あらすじ
第十一話は、宮廷内の権力争いと登場人物たちの複雑に絡み合った関係性を中心に展開します。寧弈は鳳知微に辛子硯を監視させますが、鳳知微は寧弈の真意を見抜きます。趙王は太子にとって不利な存在である鳳知微を排除しようと企みますが、鳳知微は危機一髪のところで青衣の男、顧南衣に救われます。その後、鳳知微は顧南衣と同行せざるを得なくなり、二人の間には様々な出来事が起こります。
一方、太子は宮中での祈祷を利用して趙王を陥れようと陰謀を企て、顧衍に天盛帝 へ報告するように指示します。その夜、鳳知微は兵士に変装して金羽衛に潜入し、桐木の人形をすり替えることに成功します。そしてついに、皆の前で天盛帝 の名が隠されていた桐木の人形を暴き、趙王に疑いがかかり軟禁されることになります。
ネタバレ
寧弈は鳳知微に辛子硯を監視するよう命じた。しかし、辛子硯は監視されることを嫌い、わざと物音を立てて不満を示す。鳳知微は寧弈が自分を保護していることを見抜き、寧弈はそれを認めつつも、鳳知微に辛子硯から目を離さないよう念を押した。
一方、趙王は太子の病状がおかしいと知り、鳳知微の排除を命じる。燕王は東宮を訪れ太子を見舞うが、太子は沈黙を保ち、燕王を追い返す。しかし、燕王は去り際に太子に警戒を促し、政務の補佐を申し出る。太子は怒りを覚えながらも、病の原因を燕王に調査させる。その後、燕王は常海に泣きながら忠誠を誓う。
寧弈も体調を崩し、趙淵から天盛帝の病状が自分と価ていることを聞く。そこに寧澄が小狸猫の失踪を告げに来る。趙淵は慌てて出て行き、寧弈は趙淵に天盛帝の世話を頼み、父もまた同じ病に侵されていると悟る。
太子は常海が燕王府を訪れたことを知り激怒し、裏切りを許さない決意をする。そして顧衍に、宮中での祈祷の件を天盛帝に報告するよう命じる。顧衍は難色を示すが、太子は天盛帝の逆鱗に触れるほど大げさに報告するよう指示する。報告を受けた天盛帝は疲労困憊し、再び眠りに落ちる。目覚めた後、趙淵から寧弈の症状が自分と同じだと聞き、老いを感じ嘆く。
鳳知微は街中で趙王の刺客に襲われるが、青衣の男に助けられる。鳳知微は逃げ惑う中、男の優れた武芸で刺客はすぐに倒される。辛子硯は陰から全てを見ていた。逃走中、鳳知微は斗笠をかぶった顧南衣に遭遇する。鳳知微は彼を振り切ろうとするが失敗し、機転を利かせて一時的に逃れるも、顧南衣は追跡を続ける。
辛子硯は寧弈の脈を取り、鳳知微の護衛の情報から秋明纓の陰謀を疑う。その時、顧衍が太子が趙王の排除を決めたと知らせに来る。寧弈は平静を装い、辛子硯が去る前に鳳知微の居場所を尋ねる。
鳳知微は顧南衣に渡すために兎を捕まえるが、寧弈が既に顧南衣を別の場所に誘導していた。寧弈は鳳知微に恩返しとしてある任務を依頼し、完瞭すれば互いに借りを返したことになるという。鳳知微は任務を受け入れ、東宮へ桐木人を交換しに行く。夜、鳳知微は兵士に変装して金羽衛に紛れ込み、顧衍と協力して任務を遂行する。
清溟書院で、趙王は身分の怪しい「小者」を見つけ、その後鳳知微と顧南衣に遭遇する。顧南衣は驚き、趙王に謝罪を要求し、一触即発の状態となる。幸いにも寧弈一行が通りかかり、事態は収拾される。燕王の手下が現れた後、趙王は鳳知微と顧南衣を見逃す。
太子は桐木人を手に取り、天盛帝の前で陰謀を暴露する。激怒した天盛帝は桐木人を投げつけそうになる。中には天盛帝の名前が書かれた木像が入っていた。しかし、趙王は太子を牽製したことは認めるものの、天盛帝への謀仮は否定する。太子は趙王を軟禁するよう命じる。この事件は宮廷内の対立を深め、今後の展開への伏線を張る。
第11話の感想
第11話は、陰謀と策略が渦巻く中、それぞれの思惑が複雑に絡み合い、緊張感が高まる展開でした。特に、鳳知微と寧弈の関係性の変化に注目しました。これまで互いに警戒し合っていた二人が、今回は協力して任務を遂行する場面が見られました。寧弈が鳳知微に恩返しを要求するシーンは、二人の間に新たな信頼関係が芽生えていることを感じさせ、今後の展開への期待が高まります。
また、太子と趙王の対立も激化し、宮廷内の権力争いがより鮮明になりました。太子は趙王の陰謀を暴くことに成功しますが、趙王は天盛帝への謀仮を否定し、緊迫した状況が続きます。天盛帝は老いを感じながらも、毅然とした態度で事態に対処しようとする姿が印象的でした。
つづく