あらすじ
第20話は、謝之遥が梅園での梅 picking を企画し、皆を誘ってチームビルディングを図るという内容です。しかし、本当の目的は人手不足に悩む鳳姨を助けることでした。許紅豆は料理に挑戦するも、口にするのも難しい一品を作ってしまいます。一方、謝之遥はこの企画を通して、チームメンバーたちの仲を深めることに成功します。胡有魚は謝之遥の真意を知り、プライドは傷つきましたが、最終的には仲間の温情を受け入れ、積極的に活動に参加します。阿桂嬸と鳳姨は和解し、互いに腹を割って話をすることで、長年のわだかまりを解消します。さらに、大麦は馬丘山たちからの励ましを受け、再び筆を執ることを決意し、前向きに生きていく姿勢を見せます。物語全体は友情、理解、助け合いをテーマに、人と人は比べ合うのではなく、互いの思いやりや支えを大切にするべきだというメッセージが込められています。
ネタバレ
謝之遥は入院中の患者に付き添っていたが、鳳おばさんの気遣いで帰宅することに。ちょうど許紅豆が手料理で謝おばあちゃんの夕食を用意していた。謝之遥は料理を一瞥し、見ただけで「暗黒料理」だと確信、一口食べてその確信はさらに深まった。しかし、謝おばあちゃんは紅豆の手料理を絶賛する。
夕食後、紅豆が町で買ったブドウを洗うと、酸っぱくてとても食べられたものではなかった。どうやら不良品をつかまされたようだ。そこで謝之遥は閃き、紅豆たちを梅狩りに誘う。費用は全額自分が負担すると申し出ると、紅豆は彼の太っ腹ぶりに感心し、快諾した。
この頃、胡有魚はよく幼稚園で音楽の先生をしていた。子供たちのキラキラした笑顔にやりがいを感じていた。鼻歌を歌いながら帰宅しようとした矢先、教室に鞄を忘れたことに気づく。戻ってみると、手風琴の先生が辞めておらず、謝暁春が仕組んだことだと悟る。
案の定、有魚に問い詰められた暁春は、之遥が有魚を心配してこの計画を立てたと白状する。しかし、有魚は之遥に同情されていると感じ、自尊心を傷つけられる。暁春は、有魚がいつも結果ばかり求め、他人の親切を受け入れることを知らないと叱責した。
暁春の言葉で目が覚めた有魚は、友人たちの善意を受け入れ、梅狩りに参加することに。しかし実は、之遥が皆を誘った真の目的は、入院中の昌叔に代わって鳳おばさんの梅仕事を手伝うことだった。暁春は之遥の策略に呆れ、こんなことは二度と頼まないでくれと釘を刺す。
梅狩り当日、一行は果樹園へ。鳳おばさんが到著すると、今回の「慰安旅行」の真の目的が明らかになる。皆は鳳おばさんの事情に同情し、梅狩りを手伝い始めた。之遥は、人と比べるべきではないと考える。スタート地点が既に他人のゴール地点である人もいるのだから、過去の自分と比べて、一番辛い時期を乗り越えれば、その後の人生は良くなっていくはずだと語る。
阿桂おばさんは鳳おばさんと仲直りしたかったが、なかなか言い出せずにいた。周りに誰もいないのを見計らって、ポケットから紅包を取り出し、鳳おばさんに渡した。30年来の付き合いの二人はお互いの性格をよく理解しており、些細な喧嘩は友情に影響しない。鳳おばさんも自分の短気な性格で近所の人たちを怒らせてしまったことを自覚していた。
それでも阿桂おばさんは鳳おばさんと一緒にいるのが好きだった。彼女は鳳おばさんが口は悪いが心は優しいことを知っていた。鳳おばさんも、阿桂おばさんの二人の立派な子供を羨ましく思っていたことを認める。自分の娘は亡くなり、息子は服役中。結局は自分の教育のせいだと嘆く。阿桂おばさんも、大洋がいつも青島行きをドタキャンすることを愚痴る。鳳おばさんの気持ちも次第に晴れていき、二人の仲は元通りになった。
一日中梅狩りをし、皆はへとへとになったが、之遥は記念撮影を忘れない。馬丘山は茶園を見るために福建へ行き、新たなビジネスに挑む。早朝、瞑想をしていると、大麦が部屋から出てくる。馬丘山や皆に励まされた大麦は、新作小説を書き始めることを決意。現実から逃げずに、創作の道を歩み続けることを決めた。その後、紅豆、大麦、有魚は、筋肉痛に耐えながら梅狩りに向かった。
第20話の感想
第20話は、温かい人間関係と、それぞれが抱える人生の苦楽が丁寧に描かれた、心温まるエピソードでした。謝之遥の気遣いから始まった梅狩りは、単なるイベントではなく、鳳おばさんを助け、皆の心を繋ぐ大切な機会となりました。
特に印象的だったのは、鳳おばさんと阿桂おばさんの和解です。長年の友人だからこそ生まれる微妙な感情、嫉妬や羨望、そして深い友情が、リアルに表現されていました。阿桂おばさんの不器用ながらも温かい心遣い、そして鳳おばさんの素直になれない強がりの中に隠された優しさ。二人の会話は、胸に迫るものがありました。
また、胡有魚が謝之遥の善意を受け入れるまでの葛藤も、共感できる部分が多かったです。プライドが高く、素直になれない胡有魚の姿は、誰しもが持つ弱さを映し出しているようでした。謝暁春の厳しい言葉が、彼の心を動かしたシーンは、まさに友情の力を感じさせる名場面でした。
つづく