済みだった。

裴相はいしょうは毒酒を差し出し、二人に自相残殺を強いる。父親に罪をなすりつけられた厳碧清げんへきせいは、冷酷にも実の父親を殺害するが、裴相はいしょうの手から逃れることはできなかった。商別離しょうべつり江心白こうしんはく厳碧清げんへきせい親子の死体を見つけ、皇帝に会うしかないと考える。江心白こうしんはくはまだ罪人であるため、商別離しょうべつりは彼を連れて皇帝に謁見しようとするが、皇帝は昏睡状態。裴相はいしょうは皇帝の令牌を使って江心白こうしんはくを天牢に閉じ込め、商別離しょうべつりは統領の職を解かれる。去り際、商別離しょうべつりは皇后に呼ばれる。皇后は裴相はいしょうの香に毒が仕込まれていると疑い、皇帝を救うために商別離しょうべつりに協力を申し出る。

江心白こうしんはくもまた裴相はいしょうに捕らえられていた。江心白こうしんはくはついに、癸草きそう事件の真の黒幕が裴相はいしょうであり、自分の父親も裴相はいしょうに殺されたことを理解する。裴相はいしょう顔南星がんなんせいと越江王府の命を握っており、顔南星がんなんせいの変身術を聞き出そうとする。江心白こうしんはく顔南星がんなんせいに会わせることを条件とするが、裴相はいしょうは条件を受け入れず、江家の家族の命で脅迫する。江家は裴相はいしょうの正体を知り、恐怖に慄く。江芷儀こうしぎはすぐにでも裴相はいしょうに詰め寄りたいほど怒り心頭。白姑娘はく こじょう顔南星がんなんせいの元へ行き、彼女と入れ替わり、顔南星がんなんせい桫欏さらたちに連れ去らせる。実は、白姑娘はく こじょう裴相はいしょうが越江王府を救えないと悟り、江芷儀こうしぎたちに全てを打ち明けていたのだ。自分の罪を償うため、顔南星がんなんせいと入れ替わり、裴相はいしょう顔南星がんなんせいが自分になったと思わせることで、皆を安全に逃がそうとしたのだ。皇帝が罹っている癸草きそうの毒は、顔南星がんなんせいだけが解毒できる。

顔南星がんなんせい白姑娘はく こじょうの身を案じるが、白姑娘はく こじょうは彼に出て行くよう促す。燕青雲えん・せいうん商別離しょうべつりは皇宮に突入し、江心白こうしんはくを助けようと決意する。

第38話の感想

怒涛の展開で息つく暇もない第38話。裴相はいしょうの真の目的がついに明らかになり、物語は核心へと一気に突き進んでいきます。これまで謎に包まれていた癸草きそう事件の黒幕が裴相はいしょうだったという衝撃の事実は、視聴者を震撼させたことでしょう。狂気に染まった裴相はいしょうの姿は、彼の底知れぬ恐ろしさを改めて感じさせます。

白姑娘はく こじょうのまさかの裏切りからの改心、そして自己犠牲的な行動には、胸を打たれました。彼女が罪を償おうとする姿は、人間の弱さと強さを同時に描き出しており、深い感動を与えます。顔南星がんなんせいとの友情、そして越江王府への忠誠心は、彼女の行動の根底にある大切なものだったのでしょう。

江心白こうしんはくは、父親の死の真相を知り、復讐心を燃え上がらせます。商別離しょうべつりとの強い絆、そして仲間たちとの協力によって、窮地を乗り越えようとする彼の姿は、頼もしくも切ない。今後の江心白こうしんはくの活躍に期待が高まります。

つづく