あらすじ
第7話では、謝家の兄弟たちと村の人々の生活が中心に描かれています。謝和順は、ある出来事をきっかけに謝懐蘭の絞り染め工房を訪れ、非遺文化の継承には時代の変化に対応する必要があることを実感します。許紅豆は大理でのスローライフを楽しむ中、焼き鳥屋で謝之遥と出会い、二人の距離が徐々に縮まっていきます。謝之遥はビジネスを成功させた後、許紅豆の意見を通じて、自身が宣伝しているキャンプ場に問題点があることに気づきます。一方、謝之遠は仕事で挫折を経験しますが、それでもめげずに外で働き続けることを選びます。謝之遥は村人を雇用することで経営上の課題に直面し、ホテルでの経営経験を持つ許紅豆に助けを求めることを考えます。謝暁夏は詐欺に遭い、仕方なく警察に通報しますが、謝之遥の支えと励ましによって慰められます。
ネタバレ
早朝、紅豆は鳥のさえずりで目を覚ます。伸びをすると階下から美味しそうな料理の香りが漂ってきた。庭で座禅を組んでいた馬丘山も同様に香りに気づき、二人はほぼ同時にキッチンへ向かう。紅豆は朝食を作っている阿奶の姿を見て感謝の気持ちでいっぱいになる。大麦はなかなか起きられず、ぼーっとしていたが、馬丘山は空腹に耐えきれず、遠慮しつつも朝食にありつく。
一方、之遥は朝から束河で取引先との会食に出かけ、巧みな話術で李社長に木彫り製品の購入を承諾させる。商談を終え、疲れ切った体で帰宅するも、阿奶が自分の成功を喜んでくれる姿を見て疲れも吹き飛ぶ。阿奶は孫の活躍をとても誇らしく思っていた。
紅豆は焼き肉屋で店主から之遥の話を聞く。之遥は大都市で活躍するチャンスもあったが、故郷に戻り、地域振興のために尽力しているという。そこに之遥が現れ、紅豆とばったり遭遇する。紅豆は之遠に電話をかけ、秘密を漏らしていないと説明しようとするが、電話は繋がらない。
最近、紅豆は近隣の観光地をほぼ全て訪れた。之遥はキャンプ場の宣伝をしていたが、紅豆の言葉でその採算性に疑問を持つ。紅豆は大理でのんびり過ごし、自由なライフスタイルを体験するために来たのだ。それは多くの現代の若者が憧れる、自由で気ままな生き方だった。
その頃、之遠は仕事中に誤って料理をこぼし、悔しさをこらえながら片付けようとして火傷を負ってしまう。亮哥はそれを見て、自ら薬を塗ってくれ、帰宅を勧めるが、之遠は頑固な性格で諦めようとはしない。
之遥は村の長老たちを雇用しているが、身内同士だと人事管理が難しく、ミスが頻発していた。暁春は規則通りに事を進めると人間関係に悪影響が出ると考え、対応に苦慮していた。之遥は五つ星ホテルで働いていた経験を持つ紅豆に人事管理の協力を依頼することを考える。
皆でその話をしていると、和順が之遥を訪ねてきて、非遺文化の振興への貢献に感謝を述べる。以前は之遥の成功を信じていなかった和順も、今では之遥の功績を認めざるを得なかった。その後、宝瓶嬸は暁夏が家を出る際に銀行カードを持って行ったことに気づき、息子が騙されているのではないかと心配し、暁春に連絡する。暁春は弟の性格を理解しており、3000元を弟に送金し、節約するように忠告する。しかし、上海に著いたばかりの暁夏は凱哥という詐欺師に3万元を騙し取られ、警察に助けを求める。
村では之遥が弟を探していないことから、兄弟仲が悪いという噂が流れていた。阿奶が之遥に之遠の状況を尋ねていると、暁夏から電話がかかってきて、彼の窮状を知る。之遥は出発前に阿奶に自分の創業ストーリーを紅豆に話してほしいと頼む。紅豆の心を繋ぎ止めておきたいという思いからだ。阿奶は孫の意図を汲み取り、紅豆に過去の話を語り始める。
上海で無一文になった暁夏は、母の形見の乳扇を売ってなんとか生活していた。之遥は暁夏を見つけ、一人ぼっちの弟の姿を見て胸を痛める。まずは食事に連れて行き、弟を気遣う。このエピソードは登場人物たちの深い絆を描くとともに、彼らが人生の試練にどのように立ち向かうかを示している。
第7話の感想
第7話は、それぞれの登場人物が抱える問題や葛藤、そして温かい人間関係が丁寧に描かれたエピソードでした。特に印象的だったのは、之遥の故郷への強い思いと、それを支える家族の温かさです。大都市での成功を捨て、故郷の振興に尽力する之遥の姿は、現代社会において忘れられがちな故郷の大切さを改めて考えさせてくれます。阿奶の孫への深い愛情と信頼、そして紅豆との間に芽生えつつある特別な感情も、物語に深みを与えています。
一方、之遠と暁夏の兄弟は、それぞれ異なる形で困難に直面しています。之遠は仕事での挫折に屈せず、真摯に努力する姿が胸を打ちます。暁夏は都会の洗練された雰囲気に憧れながらも、未熟さゆえに騙されてしまうという、若者らしい苦い経験をします。しかし、どんな困難にぶつかっても、家族の支えがあることを改めて感じさせる展開は、見ている側にも安心感を与えてくれます。
紅豆は、之遥の故郷への思いや、村の人々との温かい交流を通して、大理の生活にますます溶け込んでいく様子が描かれています。都会の喧騒から離れ、自然の中で穏やかな時間を過ごす紅豆の姿は、多くの視聴者の共感を呼ぶのではないでしょうか。彼女が之遥の過去を知ることで、二人の関係がどのように発展していくのか、今後の展開が楽しみです。
つづく