あらすじ

第二十五話は、金獅国の王子、赫連錚カクレン・ショウの帝京到著を契機に巻き起こる様々な出来事を描いています。彼は天盛国を侮る態度で都民を挑発し、鳳知微フォン・ジーウェイの馬車にまで乱暴を働きますが、顧南衣グー・ナンイーに懲らしめられます。

一方、燕王えんおう常貴妃じょうきひは、来訪した占壁セン・ヘキを利用して寧弈ニン・イーに恥をかかせようと企みますが、その計画は却下され、より複雑な策略へと移行します。寧弈ニン・イー陳紹チン・ショウから閔国公びんこくこうの悪事の告発を受け、行動を起こすことを決意します。

青龍寺で、占壁セン・ヘキ燕王えんおう寧弈ニン・イーと間違え、自分の身分を明かします。しかし、誰かに盗み聞きされていることに気づき、とっさにその者を殺害しますが、捕らえられてしまいます。

最終的に、寧弈ニン・イーはこの一件を知り、占壁セン・ヘキとの面会を手配します。

ネタバレ

金獅国の王子、赫連錚カクレン・ショウ一行が天盛国の都、帝京を訪れ、波乱の幕が開く。赫連錚カクレン・ショウは使臣の占壁セン・ヘキを伴い、天盛国への偏見と軽蔑を露わにする。占壁セン・ヘキはかつて滟妃えんひ雅楽ガラクと繋がりがあり、燕王えんおうは警戒を強め、密かに監視を命じる。

都に到著した赫連錚カクレン・ショウは、天盛の女性を弱々しいと見下し、街を馬で駆け回り、鞭を振るって民を脅かす。鳳知微フォン・ジーウェイの馬車にも危険が及ぶが、彼女は冷静に顧南衣グー・ナンイーに命じ、赫連錚カクレン・ショウを蹴り飛ばす。そして、皮肉を言い残して立ち去る鳳知微フォン・ジーウェイに、赫連錚カクレン・ショウは強い興味を抱く。

秋府に戻った鳳知微フォン・ジーウェイは、魏知ウェイ・ジーの安全のため滞在を決める。そこで、秋玉しゅうぎょく落が秋明纓チウ・ミンイン鳳知微フォン・ジーウェイを罵倒している場面に遭遇する。鳳知微フォン・ジーウェイは巧みな話術で秋玉しゅうぎょく落をやり込め、鳳皓フォン・ハオと共に彼女をからかう。

一方、宮中では、常貴妃じょうきひ燕王えんおうの立場が揺らぎ始めていた。彼らは閔国公びんこくこうの後ろ盾を必要としていた。韶寧シャオ・ニン寧弈ニン・イーを陥れるため、占壁セン・ヘキを利用するよう燕王えんおうに懇願する。寧弈ニン・イー雅楽ガラクのために青龍寺に位牌を設けたことを告発しようとするが、燕王えんおうはより確実な策を望み、この提案を却下する。

寧弈ニン・イーは謎の矢を受け取り、貴客の来訪を予感し、門番を下げさせる。寧斉ニン・チーは、燕王えんおうらに阻まれていた皇帝への謁見をようやく許される。ワン氏との会話で、常貴妃じょうきひに脅迫され、偽りの証言をさせられたことが明らかになる。

寧弈ニン・イーからの矢に激怒した燕王えんおうは暗衛を召集する。寧弈ニン・イーは母との思い出の夢から覚めると、血塗られた剣が枕元に突き刺さっているのを発見する。陳紹チン・ショウが現れ、罪人として寧弈ニン・イーに過去の経緯を語る。彼は閔国公びんこくこうの政策により漁民から海賊に身を落とし、林任奇リン・レンキ一家殺害と証拠隠滅を命じられたことを告白する。

燕王えんおう全御医ぜん ごいに、日落族の男子に18歳を過ぎると血色の紋様が現れるという事実を確認する。寧弈ニン・イーが順平門に兵を送ったという知らせが届き、燕王えんおうも調査のため兵を派遣する。

翌日、皇帝は林任奇リン・レンキから届けられた閔国公びんこくこうの十の罪状を受け取り、閔国公びんこくこうを召喚する。寧弈ニン・イー常氏じょうしの失脚を確信するが、辛子硯シン・ズーイエンは楽観的すぎると指摘し、賭けを提案する。寧弈ニン・イーが勝てば鳳知微フォン・ジーウェイを娶るという条件だが、寧弈ニン・イーは彼女の意思を尊重し、賭けを断る。

ジョ侍郎は占壁セン・ヘキと面会し、寧弈ニン・イーからの招待を伝える。占壁セン・ヘキは母の冤罪が晴らされていないことに不満を抱きつつも、青龍寺で雅楽ガラクの位牌を確認する。しかし、燕王えんおう寧弈ニン・イーと誤認し、雅楽ガラクの形見の簪を見せる。燕王えんおうは盗み聞きをしていた内侍に気づき、わざと騒ぎを起こす。占壁セン・ヘキは簪を燕王えんおうに返した後、内侍を追跡し殺害、そして捕らえられる。

寧弈ニン・イー占壁セン・ヘキの逮捕を知り、彼を連れてこさせ、真相究明に乗り出す。様々な思惑が交錯し、物語は更なる混沌へと進んでいく。

第25話の感想

第25話は、金獅国王子赫連錚カクレン・ショウの登場により、物語が大きく動き出すエキサイティングな展開でした。赫連錚カクレン・ショウの傲慢で無礼な態度は、天盛国の現状に対する軽視を象徴しており、今後の国際的な緊張感を予感させます。特に鳳知微フォン・ジーウェイとの出会いは印象的で、彼女の毅然とした態度と機転の良さが際立っていました。顧南衣グー・ナンイーによる華麗な蹴りも、視聴者をスカッとさせる爽快なシーンでしたね。

一方、宮中では燕王えんおう常貴妃じょうきひの権力基盤が揺らぎ始め、彼らの焦燥感が伝わってきました。韶寧シャオ・ニンの登場は、常に陰謀が渦巻く宮廷の緊張感を高めています。寧弈ニン・イーへの復讐心に燃える彼女の行動は、今後どのような波乱を巻き起こすのか、目が離せません。

そして、物語の核心に迫る重要な情報も明らかになりました。陳紹チン・ショウの告白は、閔国公びんこくこうの悪行を暴き、物語の大きな転換点となるでしょう。林任奇リン・レンキの遺した証拠が、どのように利用されるのか、今後の展開が非常に楽しみです。

つづく