あらすじ
第43話は、鳳知微の帝京への帰還と、それを巡る各勢力の対応を中心に展開します。顧南衣は鳳知微を暨陽府へ連れ戻ろうとしますが葉わず、赫連錚も彼女に帰還を思い留まらせようと警告します。寧弈は、天盛帝 が陸明を閔海へ派遣したことを知り、勅命に背いて自ら罪を負う覚悟で、寧澄に軍を率いて帝京へ戻り鳳知微を守るよう命じます。
一方、天盛帝 は辛子硯を通して秋明纓と鳳皓に降伏を勧めますが、拒絶されます。寧斉は血浮屠の残党を利用して政敵を排除しようと企みますが、計画は失敗に終わります。そして夜陰に紛れ、寧弈は常忠信を斬り捨て、軍を率いて帝京へ急ぎ戻ります。
鳳知微は危険を顧みず単身帝京へ戻り、宗夫子らの製止を振り切り、母の命を守るため天盛帝 に謁見しようとします。ついに天盛帝 と対峙した鳳知微は、秋明纓の助命を嘆願し、自らが大成の遺児であるという嘘までつきます。これに対し天盛帝 は、彼女の出生に関する核心的な問いを投げかけます。
ネタバレ
顧南衣は鳳知微を暨陽に連れ戻そうと夏陽に来たが、彼女がそこにいないことを知る。時を同じくして赫連錚が現れ、鳳知微を暨陽に帰してはならないと警告する。天盛帝が閔海に陸明を派遣したとの知らせを受け、寧弈は寧澄に手牌を持たせ陸明を連れ戻すよう命じ、従わなければ力ずくでも連れ帰るよう指示する。帝京では、天盛帝が秋明纓と辛子硯を疑い、辛子硯は異心はあっても朝廷に逆らう気はないと弁明する。
寧斉は鳳皓と宗夫子の処刑を提案するが、辛子硯は混乱を招くとして仮対し、鳳皓の命と引き換えに賢君の名を得るよう進言する。天盛帝は辛子硯に秋明纓の説得と大成残党の投降を促すよう命じる。辛子硯は仕方なく従う。陸明は寧弈に帝京の状況を伝え、寧弈は鳳知微が帝京に戻ったことを知り、抗旨の罪を一人で負う覚悟で寧澄に三軍を率いて帰京するよう命じる。
常忠信は寧弈の退兵に気づき、偵察を出し、常森に夏陽からの撤退を命じる。夜、寧弈は兵士たちに夜通し進軍し帝京へ急ぐよう指示を出す。寧弈の降伏勧告を受けた常忠信は拒否し、懸念を示した兵士を殺害する。寧弈は包囲されたと見るや否や常忠信の陣営に攻撃を仕掛け、激しい戦闘の末、常忠信の首を討ち取る。
辛子硯は鳳知微を守るためだと説き、秋明纓に協力を求める。しかし、秋明纓は自分と鳳皓が犠牲になる以外に鳳知微を守る術はないと考える。寧斉は宗夫子に扮した血浮屠の邢義を連れて現れ、血浮屠の粛清を企てる。邢義は辛子硯を人質に取ろうとするが、侍衛に殺される。寧斉は再び秋明纓を脅し、血浮屠を壊滅できる力を見せつける。
その後、秋明纓は自分と鳳皓の死が辛子硯と鳳知微を救う唯一の道だと語る。辛子硯は天盛帝に鳳皓の公開処刑を勧めるが、天盛帝は彼を生かして褒美を与えると言い張る。帝京へ戻る途中、鳳知微は血浮屠に遭遇するが、決して立ち去ろうとしない。鳳知微は自らの命を賭して宗夫子を退ける。
秋明纓は天盛帝の前に引き出され、天盛帝を激しく非難する。天盛帝は鳳知微がもうすぐ戻ると告げる。鳳皓は命乞いをするが、秋明纓に止められ、死後も天盛帝を許さないよう励まされる。帝京に到著した鳳知微は天盛帝に謁見を求めるが、拒否される。ついに彼女は官服を脱ぎ、簪を手に大殿へ向かう。鳳知微は秋明纓の助命を嘆願し、自分が大成の遺児だと名乗り出る。天盛帝は彼女の身体的特徴を尋ねて確認しようとする。鳳知微は青色の痣については言及しないものの、それでもなお許しを請う。その時、秋明纓と鳳皓が殿内に引き出され、物語は緊迫した場面で幕を閉じる。
第43話の感想
第43話は、様々な登場人物の思惑が交錯し、息詰まる展開が続く怒涛のエピソードでした。鳳知微の帰京を巡るそれぞれの行動、そして天盛帝の真意が読めない緊迫感が、視聴者を物語に引き込みます。
特に印象的なのは、鳳知微の覚悟と母性です。血浮屠に阻まれながらも、帝京へ戻ろうとする彼女の強い意誌は、愛する者を守るためなら自らの命も厭わないという決意を感じさせます。そして、大殿で自らが大成の遺児だと名乗り出るシーンは、この物語の大きな転換点となるでしょう。彼女の行動が、今後どのような波紋を広げていくのか、目が離せません。
つづく