あらすじ
第19話は、楚修明と沈錦がどのようにして司徒大人との関係を深めていったかを描いています。二人は巧妙な計らいによって、司徒大人に楚修明を見直させ、彼に京の監市の役職を得させることに成功しました。沈錦は男装して司徒大人と投壺の技を競い合い、互角の腕前を見せつけました。司徒大人は大いに喜び、沈錦にいつでも交流に来るようにと誘いました。
人脈作りを終えた沈錦は、京での生活費の増加を考慮し、家計を助けるために布屋を開くことを決意し、楚修明もそれを支持しました。それと同時に、彼女は司徒邸に何か秘密が隠されているかもしれないことに気づきますが、深く追求しないことを選びます。
さらに、このエピソードでは、沈錦が姉の不当な扱いに立ち向かう様子も描かれており、彼女の機転の良さと家族への愛情が見て取れます。物語全体を通して、古代の官界や家庭生活における知恵と複雑な人間関係が巧みに表現されています。
ネタバレ
翌朝、楚修明は立派な茶器を持って司徒府を訪ねた。武官との付き合いを好まない司徒大人だったが、茶器を見ると態度を変え、修明を招き入れ、勝負を挑んだ。修明は勝利し、賞金として銀子を手に入れた。帰宅後、妻の沈錦は、身分の高い司徒大人に勝つことは、かえって関係を悪化させる可能性があると忠告した。
翌日、修明は再び司徒府を訪れ、わざと負けを認めたが、司徒大人は喜ばなかった。
3日目、沈錦は男装して修明と共に司徒府へ。自ら弓の腕前を披露し、司徒大人と互角の勝負を繰り広げた。司徒大人は大いに喜び、この「若者」との交流を望んだ。関係が良好になったことで、司徒大人はいつでも訪問を歓迎し、困った時は助力を申し出ると約束した。
茶器をしまう際に、沈錦は司徒府の床下に何かが隠されていることに気付いたが、詮索は避けた。
司徒大人との関係構築に成功した後、沈錦は家計を支えるため、布屋を開くことを計画。河岸の橋の近くに店を構えることに決め、準備を進めた。
一方、宰相と共に楚修明は皇帝に謁見し、軍需物資について話し合った。表面上は順調だったが、水面下では様々な勢力が動いていた。沈錦は修明に軍務に専念するよう助言した。また、修明は父親の過去の不可解な行動を調査するため、旧友を訪ね、情報収集を行った。
沈錦は実家を訪ね、母から子について尋ねられたが、今は夫婦仲が良いので焦っていないと答えた。その後、姉の沈淑を訪ねると、芸娘が作った薬を飲んで流産したという秘密を知った。沈錦は姉と共に義実家へ行き、芸娘を問い詰めた。将軍夫人の登場に、義実家は恐れ、芸娘も慎重な態度を見せた。沈錦の巧みな話術によって、芸娘は過ちを認め、沈淑は辛い思い出の場所を離れ、実家へ戻ることができた。
様々な出来事を通して、楚修明と沈錦は仕事面だけでなく、家族の問題も解決し、より円満な生活を送るようになった。二人の知恵、勇気、そして複雑な人間関係を巧みに処理する能力が描かれたエピソードだった。
第19話の感想
第19話は、沈錦の機転と行動力が光るエピソードでした。楚修明は武芸に秀でているものの、人付き合いは少し苦手。司徒大人とのやり取りで、その不器用さが露呈してしまいます。そんな夫をサポートする妻の沈錦は、男装して自ら司徒大人との関係構築に乗り出すという大胆な行動に出ます。弓の腕前を披露し、見事司徒大人の心をつかむシーンは、彼女の賢さと勇気を改めて感じさせました。
ただ武芸で勝つだけでなく、相手の立場や気持ちを理解し、適切な対応をする沈錦の才覚は、まさに「将軍の花嫁」にふさわしいと言えるでしょう。また、床下の秘密に気づきながらも、あえて深入りしない冷静な判断力も彼女の賢明さを物語っています。
つづく