杜仰熙は潘楼の外で夜を明かし、ようやく柴安に会えた。しかし、柴安は冷たく、高中後、糟糠の妻・壽華を捨て、宰相の娘・虞秀萼との結婚を控える杜仰熙を嘲諷した。杜仰熙は平静に、弁解ではなく、秘密を守ってほしいこと、そして死後の弔いを頼んだ。
一方、壽華は姉妹たちと街へ出たが、離婚の噂は広まっており、周囲の視線に傷ついた。そこで偶然杜仰熙と出会い、かつて贈った金步摇を返され、再婚相手は慎重に選ぶように忠告された。壽華は杜仰熙の言葉の中に未練を感じ、彼が何か困難を抱えていると察した。そして、離婚を迫る杜仰熙を突き放すことで、彼を助けようと決意し、人前で彼を非情な男だと罵った。この様子は虞惟義に報告された。
翌日、杜仰熙は虞惟義を訪ね、結婚の許しを得たことに感謝し、「泰山大人」と呼んだ。同時に、酈娘子は五妹の良縁を求めて奔走するも、媒婆に嘲笑される始末。そんな中、桑延让が壽華に求婚しに来た。彼は壽華の落とした肖像画を拾い、一目惚れしたという。姉妹たちは賛成するが、壽華は再婚に踏み切れなかった。
その後、杜母が突然倒れ、高額な治療費にも関わらず、皆で看病した。意識を取り戻した杜母は、壽華に「杜仰熙と虞秀萼の結婚を止めろ」と告げた。実は杜仰熙は虞惟義の実の息子だったのだ。
虞府では盛大な婚礼が行われた。しかし、拝堂の場で、杜仰熙は式を拒否し、28年前の真実を暴露した。虞惟義はかつて謝秋芳一家に助けられたが、後に私利私欲のために彼女を事故に見捨て、生死不明に追いやったのだ。謝秋芳こそ杜仰熙の生母だった。会場は騒然となった。
激怒した虞惟義を柴安が製止する中、杜仰熙は全てを語り、自ら開封府へ出頭した。
第18話の感想
第18話は、まさに怒涛の展開でした。これまで謎に包まれていた杜仰熙の出生の秘密、そして虞惟義の過去の悪事がついに白日の下に晒され、物語は大きな山場を迎えました。杜仰熙が婚礼の場で全てを暴露するシーンは、息を呑むほどの緊張感。柴安の登場も効果的で、彼が杜仰熙の秘密を守り、その覚悟を支える姿には胸を打たれました。
壽華と杜仰熙の再会シーンも印象的でした。金步摇の返却、そして再婚への忠告…そこには、かつて夫婦であった二人の複雑な感情が凝縮されていました。壽華が杜仰熙を罵ることで彼を助けようとする行動は、彼女の優しさと愛情の深さを改めて感じさせます。皮肉にも、彼女のその行動が虞惟義に報告され、物語をさらに加速させることになったのも皮肉なところです。
つづく