あらすじ

第二十四話は、芳華ほうか沈碧しんへきの会話から、長広王ちょうこうおうへの好意と沈司玲が彼に心を寄せる理由が明らかになり、同時に宮廷内の複雑な人間関係や権力争いも描かれています。長広王ちょうこうおうは司宝司で尚儀しょうぎに偶然出会い、嫌疑を避けるために身を隠します。一方、牢獄で苦しむ陸貞りくていは、呉繡ご・しゅうの飲食の出所を調べることを提案し、自らの潔白を主張します。そして、都美児とびじの助けと支持を得ます。沈碧しんへきは宮女を買収して陸貞りくていを陥れようとしますが、朱尔庭しゅじちょうに見破られます。高湛こうたん は真相を究明した後、皇帝に陸貞りくていの釈放を願い、ついに彼女を牢獄から出します。陸貞りくていは出獄前に都美児とびじを救い出すことを約束し、その後、呉繡ご・しゅう事件の真相を知ります。沈嘉敏しんかびんは恐怖に駆られて自らの過ちを認め、これらの出来事が今後の展開への伏線を張っています。

ネタバレ

芳華ほうかは偶然沈碧しんへきに会い、沈碧しんへき沈司珍しんしちんの見舞いだと嘘をつく。会話の中で、沈碧しんへき沈司珍しんしちん長広王ちょうこうおうへの想いの強さを不思議がり、芳華ほうか長広王ちょうこうおうのイケメンぶりを自慢げに語り、沈司珍しんしちんだけでなく自分も好意を持っていると明かす。

一方、長広王ちょうこうおうは司宝司で尚儀しょうぎを見つけ、見つからないように隠れる。そこに沈碧しんへきが現れ、長広王ちょうこうおうを見つけて喜ぶ。

また、司正しせい司は陸貞りくていを再び尋問するが、陸貞りくていは烏頭の毒は服用しないと効かないため、呉繡ご・しゅうの飲食を調べるべきだと提案する。これを聞いた芳華ほうか沈碧しんへきに、陸貞りくていを牢で死なせてしまおうと提案する。沈碧しんへきは激怒し、牢番を買収して陸貞りくていを懲らしめることにする。芳華ほうか沈碧しんへきに腕輪を渡し、陸貞りくていが苦しめば苦しむほど、自分たちの奥様は喜ぶと告げる。

夜、凍える寒さの中、陸貞りくていは震えながら歌を歌い始める。隣の牢の都美児とびじも歌声を聞き、一緒に歌いだす。沈碧しんへきは牢番に金を渡して陸貞りくていを傷つけさせようとするが、朱尔庭しゅじちょうに見られてしまう。沈碧しんへきはと慌てて陸貞りくていの友人だと嘘をつく。

陸貞りくてい都美児とびじは互いの境遇を語り合う。都美児とびじは先帝に舞を披露した際、帝が崩御したため、皇后に閉じ込められたという。陸貞りくていの怪我を知った都美児とびじは、雪蓮の乾燥したものを渡して痛みを和らげる。高湛こうたん忠叔ちゅうしゅくから琴に毒がないことを聞き、陸貞りくていの疑いが晴れたため、皇帝に釈放を願い出る。しかし、忠叔ちゅうしゅくはこれが太后たいこう長広王ちょうこうおうを攻撃する口実を与えると考え、司正しせい司に任せるよう進言する。

陸貞りくてい都美児とびじは励まし合い、どちらかが出られたら必ず助け合うと約束する。都美児とびじ陸貞りくていに、想う人が歌を歌ってくれたことがあるかと尋ね、陸貞りくてい高湛こうたん との思い出を振り返る。その後、皇帝は高湛こうたん陸貞りくていの出迎えを命じ、高湛こうたん が集めた証拠と呉繡ご・しゅうの死因が判明したことを伝える。

司正しせいに付き添われ、陸貞りくていは牢を出る。烏頭について尋ねると、司正しせいは皇帝が陸貞りくていに保管を命じたのは何か意味があるはずだと助言する。陸貞りくてい都美児とびじを必ず助けると約束して牢を後にする。

陸貞りくてい呉繡ご・しゅうの事件の真相を知る。尚侍しょうじを陥れようとした者が、誤って呉繡ご・しゅうを殺してしまったのだ。陸貞りくていは真犯人を暴く方法を思いつく。沈嘉敏しんかびん陸貞りくていの釈放を聞き、恐れ慄き、月華げっかを呼び寄せて対策を練る。しかし、恐怖と罪悪感に苛まれた沈嘉敏しんかびんはついに自分の罪を告白し、その様子は幽霊に扮した宮女によって記録される。

最後に、司正しせい沈嘉敏しんかびんの動機を陸貞りくていに説明し、皇帝が陸貞りくていの意見を聞きたいと言っていることを伝える。この回は複雑な人間関係とそれぞれの心の葛藤を描き、今後の展開への伏線を張っている。

第24話の感想

第24話は、陸貞りくていの窮地からの脱出と沈嘉敏しんかびんの罪の告白という、大きな転換点となるエピソードでした。これまで陰謀に巻き込まれ、牢獄という絶望の淵に立たされていた陸貞りくていですが、彼女の機転と周囲の人々の助けにより、ついに自由の身となります。特に、都美児とびじとの牢獄での交流は、過酷な状況の中でも人間同士の温かさを感じさせる感動的なシーンでした。互いの境遇を語り合い、励まし合う二人の姿は、希望の光を象徴しているかのようでした。

一方、沈嘉敏しんかびんは追い詰められ、自らの罪を告白します。これまで悪事を重ねてきた彼女ですが、その内面には罪悪感や恐怖が渦巻いていたことが明らかになります。偽の幽霊に扮した宮女による告白シーンは、彼女の精神的な崩壊を鮮やかに描き出しており、見ている側にも緊張感を与えました。

つづく