新たな一日が始まり、肖翰揚は再び苗小偉を訪ね、詳細を問い詰めた。苗小偉は、何宗一の携帯電話は喧嘩の示談として相手から譲り受けたものだと明かした。高価な携帯を賠償に使うという不可解な行動に、駱為昭は疑問を抱く。さらに、問題の西服が高級品で旧式のデザインだったことも、何宗一が会っていた人物の身元への疑念を深めた。
一方、陶澤は裴溯の分析を駱為昭に伝えた。額にメモを貼る行為は、犯人が自己愛性パーソナリティ障害で共感性の欠如した人物である可能性を示唆しているという。この情報から、駱為昭は、何宗一に携帯電話を渡した人物と10万元を渡した人物が同一人物ではないかと疑い始めた。裴溯を守るため、駱為昭は陶澤に、事件に関する情報を裴溯に伝えないよう指示した。
捜査が進むにつれ、苗小偉は新たな情報を提供した。事件当日、何宗一が承光公館の場所を尋ねていたという。そこは張東瀾が常連の会員製クラブで、事件当日、張東瀾もそこにいた。裴溯の証言はあるものの、張東瀾の関与を完全に排除することはできない。しかし、駱為昭は張東瀾が犯人だとは考えていない。
崔洪亮は苗小偉を逮捕した。携帯電話の位置情報に加え、携帯電話から苗小偉と被害者の指紋が検出されたこと、そして苗小偉の腕にあった注射痕から麻薬取引への関与が疑われた。単純な死体遺棄事件と思われた事件は、昭南グループと麻薬問題が絡み、複雑さを増していく。
杜宇良は匿名の告発状を受け取った。下西区署長である崔洪亮が麻薬組織を庇護しているという内容だった。この告発を受け、特捜班が介入し、真相究明に乗り出した。
同時に、裴溯は張東瀾の妹、張瑩の事情聴取に同行した。張瑩は、事件当日の残業中に起きた奇妙な出来事と、何宗一が暴行される場面を目撃したと証言した。兄が殺人犯ではないと信じている張瑩だが、彼女の証言は事件をさらに複雑にした。
駱為昭は裴溯と7年前の事件について話し合った。当時の捜査では自殺と断定されていたが、裴溯は母親の自殺を受け入れられず、父親の関与を疑っていた。二人の関係は依然としてぎくしゃくしていたが、駱為昭は裴溯が過去にとらわれず、現実を受け入れることを願っていた。
様々な手がかりが提示された今回のエピソードは、権力闘争、麻薬取引、個人的な怨恨など、事件の裏に潜む複雑な人間関係を浮き彫りにした。そして、駱為昭和裴溯の会話は、今後の展開への伏線を暗示している。捜査の進展と共に、さらなる秘密が明らかになり、真相が徐々に水面上に浮かび上がってくるだろう。
第2話の感想
第2話は、新たな展開と深まる謎で、視聴者をさらに物語へと引き込む巧みな構成となっていました。前話で提示された謎がさらに深まり、新たな疑問が次々と浮かび上がることで、緊張感が持続します。特に、何宗一の携帯電話の出どころや高価な西服の謎は、事件の裏に潜む大きな闇を予感させ、今後の展開への期待を高めます。
苗小偉の証言や逮捕は、物語に新たな局面をもたらしました。一見単純な死体遺棄事件と思われたものが、麻薬取引や昭南グループといった巨大な組織との関わりが示唆され、一気に複雑化します。崔洪亮署長の逮捕劇も、権力闘争の影を落とし、物語の奥行きを広げています。
つづく