あらすじ
第31話は、金匱の秘密と鳳知微を取り巻く複雑な状況を中心に展開します。
寧弈は青溟書院で鳳知微の難問を解き、天盛帝 の勅命を伝え、同時に金匱を大切に保管するよう警告しました。常貴妃と燕王は金匱の内容に疑念を抱き、寧弈に関係するものかと案じ、天盛帝 の寿の宴席で探ろうと計画します。鳳知微は安全のため、本物の金匱と偽物の金匱をそれぞれ別に保管します。
一方、赫連錚は天盛帝 の命により、天長節の宴に鳳知微を招くため彼女を訪ね、鳳知微を困らせます。寧弈はこれに不満を抱き、嫉妬と鳳知微の安全への心配など、複雑な心境になります。
ネタバレ
赫連錚は鳳知微の出題に答えられず、彼女に誰か答えられる者を探させようとします。そこに寧弈が現れ、問題をあっさり解いてしまいます。赫連錚は腹を立て、居座ろうとしますが、顧南衣に投げ飛ばされてしまいます。寧弈は鳳知微に金匱を託し、天盛帝の勅命として厳重に保管するよう命じます。
常貴妃は王氏を牽製しますが、燕王は金匱の内容が寧弈の擁立に関わるものだと考え、さらに天盛帝が常氏一族を警戒し始めていることを察知し、王氏の排除と寿宴での金匱調査を常貴妃に指示します。金匱を受け取った鳳知微は不安になり、辛子硯に相談します。辛子硯の助言で、鳳知微は寧弈が宗正寺から解放された真意が、皇帝にとっての駒であることに気づきます。彼女は本物の金匱を顧南衣に預け、偽物を自分の部屋に置き、厳重に守らせます。
王氏の侍女は常貴妃から賜った絹をわざと傷つけ、王氏に謝罪に行かせます。王氏が不在の間、侍女は再び常貴妃からの贈り物を受け取ります。徐侍郎は赫連錚に天盛帝の寿宴の招待状を届けますが、機嫌の悪い赫連錚は彼を追い返してしまいます。そして、ある策略を思いつきます。
寧弈は滟妃雅楽がかつて密かに占壁を解放した時の手諭を入手し、さらに呉英から王氏が事件前に雅楽と密会していたことを聞き、王氏に疑念を抱きます。常貴妃は下人に暇を与え、韶寧に鳳知微を寿宴に招くよう指示します。その隙に鳳知微の寝殿に侵入し、金匱を探らせる魂胆です。
赫連錚が再び鳳知微を訪ねますが、顧南衣は不在と告げます。しかし、赫連錚は天盛帝の命で来たと主張し、顧南衣はやむを得ず彼を通します。鳳知微は殿内に隠れますが、燕懐石が韶寧も青溟書院に向かっていると知らせ、鳳知微は仕方なく赫連錚と会うことにします。赫連錚は天盛帝が秋府に使いを送り、秋尚奇の姪である鳳知微を寿宴に招いたと告げます。焦る鳳知微の前に、韶寧が現れます。韶寧は天盛帝から魏知として寿宴に出席し、内廷に入る許可を得ていました。困惑する鳳知微をよそに、赫連錚と顧南衣が喧嘩を始めます。鳳知微は燕懐石に韶寧の相手をさせ、赫連錚に寿宴への出席を取り消すよう頼みますが、赫連錚は拒否し、出席しなければ鳳知微の正体を天盛帝に明かすと言い放ちます。鳳知微は怒りますが、何もできません。
呉英はこの一件を寧弈に報告し、寧弈は赫連錚の行動に不満を抱きます。寧澄は赫連錚が鳳知微に求婚するつもりだと煽ります。鳳知微が窮地に立たされている状況に、寧弈は嫉妬と心配を隠しながらも、面白がっているような素振りを見せます。
下朝後、途方に暮れる鳳知微の前に、野次馬根性丸出しの寧弈が現れます。鳳知微が苛立っていると、韶寧が一行を連れてやってきます。寧弈はとっさに鳳知微を蹴り倒し、鳳知微は韶寧に病気を装って寿宴を欠席すると告げます。韶寧は鳳知微を心配します。この様子を陰から趙淵が見ていました。趙淵は天盛帝に寧弈の悪戯を報告しますが、天盛帝は韶寧のことを尋ねます。韶寧が最近常貴妃と燕王府に出入りしていることを知り、天盛帝は不快感を示し、韶寧を監視するよう命じます。
寧弈は呉英に自分が写経した経文を青龍寺に届けるよう命じます。彼は雅楽の供養のために一日断食していました。寧弈は自分の不孝を嘆き、明日の雅楽の命日にも関わらず、宮中で天盛帝の寿宴に出席しなければならないことを悔やみます。
第31話の感想
第31話は、鳳知微が様々な勢力に翻弄され、窮地に追い込まれる様子が描かれた緊迫感あふれる回でした。金匱の秘密をめぐる駆け引き、赫連錚の強引な求婚、そして天盛帝の思惑など、複数の伏線が絡み合い、今後の展開がますます予測不可能になっています。
特に印象的だったのは、鳳知微の機転と辛子硯の知略です。金匱のすり替えは、常貴妃の策略をかわす巧妙な一手でした。辛子硯の助言も、鳳知微が冷静な判断を下す上で大きな助けとなっています。彼らの存在が、鳳知微にとってどれほど心強いものかを感じさせられました。
つづく