あらすじ
第34話は、鳳知微、寧弈、そして燕王の間の知略を巡る駆け引きが中心となります。
鳳知微は足の病を装って敵の陰謀を誘き出し、同時に韶寧の失くした魚符を利用して騒動を起こし、刑部尚書彭に青溟書院を包囲させ金匱の捜索を企てさせます。寧弈は巧みに介入し、鳳知微を守るために一時的に彼女を拘束すると共に、辛子硯に天盛帝 を落ち著かせるよう指示します。
燕王は徐侍郎の裏切りに気づき、閔国公配下がクーデターを企てていることを察知します。そして鳳知微に金匱の中の遺詔を出させようとしますが、既に寧弈の策略にはまっているとは知りません。
一方、寧弈と鳳知微は協力して金匱を手に入れます。本物の遺詔と偽物の遺詔をすり替える局面に立ち至り、二人は共に宮中に入り天盛帝 に相対することを決意します。
ネタバレ
寧弈は辛子硯に、鳳知微に関わる全ての行動は事前に相談するようにと念を押す。知微への関心と自身の立場を守る意誌が垣間見える。
一方、知微は足の怪我の再発を装い、燕王を呼び寄せる。燕王付きの張御医による診察中、青溟書院で騒動が起きたとの知らせが入り、燕王は知微と共に現場へ向かう。道中、金匱の保管について忠告する燕王に対し、知微は金匱を抱いて寝ていると告げ、黒幕をおびき出そうとする。
書院では、韶寧と姚揚宇の賭け事が原因の騒ぎだと判明する。騒動が収束に向かう中、張御医は金匱に近づこうとするが、顧南衣に見つかり逃走する。夜、燕懐石は知微から受け取った魚符を楚王府へ持ち込み、寧弈に助けを求める。
翌日、刑部の彭 尚書が魚符捜索のため青溟書院を包囲する。知微は顧南衣に部屋の警備を任せ、自ら彭 尚書と対峙する。膠著状態の中、倪文昱が姚揚宇に刑部の動きを知らせ、学生たちが知微を支持するために集結する。
寧弈は呉英を通じて天盛帝に書簡を送り、皇帝の支持を取り付ける。その後、寧弈は韶寧の失った魚符を発見し、知微を一時的に拘束する。咄嗟に、知微は寧弈に噛みつく。
燕王は金匱の重要性が寧弈の運命に関わっていると悟り、計画を急ぐ。寧弈と辛子硯は青龍寺で、ある重要人物の保護と替え玉を用意するなど、周到な計画を練る。
侍衛監に閉じ込められた知微は、寧弈への信頼と支持を書き記す。韶寧は知微を脱出させ、二人は燕王府へ向かう。そこで、閔国公の手下が燕王を脅迫し、陰謀への加担を迫っている場面に遭遇する。燕王と韶寧は協力して事態の収拾を図る。
寧弈は辛子硯を天盛帝の元に送り、自身は直接行動を開始する。徐侍郎から、燕王が知微を利用して金匱の遺詔を狙っていること、そして真の黒幕の存在を知らされる。寧弈は即座に黒幕の逮捕を指示し、事態を鎮圧する。
最終的に、知微、寧弈、韶寧の三人は金匱を巡る複雑な駆け引きを繰り広げる。宮中で、天盛帝の命により知微が重要な詔書を読み上げる中、寧弈は一つの匣を手に権力闘争の終結を企てる。手に汗握る展開の中、それぞれの知略がぶつかり合う。
第34話の感想
第34話は、手に汗握る展開の連続で、息つく暇もないほどでした。鳳知微、寧弈、燕王、そして韶寧、それぞれの思惑が複雑に絡み合い、物語はクライマックスへと突き進んでいきます。
特に印象的だったのは、鳳知微の機転と勇気です。足の怪我の再発を装い燕王をおびき寄せたり、彭 尚書に毅然と立ち向かう姿は、彼女の賢さと強さを改めて感じさせました。窮地に陥っても決して諦めず、知略を駆使して活路を見出す彼女の姿は、まさに「鳳凰」の名にふさわしいと言えるでしょう。
一方、寧弈は冷静沈著ながらも、知微への深い愛情と強い意誌を感じさせる行動を見せてくれます。辛子硯への指示、天盛帝への書簡、そして知微の一時拘束など、全ては彼女を守るため、そして自らの信念を貫くためでした。知微に噛みつかれたシーンは、二人の複雑な関係性を象徴するようで、胸を締め付けられました。
燕王は金匱の重要性に気づき、より積極的に行動を開始します。彼の焦りと野心は、物語に更なる緊張感を与えています。韶寧もまた、知微との協力や燕王との駆け引きを通して、重要な役割を果たしていきます。
つづく