あらすじ
第八話では、紀若塵、青衣、張殷殷、顧清らの物語が展開されます。紀若塵は青衣の正体が无尽海の姫であることを暴き、彼女の兄が連れ戻そうとしますが、張殷殷は幻術を使って青衣を逃がします。昊方城では妖魔が蔓延し、王は妖怪退治の達人を探しますが、紀若塵は街を脅かす蟥蛇の巣窟を探す策を提案し、顧清は蟥蛇が汝河下流に潜んでいる可能性があると推測します。一方、国師は密かに魔界と結託し、妖怪退治の機会を利用して蟥蛇出現の下準備を進めています。
恋愛模様では、張殷殷は恋敵である顧清の存在に複雑な思いを抱き、酔った勢いで紀若塵に、三界に伝わる運命を受け入れず、ただ彼とずっと一緒にいたいと願う気持ちを吐露します。また、顧清に何度も拒絶されてもなお、吟風は彼女のそばに寄り添い、誠実で一途な想いを示します。物語全体は、謎と複雑に絡み合う感情で満ちています。
ネタバレ
紀若塵は青衣の正体が妖族の長であることを知る。冥山の大妖を圧倒したのも納得がいった。青衣の兄が現れ、妹を連れ戻そうとする。張殷殷は青衣が名高い無尽海の姫だと聞き、その高貴な身分と世間知らずな様子に納得する。青衣が帰りたがっていないのを見て、張殷殷は術を使い、彼女を連れて逃げる。
昊方城は妖の脅威に晒され、民衆は不安に怯えていた。王は毎日、妖怪退治の使い手を募るお触れを出している。そこに顧清が現れ、妖に襲われる民衆を救う。顧清と共に駆けつけたのは吟風。怪我の癒えぬ体で、顧清の身を案じて駆けつけたのだ。
紀若塵も昊方城に到著。彼の名声は広く知れ渡っており、多くの人々が弟子入りを誌願する。王は紀若塵を自ら迎え、周囲の人々は彼を妖怪退治のリーダーに推薦する。紀若塵は皆に現状を分析し、蟥蛇が密かに巣を作っていることを指摘。今は蟥蛇の潜伏場所を見つけ出し、まだ準備が整わないうちに殲滅することが重要だと主張する。蟥蛇の居場所など分かるはずがないという声も上がる中、顧清は自信満々に汝河の下流だと断言する。民衆の期待を背負い、王は汝河下流の捜索を命じる。
張殷殷は紀若塵と短い再会を果たしたのも束の間、またしても恋敵である顧清と顔を合わせる。顧清の紀若塵への想いがこもった視線に、張殷殷は苛立ちを隠せない。青衣は張殷殷の味方につき、紀若塵が三手に分かれて蟥蛇の巣を探すという話を聞くと、すぐに張殷殷と紀若塵が同じ組になるよう提案する。
夜、国師と若曦晨は事態をさらに混乱させる策を練る。表向きは王に協力している国師だが、実際は魔界と通じており、蟥蛇の出現を助けるために邪魔者を排除し、宝を手に入れようとしている。妖怪退治の動きを利用し、他の者たちの目を欺き、蟥蛇に時間を稼がせようという魂胆だ。
顧清は吟風の好意を何度も断ってきたが、吟風は諦めない。顧清が危険に晒される度に、彼は必ず現れる。今回、蟥蛇の妖力が尋常ではないと察知した吟風は、顧清に共闘を申し出る。吟風の真剣な眼差しに、顧清は心を動かされる。しかし、彼女は紀若塵こそが前世の縁で結ばれた運命の人だと信じ、他の男を受け入れることはできない。
張殷殷は顧清の出現に不機嫌になり、酒を飲んで酔いつぶれる。紀若塵は彼女を抱きかかえ部屋に連れて行く。張殷殷の美しい顔に見惚れ、思わず近づこうとする。うとうとする張殷殷は、紀若塵にしがみつき泣きじゃくり、三界の定めた縁など信じないと訴え、紀若塵と共にいたいと願う。紀若塵も彼女への深い愛情を伝えたいが、今はまだその時ではない。今の地位は偽名で得たもの。真実を明かせば全てを失い、張殷殷にも迷惑がかかるかもしれない。
第8話の感想
第8話は、様々な思惑が交錯し、緊張感が高まる展開でした。特に、紀若塵と張殷殷、顧清の三角関係がより複雑になり、今後の展開がますます気になります。
張殷殷は青衣の正体を知り、その高貴な出自に驚きながらも、彼女の味方となります。青衣もまた、張殷殷の優しさに触れ、心を開いていく様子が印象的でした。二人の友情が今後どのように物語に影響していくのか、注目したいところです。
一方、昊方城では、蟥蛇の脅威が迫り、民衆は不安に怯えています。紀若塵はリーダーとして皆を導こうとしますが、その正体を知っているだけに、彼の苦悩が伝わってきます。そんな中、顧清が現れ、蟥蛇の居場所を特定するなど、活躍を見せます。彼女の一途な想いは、紀若塵の心を揺さぶるのでしょうか。
つづく