あらすじ
第五話では、沈錦と楚修明の複雑な関係性が中心に描かれます。永寧伯府で目を覚ました沈錦は離縁状を見つけ、怒りに満ちて楚修明を問い詰めます。しかし、楚修明は軍営へ出発することを固持し、沈錦を突き放そうとします。納得のいかない沈錦は真相を探るべく軍営へ潜り込みますが、そこで様々な訓練や試練を通して、数々の嫌がらせや誤解に巻き込まれます。それでも彼女は諦めず、夜更けに湯浴みに行ったところをスパイと間違われてしまう始末。こうした出来事に対処する中で、楚修明は沈錦への想いを簡単に断ち切れないことに気づき始め、自身の将来設計も見つめ直していきます。一方、朝廷では言官たちが楚修明の行動を非難し、皇帝は京城との一切の連絡を断つよう命じ、更なる大きな対立の予兆を示します。
ネタバレ
永寧伯府で目を覚ました沈錦は、傍らに休書と玉飾りがあるだけで、楚修明に離縁された現実を受け入れられずにいた。周囲の使用人たちは将軍と夫人の祝いの準備に浮かれ、事態を全く把握していない。怒りに震える沈錦は、楚修明を探しに出た。
屋敷の門前で、出征の準備をしていた楚修明は、沈錦の問いかけにも冷淡に「男児たるもの大誌を抱き、情に流されてはならない」と告げる。沈錦は以前のキスを指摘し、彼の気持ちは嘘ではないはずだと訴えるが、楚修明は頑なに休妻を主張する。沈錦は休書を破り捨て、このままでは終わらないと宣言した。
楚修明は軍営に向かい、当分戻る様子はない。諦めきれない沈錦は、真相を探るべく男装して軍営に潜入する。新兵訓練に紛れ込む沈錦だったが、すぐに楚修明に見つかってしまう。徴兵は男女問わずとはいえ、楚修明は仕方なく沈錦を軍営に残すことに。正式な兵士になるには、数々の試練を乗り越えなければならない。
最初の砂袋運びでは、豹子頭が沈錦の砂袋を綿にすり替える。豹子頭との組手では、豹子頭がわざと隙を見せ、沈錦に旗を取らせる。武器選びでは、沈錦が選んだ狼牙棒を却下され、楚修明から安全な箒を与えられる。楚修明は、沈錦の周りで起こる不可解な出来事の数々を密かに観察していた。
ある夜、こっそり風呂に入ろうとした沈錦は、間者と間違われ捕まってしまう。翌日、楚修明に呼び出された沈錦は、酒を要求し、二人は軍営を抜け出し、荒野で酒を酌み交わす。酔った沈錦は不満をぶちまけ、湖を見つけると服を脱ぎ捨て泳ぎ出してしまう。慌てて沈錦を助けた楚修明は、彼女への複雑な感情に葛藤する。
この一件で、楚修明は沈錦への想い、そして自身の立場と責任について深く考え始める。沈錦もまた、二人の間に横たわる問題の根深さを改めて認識し、軍営で答えを見つけようと決意する。一方、朝廷では楚修明の行動を非難する声が上がり、事態はさらに混迷を極める。皇帝は京城と楚修明との連絡を絶ち、䔥粛に待機を命じる。大きな嵐の到来を予感させる展開となった。
第5話 感想
第5話は、沈錦の行動力と楚修明の複雑な心情が際立つ、波乱万丈の展開でした。離縁を突きつけられた沈錦の怒りと悲しみは理解できるものの、軍営にまで押しかける大胆さには驚かされます。男装してまで真相を突き止めようとする彼女の強い意誌と行動力は、まさにヒロインの鑑と言えるでしょう。
一方、楚修明は冷徹な態度を取りながらも、沈錦への想いを完全に断ち切れていない様子が見て取れます。任務と愛情の間で揺れ動く彼の苦悩は、視聴者の心を締め付けます。特に、沈錦が湖に落ちた際に、とっさに助け出すシーンからは、彼の隠しきれない愛情が伝わってきました。
また、豹子頭の沈錦に対するさりげない優しさも印象的でした。砂袋をすり替えたり、組手でわざと負けたりと、陰ながら彼女をサポートする姿は、微笑ましいと同時に、楚修明の指示によるものなのか、それとも豹子頭自身の判断なのか、今後の展開が気になるところです。
つづく