あらすじ
第23話は、陸貞を取り巻く困境と宮廷内の権力闘争を中心に展開します。沈嘉敏が沈碧を昇進させたことで陸貞は苦悩し、父の死因を調査するために持っていた烏頭が、彼女が呉繡を毒殺したという嫌疑をかけられる決定的な証拠となってしまいます。陸貞は潔白を主張しますが、牢獄に閉じ込められてしまいます。迎春宴での呉繡の中毒事件は陸貞への疑いをさらに深め、高湛 は真相究明の手助けをしようとしますが、長公主の圧力に屈し、一時的に手を引かざるを得なくなります。牢獄の中で、陸貞は蛇に噛まれるだけでなく、厳しい尋問にも耐えなければなりません。しかし、彼女は父の死因を明らかにするという決意を固く持ち、呉繡の中毒事件についても別の角度からの捜査を提案します。
ネタバレ
沈嘉敏は沈碧を寵愛し、一等宮女に昇格させ、更に司宝司への異動も画策する。陸貞は不安を抱く。杜衡は、六司の人事は婁青薔の管轄であり、沈嘉敏は長広王を狙っていると指摘し、陸貞の不安を煽る。
元寿公公の約束通り、陸貞は烏頭を入手する。その香りは亡き父の茶と酷価していた。その時、傍らの鳥が死んでいるのを発見する。陸貞は烏頭を埋め、父の死の真相を究明し復讐を誓う。
迎春宴で、呉繡の琴の演奏が太后と皇帝を魅瞭するが、呉繡は突然倒れる。毒殺だと判明し、太后は蕭喚雲を疑うが、皇帝は婁青薔に司正司による調査を命じる。琴弦に毒が塗られていたことが分かり、更にその琴は司宝司で修理されていたことが判明、太后は徹底調査を指示する。
沈嘉敏の仮対を押し切り、司正は嘉福殿と青鏡殿を捜索。青鏡殿から陸貞の手拭いと烏頭が発見される。陸貞は所有を認めるも、殺害は否定する。事態は重くなり、陸貞は婁青薔の前に引き出される。陸貞は事情を説明するも詳細は語らず、宮規に従い拷問の上、暗牢に閉じ込められる。
蕭喚雲は婁青薔と陸貞の争いだと考え、丹娘は長広王に助けを求める。烏頭の件を知った長広王は自責の念に駆られる。忠叔は軽率な行動を止め、二人の関係が露呈すれば陸貞の努力が無駄になると忠告する。楊姑姑は陸貞を見舞い、烏頭の理由を尋ねるが、陸貞は父の死の真相究明のためだと多くを語らない。楊姑姑は助力を約束し、去り際に陸貞は高湛 に知らせないでほしいと頼む。
高湛 は自ら琴の毒を調べようとするが、長公主に阻まれ、陸貞を諦めるよう、妃は沈嘉敏であるべきだと迫られる。呉将軍を敵に回せば危険だと警告される。高湛 は陸貞の無実を訴えるも、長公主の圧力に屈し、一時撤退を余儀なくされる。
夜、暗牢に蛇が現れ、陸貞は足を噛まれる。高湛 は偶然沈碧と出会い、沈碧は高湛 に一目惚れする。司正は再び陸貞を尋問する。陸貞は烏頭は服用しなければ毒にならない、琴弦に塗っても効果がないと主張し、呉繡が毒入りの物を食べた可能性を指摘する。
第23話の感想
第23話は、陸貞にとってまさに試練の連続でした。沈嘉敏の策略によって窮地に追い込まれ、暗牢に閉じ込められるという絶体絶命の状況。無実の罪を著せられ、拷問までされる彼女の姿には胸が締め付けられました。それでもなお、自分の信念を曲げず、毅然とした態度を保つ陸貞の強さに心を打たれました。
特に印象的だったのは、楊姑姑との面会シーンです。自分の境遇を嘆くのではなく、父の死の真相究明という目的のために耐え忍ぶ陸貞の姿は、彼女の芯の強さを改めて感じさせました。高湛 に知らせないでほしいと頼むシーンからは、彼を巻き込みたくないという彼女の深い愛情が伝わってきました。
つづく