あらすじ
第11話は、ネギ坊主と軍人たちとの交流、そして朝廷内の騒動を描いています。
まず、豹子頭がネギ坊主から副将への贈り物を自分のものにしてしまった出来事が描かれ、軍人の恋愛における不器用さが浮き彫りになりました。
一方、朝廷では、皇帝が辺境の軍資金問題を知り激怒します。同時に、九公主が片思いのあまり病に伏せっていることを案じ、気分転換にと永寧伯府へ送り出すことを決めます。これは、楚修明とその妻の関係を探らせる意図もあったのです。
沈錦と楚修明は改めて結婚式を挙げ、生涯を共にすると誓い合います。しかし、楚修明は九公主の来訪が沈錦に誤解を与えてしまうのではないかと心配します。
九公主の来訪を知った沈錦は、自ら城外へ出向き彼女と会います。二人は互いの恋愛経験を率直に語り合い、最終的には理解し合い、支え合うようになります。沈錦は九公主に未来への希望を持ち続けるよう励ましました。
ネタバレ
永寧伯府では、小蔥娘子が副将に桂花糕を贈った。以前贈った冬服は、豹子頭に奪われてしまったのだ。豹子頭はそれを好意の表れだと勘違いしている。彼と副将は恋愛事には鈍感で、楚修明とは大違いだ。
一方、朝廷では皇帝が大臣たちを召集し、言官から永寧伯が守る辺境の軍餉が二年も未払いだと報告を受けた。朝廷は毎年きちんと支給しているのに。皇帝は激怒した。彼は汚職を許さない。その時、九公主が再び倒れたと知らせが入り、皇帝は愛娘の元へ急いだ。
実は九公主は、身分の違いを顧みず宮廷侍衛と恋に落ちた。だが、それが露見し、侍衛は処刑されるところだった。九公主は三日三夜、宮殿前で跪き続け、ようやく侍衛の命を救い、追放処分になった。それ以来、九公主は侍衛を想い続け、体を壊してしまった。皇帝は娘の気分転換にと、永寧伯府への滞在を命じた。
永寧伯府では、楚修明と蕭肅が書斎で話し合い、沈錦と肉肉も何か相談していた。楚修明は、沈錦への誓いが足りなかったため、彼女が疑心暗鬼になっていると考え、改めて結婚式を挙げることにした。沈錦も誤解を解き、結婚式を良い案だと受け入れた。二人の考えは異なっていたが、結婚式を挙げることで一緻した。
安全のため、府内でひっそりと式を挙げた。屋敷は紅い飾りで彩られ、祝いの膳が並んだ。沈錦は紅い衣装に身を包み、蓋頭の下、楚修明の元へ歩みを進めた。式の後、二人は手を取り合い庭園を歩いた。四季折々の景色のように美しい風景は、二人の永遠の愛を象徴しているようだった。
翌日、沈錦は楚修明を軍営へ見送った。楚修明は、皇帝が九公主を永寧伯府へ送ると聞き、沈錦の誤解を心配した。蕭肅も同じく沈錦の嫉妬を心配し、肉肉に沈錦には内緒にするよう命じたが、すぐに肉肉は沈錦に話してしまった。二人は、皇帝が九公主を将軍に近づけようとしているのではないかと疑い、沈錦は不安になった。
結婚式が終わって間もなく、九公主の馬車が城外に到著した。沈錦は同じ過ちを繰り返さないよう、自ら城外へ行き九公主を出迎えた。そして、楚修明との愛を語り、二人の幸せを壊さないでほしいと頼んだ。九公主は沈錦の誠意に心を打たれ、自身の恋物語も打ち明けた。二人は互いの愛を理解し、支え合った。沈錦は、九公主の愛する人がいつか戻ると励ました。二人の関係は改善し、今後の展開への伏線が張られた。
第11話の感想
第11話は、沈錦と楚修明の関係性が深まる甘い結婚式と、九公主の登場による新たな波乱の幕開けが印象的なエピソードでした。
特に結婚式は、楚修明の沈錦への想いが改めて確認できる感動的なシーンでした。これまで誤解や不安を抱えていた沈錦も、楚修明の真摯な態度に心を打たれ、二人の絆がより強固になったと感じられます。華やかではないながらも、愛情に満ちた温かい式の様子は、見ているこちらまで幸せな気持ちになりました。
しかし、その幸せも束の間、九公主の登場により、新たな問題が浮上します。皇帝の意図は不明瞭ですが、沈錦の不安は当然のことでしょう。肉肉とのやりとりも、沈錦の素直な感情が表現されていて微笑ましかったです。
つづく