陸貞りくていは10万両もの黄金を戸部に納めたことで、張相ちょうそう長広王ちょうこうおうの支持を得て、二人から昇進の推挙を受け、五品尚宮に任命された。早速宮中の浪費問題に取り組むよう皇帝から命じられる。著任後、皆から祝福を受ける陸貞りくてい沈嘉彥しんかげんは、陸貞りくていが聞きたいことがあるだろうと、母を連れてくるというサプライズを用意していた。

沈夫人しんふじん陸貞りくていの恩人探しについて、二品以上の妃の侍女も五官女官の位を持つ可能性があるため、宮籍を調べるよう助言する。そして、自らの九鸞の釵を陸貞りくていに贈るが、陸貞りくていは帰る際に沈嘉彥しんかげんに返却する。沈嘉彥しんかげんは今日の行動を詫び、陸貞りくていへの想いを告白しつつも、これからは兄として接すると宣言する。この場面を高湛こうたん が目撃し、心中穏やかではないものの、元禄げんろくの介入を止め、見ていないふりをする。

宮に戻った高湛こうたん は動揺のあまり吐血し、倒れてしまう。玲瓏れいろうからこのことを聞かされた陸貞りくてい。蕭貴妃きひはすかさず、沈嘉彥しんかげんとの関係が高湛こうたん に影響を与えていると陸貞りくていを責め、高湛こうたん にはふさわしくないと阮娘げんじょう陸貞りくていを連れ出させようとする。しかし、そこに高湛こうたん が現れ、もう陸貞りくていに何も強要しないと約束する。

貴妃きひの疑念に対し、陸貞りくてい高湛こうたん への愛を誓い、良き妻、良き補佐役となることを宣言する。皇帝も兄として二人の祝福をし、蕭貴妃きひ陸貞りくていを含光殿に招く。その後、王尚儀おうしょうぎ陸貞りくていに陰印を託し、その能力への信頼を示す。しかし、これに対し沈碧しんへき婁青薔ろうせいしょうは不満を抱き、陸貞りくていへの対抗心を燃やす。

宮中の財政の乱れを調査する陸貞りくていは、全ての物品購入を婁青薔ろうせいしょうが握っていることを発見する。具体的な改革案を提示し、杜司儀としぎ玲瓏れいろうの昇進を提案する。丹娘たんじょうは八品承衣への昇進に喜ぶが、玲瓏れいろうは落胆する。沈碧しんへきはこの機に乗じて玲瓏れいろう陸貞りくていへの仮逆を唆すが、玲瓏れいろうは拒否する。

陸貞りくていが帳簿の再調査をすると知った婁青薔ろうせいしょうは事の重大さを悟り、金で帳簿の隠蔽を図ろうとするが、陸貞りくていは断固拒否する。10日以内に帳簿の不正を正すよう言い渡し、陸貞りくていは自らの決意と公正な立場を明確にする。これらの出来事は、宮廷闘争における陸貞りくていの知恵と勇気を示すと共に、更なる激しい権力争いを予感させる。

第46話の感想

第46話では、陸貞りくていの宮廷での活躍と、それに伴う複雑な人間関係が描かれています。陸貞りくていは高い能力と正義感で宮中の腐敗に立ち向かい、改革を進めていきます。その一方で、高湛こうたん との愛、沈嘉彥しんかげんとの友情、そして蕭貴妃きひ婁青薔ろうせいしょうらとの対立など、様々な感情の渦に巻き込まれていきます。

特に印象的なのは、陸貞りくてい高湛こうたん の愛の深まりです。蕭貴妃きひの妨害や高湛こうたん 自身の体調不良など、様々な困難に直面しながらも、二人は強い絆で結ばれています。陸貞りくてい高湛こうたん への愛を公言し、彼を支えることを誓います。高湛こうたん もまた、陸貞りくていへの深い愛情を示し、彼女を守ることを決意します。二人の愛は、宮廷の陰謀や権力争いの中で、一筋の光のように輝いています。

また、沈嘉彥しんかげん陸貞りくていへの想いと、その後の友情への変化も注目すべき点です。沈嘉彥しんかげんは長年陸貞りくていに想いを寄せていましたが、最終的には兄として彼女を支えることを決意します。この決断は、沈嘉彥しんかげんの優しさと思慮深さを示すと同時に、陸貞りくてい高湛こうたん の愛の強さを際立たせています。