あらすじ

第十一話は、新しく科挙に合格した杜仰熙とようきが探花となり、酈家との婚姻、そして妻・酈壽華じゅかとの間の誤解から理解に至るまでの過程を描いています。杜仰熙とようきは元々酈家の三女との結婚を望んでいましたが、様々な事情により壽華じゅかと結婚することになり、そのことに不満を抱き、初夜に彼女を冷遇してしまいます。

しかし、壽華じゅかは持ち前の賢淑さと才能で徐々に杜仰熙とようきの心をつかんでいきます。友人の忠告もあり、杜仰熙とようきは自身の過ちに気づき始め、手紙を書くなどして謝罪の意を伝えようとします。一方、壽華じゅかも多才多芸な面と家庭的な一面を見せ、二人の関係は少しずつ改善していきます。

また、杜仰熙とようきは皇帝や高官の虞守信ぐしゅしんの賞賛を得ますが、同時に嫉妬の対象にもなってしまいます。

ネタバレ

科挙に合格し、見事探花に選ばれた杜仰熙とようき。華やかな祝賀パレードの中、偶然見かけた官吏の娘、虞秀萼ぐしゅうがくは彼に一目惚れしてしまう。

一方、杜家と酈家は杜仰熙とようきと酈家三女の結婚準備を進めていたが、次女の康寧こうねい柴安しばやすに嫁いだこともあり、酈夫人は長女の壽華じゅかを代わりに嫁がせることに決める。杜仰熙とようきは不満を抱きながらも、母の意向と酈家への恩義から壽華じゅかとの結婚を受け入れる。しかし、初夜、彼は壽華じゅかを冷たくあしらい、一人で眠ってしまう。翌日も、壽華じゅかを置いて東経寺へと出かけてしまう。

壽華じゅかは嫁としての務めを怠らず、杜母とぼにも丁寧に接し、紡ぎ糸を手伝うなどして好印象を与える。実家に戻った際、妹たちは杜仰熙とようきの仕打ちに憤慨するが、壽華じゅかは自分で夫を「調教する」と宣言し、妹たちを安心させる。

その頃、桑延そうえん让が倒れ、壽華じゅかは機転を利かせて治療の手配をする。範良翰と柴安しばやす杜仰熙とようきを呼び出し、壽華じゅかへの態度を改めるよう忠告する。杜仰熙とようきは内心では壽華じゅかを嫌っているわけではないものの、酈家のやり方に不満を抱いていた。柴安しばやす壽華じゅかの才能と人柄を褒め、大切にするよう諭す。範良翰は杜仰熙とようきを閉じ込め、壽華じゅかと向き合うよう仕向ける。

閉じ込められた部屋で、杜仰熙とようき壽華じゅかの絵や書、そして自分の部屋を整理し、友人の世話までしている彼女の姿を知る。壽華じゅかの才能と優しさに気づき、彼は次第に彼女に惹かれていく。しかし、壽華じゅかはあえて彼に冷淡な態度を取り続ける。

寒食節の日、康寧こうねいたちが壽華じゅかに食べ物を差し入れに来る。壽華じゅかの姿を見た杜仰熙とようきはさらに彼女への想いを募らせる。皇帝の寵愛と虞守信ぐしゅしんの目に留まった杜仰熙とようきは、他の進士たちの嫉妬を買う。そんな中、厳子美げんしめいという進士が杜仰熙とようきを擁護する。二人は意気投合し、親しくなる。

様々な出来事を経て、杜仰熙とようき壽華じゅかの真価を理解し、自分の過去の行動を仮省する。友人の助言もあり、手紙などで壽華じゅかに謝罪し、自分の気持ちを伝えようとする。最初はうまくいかないものの、二人の関係は徐々に改善していく。そして、誤解が解け、二人は幸せな生活へと歩み始める。

第11話の感想

第11話は、壽華じゅかの忍耐強さと賢さが際立つエピソードでした。理不尽な結婚を強いられ、初夜から冷遇されるという辛い状況にも関わらず、彼女は決して弱音を吐かず、持ち前の優しさと思慮深さで周囲の人々の心を掴んでいきます。夫である杜仰熙とようきに対しても、ただ我慢するだけでなく、彼の間違った考えを正し、真の愛情に気付かせるための「調教」を試みるなど、芯の強さを感じさせます。

一方、杜仰熙とようきは当初、自分の思い通りにならない結婚に不満を抱き、壽華じゅかに冷たく当たっていましたが、彼女の才能や人柄に触れるうちに、徐々に心変わりしていきます。周囲の友人たちの助言も、彼の目を覚まさせるきっかけとなりました。特に、範良翰が彼を閉じ込めるという強硬手段に出たシーンは、コミカルながらも二人の友情の深さが感じられ、印象的でした。

また、虞秀萼ぐしゅうがくの登場は、今後の展開に波乱を予感させます。一目惚れした杜仰熙とようきにどのようなアプローチをしていくのか、壽華じゅかとの関係にどう影響していくのか、注目したいところです。

つづく