あらすじ
第26話は、沈碧と陸貞の関係の変化、そして宮廷内の複雑な人間模様を描いています。沈碧は陸貞に歩み寄り、彼女を助けるために怪我まで負い、二人は過去のわだかまりを捨て、良い姉妹になることを決意します。しかし、沈碧は内心ではまだ陸貞に警戒心を抱いており、沈司珍と密かに長広王の情報を集めています。宮中では宴の準備が進められる中、陸貞は創意工夫で太后の五色の衣装の難題を解決し、皇帝の賞賛を得て七品典侍に昇進、さらに司衣司の長官に任命されます。高湛 は沈司珍の求愛を避けようとし、陸貞との関係も深まっていきますが、これが沈嘉敏の嫉妬と蕭喚雲の敵意を招きます。最終的に、長公主の忠告を受けて、沈嘉敏は自分の行動を仮省し始めます。
ネタバレ
沈碧は高湛 に、以前陸貞と誤解があったが、父親に叱責され、自分の思い違いに気づいたと話す。高湛 は彼女の父親が沈悟覚だと知り、前日、皇帝から沈悟覚が注意を受けた件に触れる。高湛 が去ろうとすると、沈碧は彼を呼び止め、腰を屈めて靴の泥を拭いた。
沈碧が陸貞に報告をしていると、突風で棚が倒れかける。陸貞に倒れかかった棚を沈碧が身を挺して庇った。太医の診察後、陸貞は沈碧を見舞い、過去のことは水に流そう、これからは姉妹のように仲良くしようと告げる。
丹娘は陸貞と沈碧が一緒にいるのを見て不機嫌になり、陸貞に沈碧を警戒するよう忠告する。陸貞は沈碧を連れ、婁尚侍の元へ。婁尚侍は司衣司に宴会の衣装の準備を指示。陸同は婁青薔に賄賂を渡し、妃たちの衣装の好みを尋ねる。沈碧は宴会の日は徳貴妃の誕生日だと指摘する。
沈碧は沈司珍に、陸貞の信頼を得るために彼女に近づいていると明かす。同時に沈司珍の新たな計略を問いただす。沈司珍は長広王の情報を求める。沈碧は長広王が明後日の宴会に出席すると伝える。
沈嘉敏は興奮して衣装を選ぶが、芳華と月華は長広王への贈り物として腰帯を勧める。貴妃は修文殿に行き、高湛 が青鏡殿で陸貞と会っていることを責め、沈嘉敏は彼と結婚するために宮中に入ったのだと訴える。高湛 は怒り、貴妃との関係はあり得ないと断言する。
高湛 は蕭喚雲に、陸貞に危害を加えれば容赦しないと再び警告する。蕭喚雲は高湛 を取り戻す決意を新たにし、陸貞には危害を加えないと約束する。陸貞は太後の五色彩衣に悩んでいる。沈碧は高貴で派手ではない生地で春衣を作ることを提案する。陸貞は五層の単色の衣を重ねることを思いつき、沈碧は軽くて薄い軟煙羅を勧める。
宴会上、太後の衣装は皆から賞賛される。皇帝は五色彩衣が陸貞の作品だと知り、彼女を呼び出す。陸貞の話を聞いた太后は皇帝に陸貞への褒美を求める。皇帝は陸貞を七品典侍に任命する。高湛 は遠くから陸貞を見守る。婁尚侍は司衣司を陸貞に任せる。
高湛 は陸貞と假山で会う約束をしていたが、沈司珍が現れる。高湛 はわざと元禄に他の場所で花見をするように伝える。沈司珍は高湛 に腰帯を贈るが、高湛 は妹としてしか見ていないと断り、受け取らない。沈嘉敏は怒って去る。陸貞はその様子を目撃する。
貴妃の命を受けた宮女は沈嘉敏を亭に誘い出す。そこで沈嘉敏は高湛 と陸貞が親密にしている様子を見て、泣き叫ぶ。長公主は沈嘉敏に、高湛 にふさわしいのは彼女だけだと言い、この程度のことで動揺していては母儀天下はできないと諭す。そして、蕭貴妃は入内前に高湛 と親しかったため、彼女に近づかないよう忠告する。
第26話の感想
第26話は、陸貞の才能が認められ、ついに七品典侍に任命されるという、彼女の努力が報われた感動的な回でした。五色彩衣のアイデアは、まさに彼女の機転とセンスの賜物。太後の衣装という重要な役目を担い、見事に成功させたことで、彼女の地位は確固たるものとなりました。高湛 が見守る中での任命式は、二人の絆を感じさせ、今後の展開への期待を高めます。
一方、沈碧の行動には複雑な感情を抱かざるを得ません。陸貞を庇った行動は、真の友情なのか、それとも別の意図が隠されているのか、疑念が残ります。沈司珍との会話からも、彼女の腹の底が見えない印象を受けます。今後の沈碧の動向が、物語の大きな鍵を握っていることは間違いありません。
つづく