あらすじ
第24話は、楚修明と沈錦の温かくも複雑な家庭生活のひとコマと、彼らを巡る一連の出来事を描いています。楚修明は沈錦を深く気遣い、周囲の幹渉をものともせず、彼女のために生活習慣さえ変えてしまうほどです。二人の甘い様子が描かれる一方で、妊娠中の沈錦の情緒不安定や将来への不安も描かれています。
また、沈家の姉妹が同時に妊娠するという喜ばしい知らせや、楚修遠と呉若男の恋の進展、そして彼らが祝福を願う気持ちも描かれています。弟の恋の苦悩を理解した楚修明は、最終的にわだかまりを解き、二人を祝福します。
そして最後は、迫りくる別れが描かれます。皇帝の命令で楚修明が辺境警備に向かうことになり、沈錦は落胆し、夫への深い依存と別れを惜しむ様子を見せます。
ネタバレ
楚修明と沈錦夫婦の物語は、甘いひとときと家族内の様々な出来事を中心に展開します。
楚修明はたくさんの蜜餞を持って沈錦を訪ねます。沈錦は美味しそうに蜜餞を頬張りますが、母が帰ってこないことから、楚修明が母を買収したのではないかと疑います。それでも、楚修明に食べさせてもらう蜜餞は美味しく、口では「美味しくない」と言いながらも、キスされた途端、甘さを実感し、顔を赤らめます。楚修明はそんな沈錦を優しくたしなめます。
夜になり、沈錦は布団を独り占め。楚修明は何もかけずに寒そうにしています。沈錦の寝汗に気づいた楚修明は、彼女の布団に入り込み、静かに抱きしめながら眠りにつきます。最近は、大将軍である楚修明は国事よりも沈錦のことばかり。常に彼女のそばを離れようとしません。沈錦は、母が別室で寝ていることを気にかけ、楚修明の行動に不満を漏らします。楚修明は「君がいないと眠れない」と甘えます。そんな二人のやりとりの後、沈錦がその場を離れると、亭にいた沈静が楚修明に近づき、まるで自分が被害者であるかのように、沈錦のことを悪く言います。楚修明は沈錦と話していた時とはまるで別人のように、沈静に冷たく接します。
その後、母に急かされるまま、沈錦は楚修明と共に将軍府へ帰る準備をします。母は楚修明に沈錦を託し、二度と彼女を悲しませて家出させないようにと念を押します。楚修明は沈錦を大切にすると約束します。そこへ沈静も現れ、将軍府へ遊びに行きたいと言い出しますが、沈錦に断られます。沈静はまたしても被害者ぶります。楚修明は、今後一緒に過ごさないようにと提案し、馬車に乗り込みます。
一方、朝廷では、劉大人を中心に、楚修明を失脚させる計画が練られていますが、劉大人は慎重な行動を促します。皇帝は軍資金の件の黒幕が未だ見つからないことを知り、楚修明を辺境警備に戻すよう命じます。その頃、楚修遠は、桃源郷のような小さな村で教師として穏やかな日々を送っていました。呉若男の笑顔に癒される楚修遠。呉若男はもともと強い意誌を持つ女性でしたが、楚修遠の影響で心が揺らぎ始め、自分の気持ちを打ち明けます。
将軍府に戻ると、太医が沈錦の脈を診るついでに沈淑も診察し、二人が妊娠していることが判明します。沈淑は母妃にだけ妊娠を伝え、永楽侯には自分で伝えることにします。永楽侯世子が訪ねてきた際、沈淑は侍女を通して以前の流産について語り、従妹の芸娘か永楽侯夫人が関わっているのではないかと疑い、真相を探ろうと決意します。
楚修明は胎動を感じ、初めての父親としての喜びをかみしめます。楚修遠と呉若男は楚修明に祝福してほしいと願いますが、楚修明の心にはわだかまりがありました。沈錦は自分の経験を語り、楚修明の心を解きほぐします。沈錦と呉若男は正式に義姉妹となり、それぞれの布屋を合併して事業を拡大することを計画します。楚修明は沈錦に「何をするにも外出は禁止」という条件をつけます。
その後、沈錦の親戚を名乗る者たちが現れ、将軍に側室を勧めますが、沈錦は快く五両の銀子を嫁入り道具として渡し、手に職をつけるようにと送り出します。それでも沈錦は外出したい気持ちが抑えられず、侍女に手伝わせて壁を乗り越えようとしたところを、楚修明に見つかってしまいます。
最後に、楚修明は辺境へ出発することになります。沈錦は夫との別れを悲しみ、泣きじゃくりますが、楚修明は優しく彼女を慰めます。
第24話の感想
第24話は、楚修明と沈錦夫婦の愛情を中心に、家族の温かさや複雑な人間関係、そして宮廷内の権力争いなど、様々な要素が盛り込まれた見応えのあるエピソードでした。
特に印象的だったのは、楚修明と沈錦の夫婦のやりとりです。普段は冷静沈著な将軍である楚修明が、沈錦の前ではまるで別人のように甘える姿は、彼の深い愛情を感じさせ、見ているこちらも思わず微笑んでしまいました。沈錦もまた、楚修明の愛情を素直に受け止めながらも、自分の意見ははっきりと言う強さを見せており、二人の対等な関係性が築かれていることが窺えます。
つづく