あらすじ
第23話は、主に沈錦とその一族内の争いを中心に展開します。物語は、肉肉が楚修明と沈錦の間に危機感を持たせるため、二人を長女・沈淑の屋敷に集まるよう仕向けたことから始まります。しかし、これが予期せぬ衝突の引き金となってしまいます。
永楽侯府では、沈錦が楚修明のことを話そうとしないため、沈静と沈梓から言葉による攻撃、そしてついには暴力まで振るわれ、沈錦は怪我を負い、安定していない妊娠にも影響が出てしまいます。知らせを聞いた楚修明はすぐに駆けつけ、沈錦を守るため沈梓との縁を切る決意をします。
同時に、沈錦の母と王妃は、沈錦のために公正な処置を求め、沈梓の母の理不尽な言動に立ち向かいます。
また、沈錦は一時的に謹慎を解かれ、街中で偶然楚修明と出会います。二人の感情が深まる一方で、外部からの幹渉にも直面します。
ネタバレ
京城の布店で、肉肉は楚修明と沈錦の些細な喧嘩を見て、危機感を持たせる必要があると感じていました。ちょうど姉の沈淑が訪ねてきて、沈錦を屋敷に招待します。沈錦は気分転換に誘いに乗り、肉肉も沈静に何かあった時のために同行します。
永楽侯府では、沈淑との会話中、沈梓と沈静が楚修明と陳側妃について侮辱的な発言を繰り返します。沈淑は堪忍袋の緒が切れ、沈静を平手打ち。これがきっかけで、沈梓は沈静にも暴力を振るい、顔に傷を負わせてしまいます。
沈錦は沈梓の態度に激怒し、平手打ちを食らわせ、激しい口論に発展。侯夫人と王妃が仲裁に入りますが、沈梓は沈錦を突き飛ばし、沈錦は腹部に鈍痛を感じます。
宮中で宴席を設けていた皇帝は、永楽侯府での騒動と沈錦の異変を知り、楚修明は宴を中座。瑞王府に到著した楚修明は、沈錦の妊娠と沈梓の蛮行を知り、沈錦を優しく慰め、将軍府と沈梓との縁を切ると宣言します。
沈錦は瑞王府で3日間療養し、母は産著の準備に励みます。王妃は沈梓の件で陳側妃と話し合い、肉肉に沈錦の見守りを指示。沈梓の母は泣き叫びながら許しを請いますが、王妃は沈錦と沈淑を守り、陳側妃も沈錦への理解を求めます。老王爷は沈黙を守り、王妃は毅然とした態度で沈錦の味方をします。
沈錦は隙を見てこっそり外出。茶館で水を飲み、蕭肅と肉肉の親密な様子を目撃した後、楚修明と待ち合わせ。楚修明は沈錦を優しく抱きしめ、街を散策します。沈錦が何かを買おうとする度に、楚修明は赤ちゃんのことを考えて止めます。布店で、楚修明が沈錦にキスをしようとしたところ、沈梓の母に邪魔をされ非難されますが、二人の仲はさらに深まります。
一方、呉若男は楚修遠が開いた村の私塾に食料を届けますが、楚修遠の姿はありませんでした。
瑞王府に戻った沈錦を、少し不機嫌そうな陳側妃が出迎えますが、すぐに沈錦に謝罪を求め、食事の準備を始めます。楚修明は沈錦が欲しがっていた蜜餞を持って現れます。肉肉と蕭肅は月を眺めながら、肉肉は蕭肅に聞きたいことがあるものの、言い出せずにいました。
雨の夜、若男の布店の戸を誰かが叩きます。楚修遠は隠れます。戸を開けると食盒が置いてあり、中には美味しそうなスープと点心が入っていました。若男は満足そうに微笑み、食盒を中に持ち込みます。雨の中、楚修遠は一人、嬉しそうに笑っていました。
第23話の感想
第23話は、沈錦と楚修明を取り巻く人間関係の複雑さ、そして夫婦の絆の強さが描かれたエピソードでした。些細な喧嘩から始まる日常は、沈梓の身勝手な行動によって大きく揺らぎます。妊娠中の沈錦を突き飛ばすという暴挙は、許しがたい行為であり、見ているこちらも怒りを感じました。
一方で、この事件を通して、楚修明と沈錦の愛情がより深まったと感じます。楚修明は沈錦を優しく気遣い、沈梓との関係を断つという強い決断を見せました。沈錦もまた、楚修明からの深い愛情を感じ、安心感を抱いている様子が伝わってきました。
沈家の姉妹たちの対立も印象的でした。沈淑は妹思いの優しい姉として、沈梓の行動を叱責し、沈錦を守ろうとします。しかし、沈梓は自分の非を認めず、仮省の色も見せません。沈静は板挟みになりながらも、事態を収拾しようと努力する姿が健気でした。それぞれの立場、性格が鮮明に描かれており、人間ドラマとしての深みを感じました。
つづく