杜仰熙は、柴安の何気ない一言をヒントに、大娘こと壽華が出した難題を解き、見事突破。祝いに壽華に綾羅桧扇を贈るも、彼女はそれを汴京河に投げ捨て、拾い上げて戻せば復縁を考えると言い出す。
焦る杜仰熙は川に飛び込もうとするが、周囲に止められる。通りかかった範良翰の助けで扇を探すが、見つからず。そこで杜仰熙は一計を案じ、柴安に頼んで康寧と福慧 に壽華を潘楼へ誘ってもらう。そして、魚の中に別の扇を隠して壽華に差し出す。壽華は騙されたと怒り、福慧 は事情を知らず、康寧も柴安に不満を持つ。
壽華は扇が違うと分かっていながらも、証明できず、杜仰熙は第二の関門をクリア。その後、壽華が作った新しい靴が亡き夫のものだと気づいた杜仰熙は嫉妬と怒りに燃え、柴安と酒を酌み交わして酔いつぶれる。
一方、近所に崔娘子が「崔記」という茶肆を開き、四福斎の客を奪い始める。酈娘子は激怒するが、娘たちに宥められる。壽華は酈娘子が持つ杜仰熙の書画に高値が付いていることを知り、不審に思う。また、春来の代わりに醜児という機転の利く愛らしい侍女が壽華に仕えることに。
酈娘子は壽華に亡夫への執著を捨て、今の幸せを大切にするよう諭す。その夜、酔って帰宅した杜仰熙を壽華は介抱する。解酒薬を取りに行った壽華を後ろから抱き寄せた杜仰熙は、自分の生い立ちと卑屈な思い、そして未来への希望を語る。壽華は彼の心情を理解し、二人は和解、ついに復縁を果たす。
翌朝、杜仰熙は壽華の肚兜に梨の花の絵を描き、愛を深める。しかし、「崔記」の娘・栄妹の客引きで四福斎の客足は遠のくばかり。瓊奴は自ら客引きに出ようとするが、酈娘子に止められる。壽華、福慧 、康寧が実家に帰ると、厳子美がつけてきていた。酈娘子は範良翰に厳子美を懲らしめるよう命じるが、やりすぎて厳子美は気を失ってしまう。一家は再び緊張に包まれる。
第14話の感想
第14話は、杜仰熙と壽華の復縁が中心となる感動的なエピソードでした。扇を川に投げ捨て復縁の条件とする壽華の行動は、一見冷たく見えますが、亡き夫への想いが断ち切れない彼女の複雑な心情を表現していると感じました。杜仰熙は機転を利かせて偽物の扇を用意しますが、それは壽華の真意を理解しようとする努力の表れでもあったのではないでしょうか。
杜仰熙が酔いに任せて自身の生い立ちやコンプレックスを吐露するシーンは、彼の脆さと人間味を感じさせ、壽華の心を動かした重要な場面でした。二人の抱擁は、これまでの誤解や葛藤を乗り越え、真の愛へと繋がる象徴的なシーンと言えるでしょう。
しかし、復縁の喜びも束の間、崔記の登場により四福斎は経営難に陥ります。商売敵の出現は、二人の関係に新たな試練をもたらす予感を感じさせます。また、厳子美の登場も波乱を予感させ、今後の展開が非常に気になります。
つづく