あらすじ
第6話では、顔南星と江心白が迦耶を探し回るも見つからず、その後、彼女が謎の女性と話をしているのを目撃する場面から始まります。屋敷に戻ると、迦耶は二人への恩返しとして結婚式を挙げると申し出、二人の間には三度の縁があると告げます。顔南星は当初拒否しますが、河蛮から無事に脱出するのに役立つと知り、承諾します。結婚式当日、顔南星は幼い頃に助けられた記憶を思い出し、水上都市・河蛮で盛大な結婚式が執り行われますが、実際は荷物の運搬を隠すための偽装でした。式の間、顔南星は皆を欺いていることにためらいを感じますが、江心白は楽しんでいる様子です。そして、いよいよ洞房花燭夜、二人が交杯酒を飲もうとしたその時、迦耶が突然現れ、刀で江心白を脅迫し、刺客を逃がすように迫ります。緊迫した空気が漂います。
ネタバレ
顔南星と江心白は迦耶を探していたが、彼女の姿はどこにも見当たらなかった。二人は別々に探した後、江心白は偶然、近くの路地から迦耶の声を聞いた。駆けつけると、迦耶はベールを被った謎の女と話していた。二人の姿を見ると、女は慌てて立ち去った。江心白は不審に思った。
屋敷に戻ると、迦耶は二人に良縁を祈って神に祈りを捧げていた。彼らの仲睦まじい様子を見て、感謝の気持ちを表したかったのだと言う。顔南星は慌てて辞退したが、迦耶は占いの結果、二人は今生で三度の縁があると告げた。迦耶と南霽風は盛り上がり、河蛮で結婚式を挙げようと提案した。顔南星は慌てて拒否し、江心白にも一緒に説明したが、江心白は天意に従うと決めた。
顔南星はなぜ江心白が自分と結婚するのか理解できなかった。江心白は、顔南星が一人で河蛮を離れるのは危険だと説明した。河蛮の残党が彼女を狙う可能性があり、彼らの目には二人は恋人同士に見えるからだ。顔南星は驚き、江心白は具体的な内容は言えないものの、顔南星と迦耶を安全に河蛮から脱出させる計画があると明かした。顔南星は乗り気ではなかったが、江心白は蘭納村で癸草地が燃えた時から顔南星を信じており、今の行動は約束を果たすためだと懇願した。友達は少ないが、心の中では顔南星を友達だと思っており、二人の目的は常に一緻していると語った。江心白の本心に触れ、顔南星は心を動かされ、目を赤くしながら結婚に同意した。
結婚式当日、婚礼衣装の前に座った顔南星は、幼い頃の記憶を思い出した。誘拐され、花嫁姿にさせられた時、小さな男の子に助けられたのだ。迦耶は顔南星に夜光杯を贈り、結婚式の夜に交杯酒を飲むように言った。実は、顔南星と江心白の結婚式を隠れ蓑に荷物を運ぶ計画で、迦耶は申し訳なく思っていた。江心白は迦耶の目的を承知しており、現行犯逮捕を狙っていた。
河蛮は水の都であり、迦耶と南霽風は水上結婚式を準備した。顔南星は婚礼衣装を著て船に乗り、江心白のもとへ。人々の祝福の中、式は進められた。顔南星はこれが偽りであり、皆を騙していることにためらいを感じていたが、江心白は楽しんでいた。合衣礼の場面で、二人はためらい、押し問答の末、顔南星は江心白の腕の中に倒れ込んだ。江心白は、理想の結婚式はどんなものか、皆が言うように今日の顔南星はどれほど美しいのかと尋ねた。人々が花びらを撒き、祝福の声が響き渡った。
洞房では、迦耶は二人に合卺酒を用意し、飲み幹すのを見届けて部屋を出ていった。顔南星は追いかけようとしたが、江心白に酔ったふりをされて引き止められた。江心白は外の物音に気づき、顔南星を部屋に残して出て行った。全てが終わったら説明すると約束した。迦耶は険しい表情で部屋に入り、顔南星を驚かせたが、顔南星はとっさに迦耶を守ろうとした。しかし、迦耶は刀を取り出し、顔南星を人質に江心白に刺客を逃がすよう要求した。
第6話の感想
第6話は、ハラハラドキドキの展開で、特に後半は息をするのも忘れてしまうほどでした。偽りの結婚式という設定自体がドラマチックですが、水上結婚式という華やかな舞台の裏で、それぞれの思惑が複雑に絡み合い、緊張感が高まります。
顔南星と江心白の関係性の変化も印象的でした。当初は互いに利用し合う関係だった二人が、徐々に心を通わせていく過程が丁寧に描かれており、偽りの結婚式であっても、どこか本物の感情が芽生えているように感じられました。特に、江心白が自分の気持ちを打ち明けるシーンは胸を打つものがありました。彼の不器用ながらも誠実な言葉に、顔南星が心を動かされるのも当然でしょう。
つづく