あらすじ

第45話は鳳知微フォン・ジーウェイの運命を中心に展開します。寧弈ニン・イーは極端な手段で天盛帝てんせいこうてい鳳知微フォン・ジーウェイの命乞いをし、一時的に追及を免れさせることに成功します。赫連錚カクレン・ショウは滑稽な踊りで鳳知微フォン・ジーウェイを笑顔にし、彼女を金獅国に連れ帰り王位を継がせようと決意します。しかし、鳳知微フォン・ジーウェイが聖纓公主に封じられ赫連錚カクレン・ショウと結婚する一件は、複雑な権力闘争に巻き込まれていきます。天盛帝てんせいこうてい寧弈ニン・イー鳳知微フォン・ジーウェイの送迎を命じますが、同時に赫連錚カクレン・ショウの暗殺を密命し、寧弈ニン・イーは板挟みの状態に陥ります。

一方、寧斉ニン・チーは偽詔を企て、金獅国内閣を内外から掌握しようと画策します。移動中の鳳知微フォン・ジーウェイ寧弈ニン・イーの傷を心配し、動揺する中で、背後に潜む巨大な陰謀に気づきません。

ネタバレ

寧弈ニン・イー天盛帝てんせいこうてい鳳知微フォン・ジーウェイの助命を嘆願した。己の命を賭け、天盛帝てんせいこうていの決断に全てを委ねたのだ。もし聞き入れられなければ自害して共に死ぬとまで言い放った。意外にも天盛帝てんせいこうていは怒ることなく、寧弈ニン・イーの覚悟に安堵の表情を見せ、鳳知微フォン・ジーウェイの命を一時的に助けることに同意した。ただし謀仮の兆候があれば容赦はしないと釘を刺した。

一方、赫連錚カクレン・ショウ鳳知微フォン・ジーウェイの屋敷へ駆けつけた。顧南衣グー・ナンイーは彼を止めはしなかったが、鳳知微フォン・ジーウェイのために何ができるのかを問いただした。楼閣からその様子を見ていた鳳知微フォン・ジーウェイは、赫連錚カクレン・ショウと部下、そして顧南衣グー・ナンイーが奇妙な踊りを踊る姿に、涙を浮かべながらも思わず笑みをこぼした。この笑顔で、鳳知微フォン・ジーウェイは長らくの憂鬱から解放され、ようやく食事をとることができるようになった。しかし、彼女が食事をしている最中、金獅国からの使者が到著し、金獅王の訃報を伝えた。鳳知微フォン・ジーウェイ顧南衣グー・ナンイーは金獅国へ出発せざるを得なくなった。

赫連錚カクレン・ショウは臣下から遺詔を託され、王位を継承することになった。国のため、そして復讐のため、彼は天盛帝てんせいこうていに援軍を要請したが、天盛帝てんせいこうていは即答を避けた。鳳知微フォン・ジーウェイは屏風の後ろから紙切れで赫連錚カクレン・ショウを助け、天盛帝てんせいこうていを説得することに成功した。そして聖纓公主の称号を与えられ、赫連錚カクレン・ショウと共に金獅国へ戻る事が決まった。出発間際、天盛帝てんせいこうてい鳳知微フォン・ジーウェイを呼び止め、寧弈ニン・イーに別れを告げるよう促した。

橋の上で、寧弈ニン・イー鳳知微フォン・ジーウェイを待っていた。金獅国へ行くことを知った寧弈ニン・イーは、「楽しいか?」とだけ尋ねた。鳳知微フォン・ジーウェイは、ここを離れるのは寂しいが、心は穏やかだと答えた。二人はこれが永遠の別れになるかもしれないことを悟っていた。

赫連錚カクレン・ショウ鳳知微フォン・ジーウェイを金獅国へ連れて帰ることに迷いを抱き、彼女を危険に晒すのではないかと心配していた。しかし、側近の説得により、結婚を取りやめれば援軍計画が失敗に終わることを理解した。一方、顧南衣グー・ナンイー鳳知微フォン・ジーウェイを連れ出そうとしたが、鳳知微フォン・ジーウェイ赫連錚カクレン・ショウが自分を必ずしも利用しているわけではないと考え、それを拒否した。

その後、天盛帝てんせいこうてい寧弈ニン・イーに金獅国への送迎と同時に、隠れた脅威を取り除き赫連錚カクレン・ショウを排除するという密命を与えた。宗夫子そうふうし顧南衣グー・ナンイー血浮屠けつふとうから除名し、鳳知微フォン・ジーウェイの生涯にわたる保護を依頼した。顧南衣グー・ナンイー鳳知微フォン・ジーウェイへの絶対的な忠誠を誓った。

金獅国へ向かう途中、寧弈ニン・イーは怪我を負い、鳳知微フォン・ジーウェイは心配する。同時に、辛子硯シン・ズーイエンは密旨を阻止しようとするが失敗に終わった。鳳知微フォン・ジーウェイはこの旅立ちが永遠の別れになることを悟った。寧弈ニン・イーは足の怪我を理由に後方に残り、赫連錚カクレン・ショウ鳳知微フォン・ジーウェイは旅を続けた。道中、華瓊フア・チォン鳳知微フォン・ジーウェイ寧弈ニン・イーへの心配に気づき、寧弈ニン・イーには何か隠された計画があるかもしれないと示唆した。

最後に、寧弈ニン・イーは安王晉思羽シン・スーヤに面会を求めた。直接会うことの危険を避けるため、晉思羽シン・スーヤは巧妙な方法で面会を実現させた。登場人物たちの複雑な関係が交錯し、それぞれの目的のために動き、信頼と裏切りの中で選択を迫られる、物語の大きな転換点を予感させる展開となった。

第45話の感想

第45話は、別れと新たな始まり、そして陰謀が渦巻く、非常にドラマチックな展開でした。鳳知微フォン・ジーウェイ寧弈ニン・イーの橋の上での別れのシーンは、短いながらも二人の深い絆と、互いを思いやる気持ちがひしひしと伝わってきて、胸が締め付けられるようでした。言葉少なに「楽しいか?」と尋ねる寧弈ニン・イーと、静かに心境を語る鳳知微フォン・ジーウェイ。二人の表情からは、言葉にはできない様々な感情が読み取れ、今後の展開への不安と期待が入り混じります。

赫連錚カクレン・ショウは、王位継承という重責を担い、国と復讐の間で揺れ動く姿が印象的でした。鳳知微フォン・ジーウェイへの想いも複雑で、彼女を危険に巻き込むかもしれないという葛藤を抱えながらも、国益のために決断を下す苦悩が見て取れます。

つづく