あらすじ
第九話は、江心白と顔南星の複雑な関係と、鬼市における権力闘争を中心に展開します。
江心白の外祖父は彼に不満を抱き、江家の後継者には相応しくないと考えており、江芷儀か桫欏を支持する意向です。顔南星は鬼市で情報を探るうちに、偶然曹掌櫃と接触し、思いがけず接頭の暗号を発見します。正体を見破られながらも、彼女はあらゆる手段を使って必要な情報を得ようと試みます。
江心白の一行は、目標を追跡する中で障害に遭遇しますが、対峙や捜索を通して徐々に真相に迫っていきます。この過程で、桫欏は重要な役割を果たします。封街検査の実施に伴い、緊張感は最高潮に達します。曹掌櫃は証拠隠滅を図りますが失敗し、捕らえられます。商別離と江心白の間の対立は激化し、最終的に顔南星は満月の夜が近づき変身を控えているため、情緒が不安定になり、江心白を人質に取ります。これにより、状況はさらに混迷を深めます。
ネタバレ
江心白の祖父は彼に不満を抱いており、商別離との芝居も気づいていた。皇位継承問題で皇后が桫欏を推している中、祖父は娘の江芷儀が心白を後継者に考えていることを知っているが、心白が罪人である昭明にあまりにも価ていることを懸念している。
一方、顔南星は鬼市で情報屋の曹掌櫃の店を探し当て、偶然にも合言葉を口にしてしまい、曹掌櫃に癸草の運び屋と勘違いされる。結局、情報を求めていたことがバレてしまい、曹掌櫃に店を追い出される。南星はそこで柳若騫に助けられ、彼に餅を贈る。柳若騫はその後、困っていた桫欏を助け、二人は運命的な出会いを果たす。
南星は偶然心白とすれ違うが、心白は彼女に気づかない。落胆した南星は占い師の店で自分の探し人がすぐそばにいると告げられる。占い師が席を外した隙に、南星は店番をすることになる。その頃、心白は鬼市で捜査を行い、ある男が令符を飲み込んで死ぬのを目撃する。心白は鬼市を封鎖し、もう片方の令符を探すよう命じる。
桫欏は偶然占い師の店に入り、南星は占い師のふりをするが、正体を見破られてしまう。鬼市が封鎖され、南星は月圓の夜に変身することを恐れる。曹掌櫃は封鎖に仮発し、心白と対峙する。そこに商別離も加わり、事態は紛糾する。桫欏が仲裁に入る中、南星は彼女が心白の妹だと知る。
心白は捜索を命じるが、女性を捜索できないため、桫欏に頼む。南星は桫欏に薬の匂いを感じ、彼女も医者だと気づく。捜索は空振りに終わるが、心白は火炉から異臭を感じ、もう片方の令符を発見する。
変身の時間が迫る南星は焦る。曹掌櫃が捕まり、心白と商別離は再び対立し、戦い始める。心白は曹掌櫃を連れ去り、封鎖を延長する。南星は思わず心白を呼び止め、声で気づかれたものの、逃がしてもらえない。怒った南星は心白を人質に取る。
第9話の感想
第9話は、様々な登場人物の思惑が交錯し、緊張感高まる展開でした。特に、顔南星と江心白のすれ違いのシーンは、切なくもどかしい気持ちにさせられました。南星は心白に気づいてもらいたくてたまらないのに、心白は彼女の存在に気づきそうで気づかない。まるで運命のいたずらのように、二人の距離は縮まりそうで縮まらない。このもどかしさが、今後の二人の関係をどのように変化させていくのか、非常に気になります。
また、江心白と商別離の対立も、物語に更なる緊張感を与えています。互いに譲らない二人のプライドがぶつかり合い、激しい火花を散らす。この二人の対立は、単なる権力争いではなく、それぞれの正義に基づいた行動であるからこそ、より複雑で目が離せません。桫欏の存在も、二人の関係に微妙な変化をもたらしているように感じます。兄である心白を思いやる気持ちと、商別離への好意の間で揺れ動く彼女の心情が、今後の物語にどう影響していくのか注目です。
つづく