あらすじ
第21話は、寧弈、鳳知微、そして天盛帝 の間の複雑な関係性を中心に展開します。常海事件の主審官に任命された寧弈は、尋問で成果を得られないまま、尚方宝剣を用いて常海を斬殺し、天盛帝 の不興を買います。
一方、鳳知微は秋尚奇に女扮男装で官職に就いていることを知られ、辞職を迫られます。しかし鳳知微はそれを拒否し、自分はもはや過去の自分ではないと断言します。身の安全を守るため、鳳知微は寧弈に助けを求めます。厳しい条件ではありましたが、最終的には寧弈の協力を得ることに成功します。
同じ頃、天盛帝 は廃太子の残党を粛清し、七皇子寧斉を都に呼び戻すなど、自らの権力基盤の強化に努めています。また、王氏と天盛帝 のやり取りからは、宮廷内の人間関係の複雑さや確執が垣間見えます。
最後に、鳳知微は廃太子の罪の証拠を巧みに利用し、秋尚奇からの圧力をかわし、家族を一時的に守ることに成功します。
ネタバレ
常海事件の主審官に任命された寧弈は、天盛帝から尚方宝剣を与えられ、尋問に臨んだ。背後の人物を白状しない常海に対し、寧弈は閔国公の関与を記した紙を読み上げさせた。逆上した常海は寧弈に襲いかかるが、寧弈は尚方宝剣で常海の首をはねてしまう。現れた天盛帝は寧弈の独断専行を叱責するが、寧弈は自らを軽薄児と信じさせるための行動だったと仮論した。
韶寧は秋尚奇に鳳知微の家族について尋ねるが、秋尚奇は遠縁だとしか答えられず、確認する必要があると告げた。鳳知微の屋敷を訪れた秋尚奇は、女扮男装で朝廷に仕えることを咎め、三日以内に辞官しなければ秋明纓と鳳皓を秋家から追い出すと脅迫した。しかし鳳知微は、もはや秋家に頼る存在ではないと仮論。秋尚奇は、鳳知微が公主を誑かし皇室を愚弄した罪は重いと言い放った。鳳知微は公主を誑かしたという非難に困惑する。燕懐石は鳳知微に権力均衡の重要性を説き、寧弈の協力を勧めた。
熟慮の末、楚王府を訪れた鳳知微は寧弈に助けを求める。寧弈は自らのために働くことを条件とするが、鳳知微はそれを拒否し立ち去った。その後、寧弈は寧澄に廃太子一派の資料を探させ、鳳知微を助ける決意を固めた。
朝廷では廃太子派の不正蓄財に関する上奏があり、天盛帝は関係者への警告を発した。空席となった常海の役職の後任人事を巡り、寧弈は鳳知微に発言を促す。鳳知微は七皇子寧斉を推薦した。これは天盛帝との事前の取り決めであり、寧斉の召還による憶測を避けるための策だった。燕王は寧斉の召還に仮対するが、寧弈は天盛帝の意向に沿って賛同し、寧斉の帰京が決定した。
天盛帝はかつて寵愛した王氏とその子である七皇子寧斉を訪ねる。王氏の粗末な住まいに不満を抱いた天盛帝は、趙淵に新しい住居を用意させ、医師を遣わすよう命じた。
寧弈は寧澄を通じて廃太子の罪証を鳳知微に渡す。燕懐石がその内容を確認し、鳳知微に手渡した。鳳知微は秋尚奇を呼び出し、秋尚奇の名が記された血浮屠の房契を突きつける。秋尚奇は鳳知微の辞官を諦め、秋明纓と鳳皓を引き取ることに同意した。
韶寧は鳳知微に助けられた出来事を思い返していた。その時、鳳知微と寧弈が彼女の傍らに現れた。
第21話の感想
第21話は、鳳知微の知略と寧弈の冷徹さ、そして天盛帝の深謀遠慮が交錯する緊迫感あふれる展開でした。常海を斬殺する寧弈の行動は衝撃的でしたが、それは自らを軽薄児と見せかけるための演技だったとは。天盛帝の真意を探りつつ、自身の目的を達成しようとする寧弈のしたたかさが際立ちます。
一方、鳳知微は秋尚奇との対立、韶寧との関係、そして寧弈との駆け引きの中で、難しい立場に立たされています。女扮男装の秘密を抱えながら、朝廷で生き残るために知略を巡らせる彼女の姿は、強くも儚くもあります。寧弈に助けを求めるも、彼の条件を拒否する彼女のプライドと信念を感じました。
また、天盛帝が王氏と寧斉を訪ねるシーンは、彼の意外な一面を垣間見せてくれます。冷酷な皇帝としての一面だけでなく、時折見せる人間らしい感情が、彼のキャラクターをより複雑で魅力的にしています。
つづく