あらすじ

第8話は、杜仰熙とようきと酈家、そして桑延讓そう えんじょうをめぐる複雑な人間関係を描いています。杜仰熙とようきと酈家の縁談をまとめようと、大おばの壽華じゅかが画策する様々な計略が物語の中心となります。

壽華じゅか春来しゅんらい桑延讓そう えんじょうが探し求めていた蔵書をわざと落として拾わせることで、彼の酈家への関心を巧みに引き寄せます。これがきっかけで、杜仰熙とようき康寧こうねいを探しに酈家を訪れることになります。

一方、柴安しばやすは嫉妬のあまり硯を壊してしまいますが、その拍子に酈夫人が縁談を後押ししていることに気づきます。彼は劉八娘りゅうはちじょうに協力するふりをして杜仰熙とようきに詰め寄り、康寧こうねいを連れ戻そうとしますが、杜仰熙とようきが自身の結婚観を率直に語ったことで、柴安しばやすの計画は再び失敗に終わります。

そんな中、酈家は杜仰熙とようきの母を京城に迎え、両家の結びつきはより一層強まります。

ネタバレ

杜仰熙とようき桑延そうえんの結婚を望む酈家だが、二人の性格が難題となっていた。そこで大娘の壽華じゅかは一計を案じ、春来しゅんらいを使い桑延そうえんの欲しがる蔵書をわざと見せることで彼の興味を引くことに成功する。

蔵書を餌に、春来しゅんらい杜仰熙とようきを酈家に誘導しようと画策する。杜仰熙とようき康寧こうねいに会うため酈家を訪れるが、門前で躊躇する。その時、偶然康寧こうねいが落とした巾著を拾う。そこへ柴安しばやすと範良翰が現れ、康寧こうねいからのお礼として届けられた筆墨セットを渡される。柴安しばやすは嫉妬のあまり硯を割ってしまうが、杜仰熙とようきに弁償を約束する。

柴安しばやす康寧こうねいに「二股は良くない」と忠告するが、康寧こうねいは意に介さない。むしろ、硯を割ったのが嫉妬からだと知り、感謝の気持ちを抱く。

潘楼に戻った柴安しばやすは、割れた硯に刻まれた詩を見て、酈家が杜仰熙とようきを婿に迎えるつもりだと気付く。その後、柴安しばやすは表姨の柴娘子しばじょうしから劉八娘りゅうはちじょうとの縁談を持ちかけられる。一度は断ろうとするが、相手の家柄を知り、ある策略を思いつき承諾する。

柴安しばやす劉八娘りゅうはちじょうを利用し、杜仰熙とようきに詰め寄る芝居を打つことで康寧こうねいを諦めさせようと企む。場所は範家を選んだ。一方、酈家の姉妹は新しいワンタン作りに励んでいたが、福慧ふくえ は範良翰が「女を匿っている」という噂を聞きつけ、範家へ乗り込む。壽華じゅか康寧こうねいに同行を促す。

範家で柴安しばやす康寧こうねいを捕まえ、杜仰熙とようきの本性を見せるため、物陰に隠れるよう仕向ける。康寧こうねいは戸惑いながらも承諾する。劉八娘りゅうはちじょう杜仰熙とようきに酈家の隣に住む理由を問い詰め、結婚を拒否した理由を責めたてる。杜仰熙とようきは家柄や財産ではなく愛情を重視すると語り、柴安しばやすの計画は狂う。

福慧ふくえ は夫を探し回って怒り、ついには扉を壊してしまう。範良翰は窓から逃げ出し、劉八娘りゅうはちじょうは物陰に隠れて康寧こうねいと鉢合わせする。柴安しばやす福慧ふくえ を止め、騒動は収まる。

柴安しばやす康寧こうねいを説得しようとするが失敗に終わる。福慧ふくえ は利用された夫に激怒し、彼を叱りつける。康寧こうねいは帰宅後、壽華じゅか杜仰熙とようきについて話し合い、桑延そうえんに興味を持つが、瓊奴けいどは書生に夢中になるなと忠告する。

柴安しばやすの努力は実らず、劉八娘りゅうはちじょう康寧こうねいの影響で杜仰熙とようきを諦め、婿養子を迎えることを決意する。柴安しばやすの計画は再び失敗に終わり、酈家は杜仰熙とようきの母を京に迎え入れ、両家の関係は深まる。登場人物たちの複雑な心情と今後の展開への伏線が描かれたエピソードとなった。

第8話の感想

第8話は、柴安しばやすの空回りっぷりが際立つコミカルな展開ながらも、それぞれのキャラクターの想いが交錯し、今後の展開が気になるエピソードでした。特に、柴安しばやす杜仰熙とようき劉八娘りゅうはちじょうを利用した計画は、見事に裏目に出てしまい、彼の慌てふためく様子には笑いを誘われました。皮肉にも、彼の行動が結果的に杜仰熙とようきと酈家の仲を深めることになり、恋敵を利する結果となってしまったのは皮肉なものです。

康寧こうねいは、柴安しばやすの忠告にも耳を貸さず、自分の気持ちに正直に行動しています。杜仰熙とようきへの想いを募らせながらも、桑延そうえんにも興味を持つなど、彼女の揺れ動く心情が繊細に描かれていました。今後の恋愛模様がどうなるのか、目が離せません。

つづく