あらすじ
第25話は、紀若塵と張殷殷の複雑な感情のもつれ、そして彼らが直面する外からの試練への対処を中心に描かれています。
紀若塵は結界の中である秘密を発見し、張殷殷を守るため、彼女を神州気運図へと送り込みます。図の中で張殷殷は紀若塵に関する全ての記憶を取り戻し、二人は束の間の再会を果たします。しかし、現実世界に戻ると、結界での出来事に関する記憶は失われていました。
紀若塵は、張殷殷が仮噬を受けないようにするため、彼女と距離を置くことを決意し、零に彼女の面倒を見てもらうことを考えます。青衣と白象は紀若塵の元に駆け寄り、共に国師に立ち向かう準備を始めます。
顧青は紀若塵に霊穴の破壊をやめるよう説得を試みますが、紀若塵は自らの信念を曲げず、顧青を気絶させてしまいます。
そして最後に、紀若塵は吟風と対決し、霊穴を焼き払うことに成功します。この戦いは、彼の現在の強大な力をまざまざと見せつけるものとなりました。
ネタバレ
国師に包囲された紀若塵は、結界の中で不思議な光に遭遇し、ある秘密を発見する。張殷殷を守るため、彼は彼女を神州気運図へと送り込んだ。
外で剣霊と共に苦戦する紀若塵。一方、神州気運図の中の張殷殷は七星連珠を目撃し、記憶が一気に蘇る。幾度も紀若塵を忘れてしまったことに胸を痛め、再会した二人は抱き合って涙を流す。しかし、束の間の幸せはすぐに終わり、二人は光に包まれ現実世界へと引き戻される。
結界での出来事は記憶から消えていたが、紀若塵は張殷殷の頭痛と記憶の苦悩が消えたことを喜び、全てを受け入れる。しかし、張殷殷の衰弱を見て、仮噬だと悟った紀若塵は彼女と距離を置くことを決意する。そして、殷殷に優しく寄り添う零を見て、彼に安心感を抱く。
一方、吟風に捕らえられた青衣と白象。青衣は紀若塵の霊穴破壊計画を知らなかったが、彼の悪事を信じないと主張する。顧青は計画の危険性を説明し、青衣を解放して紀若塵を説得するよう頼む。
紀若塵のもとに戻った青衣たちは、国師への対策を練る彼らに加わる。張殷殷も計画に参加しようとするが、零は彼女の安全確保に尽力する。零は本来、師の命令しか聞かないが、紀若塵の頼みで張殷殷のことも守ることになったのだ。
紀若塵の前に現れた顧青は、霊穴破壊を止めるよう説得を試みる。紀若塵は彼女の善意を理解しつつも、師の教えに従うと譲らない。二人の言い争いを見て駆け寄った張殷殷は、顧青の「なぜ彼女だけを愛するのか」という問いに驚き、記憶を取り戻そうとするが、再び頭痛に襲われる。
紀若塵は顧青を気絶させ、零に現状を伝える。零は二人の深い愛情を目の当たりにし、身を引こうとする。紀若塵は張殷殷の幸せの源であると同時に、頭痛の原因でもある。まるで足枷をつけて踊るような状態だ。紀若塵は張殷殷の手を取り、決して離さないと誓い、共に霊穴破壊へと向かう。
吟風は村全体を陣眼とした罠を仕掛け、紀若塵は彼の卑劣さを非難する。二人は激突し、力をつけていた紀若塵は吟風を圧倒し、霊穴を焼き払う。
第25話の感想
第25話は、紀若塵と張殷殷の愛の深さと、それを取り巻く複雑な状況が描かれた、感情的なエピソードでした。記憶が戻ったり失ったりを繰り返す張殷殷の姿は見ていて辛く、それでも紀若塵への変わらぬ愛情に胸を打たれました。二人が結界の中で再会し、抱き合って涙を流すシーンは、これまでの苦難を乗り越えた喜びが伝わってきて、非常に感動的でした。
しかし、束の間の幸せの後、現実世界に戻ると結界での記憶が失われているという残酷な展開。それでも紀若塵は、張殷殷が苦しみから解放されていることを優先し、全てを受け入れる姿に、彼の深い愛情を感じました。
一方、零の存在も印象的でした。紀若塵と張殷殷の幸せを願いながらも、二人の関係に複雑な思いを抱えている様子が繊細に描かれていました。彼自身の葛藤や、紀若塵との友情、そして張殷殷への献身的な思いが、物語に深みを与えています。
つづく