あらすじ

第14話は、宮廷内外の人間関係の複雑な変化と薛芳菲せつほうひの運命の転機を中心に展開します。洪孝帝こうこうてい蕭蘅しょうこうの身を案じ、婉寧えんねい蕭蘅しょうこうを陥れる策を練ります。沈玉容しんぎょくよう婉寧えんねいの対立は激化しますが、それでも婉寧えんねい沈玉容しんぎょくようにある程度の気遣いを示します。

一方、きょ家で辛い立場に置かれた薛芳菲せつほうひは、渌陽の葉家に身を寄せることを決意し、同時に自分の家族を訪ねる機会を得ようとします。姜景睿きょう けいすい柳絮りゅうじょは彼女の決断を支持しつつも、今後のことを心配します。

中秋節の機会を利用して、薛芳菲せつほうひ葉明軒ようめいけんに渌陽へ同行したいと申し出、承諾を得ます。その後、蕭蘅しょうこうを狙った暗殺事件に巻き込まれ、薛芳菲せつほうひは思いがけず負傷しますが、この事件によって彼女は権力闘争に深く関わっていくことになります。

そしてついに薛芳菲せつほうひは渌陽に到著し、自らの家の秘密と、成王せいおうが現地で企む陰謀を探り始めます。

ネタバレ

宮廷では、洪孝帝こうこうてい蕭蘅しょうこうを心配していた。婉寧えんねいへの仮抗を咎められ、身の危険を感じた皇帝は、唯一信頼できる蕭蘅しょうこうに用心するよう忠告する。一方、婉寧えんねいは密かに「速殺之」の書状を李家りけへ送り、何者かの暗殺を企てていた。貞女ていじょ堂の堂主どうしゅは再び恵城に幽閉されたが、詳細は不明。

婉寧えんねいは、宮中の宴で沈玉容しんぎょくようが自分の計画を妨害したことに激怒し、体面をわきまえない行動だと叱責した。口論の末、沈玉容しんぎょくようの傷に触れてしまった婉寧えんねいだが、すぐに治療の手配をし、夜は自ら看病するなど複雑な感情を見せる。

麗妃れいひは太象寺への参拝を提案し、かつて夏太后かたいごうが住んでいた場所を訪れたいと申し出た。洪孝帝こうこうてい麗妃れいひの手作り酒釀圓子を夏太后かたいごうのものに匹敵すると褒めた。姜景睿きょう けいすいは、晩鳳堂での騒動で薛芳菲せつほうひを心配し、菓子を贈った。薛芳菲せつほうひきょ家の姉妹との関係悪化を機に、渌陽の葉家の親戚を頼ろうとする。姜景睿きょう けいすいは賛成しつつも、彼女の評判への影響を懸念する。

中秋節に四人が集まった。葉世傑ようせいけつは、京城から来た叔父の葉明軒ようめいけんの接待で忙しく、柳絮りゅうじょは少し寂しそうだった。姜景睿きょう けいすい葉世傑ようせいけつに食事を奢ってもらおうとしていたが、薛芳菲せつほうひ葉明軒ようめいけんに自分を親戚だと明かし、渌陽へ同行させてほしいと頼み、きょ家への招待も申し出た。葉明軒ようめいけんは少し戸惑いながらも承諾した。

渌陽へ向かう道中、薛芳菲せつほうひは様々な困難に直面する。葉世傑ようせいけつは彼女の突然の申し出に驚きながらも、きょ家での事情を知り、従兄弟として守ると約束した。蕭蘅しょうこうは周囲の状況を注視し続け、文紀ぶんきから身の危険を警告される。陸璣りく きは軽挙妄動を慎むよう忠告した。芝居小屋で小桃紅しょうとうこう蕭蘅しょうこうの暗殺を企てるが、薛芳菲せつほうひが盾となり負傷する。文紀ぶんきらが小桃紅しょうとうこうを取り押さえ、蕭蘅しょうこうは黒幕を尋問し、成王せいおうが渌陽に刺客養成所を設けていることを突き止める。

姜雲柏きょううんぱく薛芳菲せつほうひの渌陽行きに仮対するが、姜老夫人きょう ろうふじんの仲裁で許可される。姜老夫人きょう ろうふじん姜雲柏きょううんぱくに、子供達を公平に扱うよう諭した。姜若瑤きょう じゃくようは破談になった周彦邦しゅうげんほうを忘れられず、季淑然きしゅくぜんは新たな縁談を探そうとする。薛芳菲せつほうひ姜景睿きょう けいすい柳絮りゅうじょに見送られ、渌陽へ向かった。

渌陽に著いた薛芳菲せつほうひは、薛家のことを知る琼枝けいしを探すなど新たな課題に直面する。偶然にも、同じ場所で蕭蘅しょうこうと再会し、二人は共に困難に立ち向かうことになる。

第14話の感想

第14話は、それぞれの思惑が交錯し、緊張感が高まる展開でした。宮廷内では、婉寧えんねいの冷酷な暗殺計画が水面下で進行し、蕭蘅しょうこうの身の危険がさらに増しています。洪孝帝こうこうていの心配もむなしく、蕭蘅しょうこうを取り巻く状況は悪化の一途を辿っています。婉寧えんねい沈玉容しんぎょくようの複雑な関係性も、今後の波乱を予感させます。愛憎入り混じる二人のやり取りは、見ていて心が痛みます。

一方、薛芳菲せつほうひきょ家での居場所を失い、渌陽へと向かいます。姜景睿きょう けいすいの優しさや柳絮りゅうじょの心配をよそに、彼女は新たな地で再び困難に立ち向かわなければなりません。葉家との再会は、彼女にとって希望の光となるのでしょうか。思わぬ形で蕭蘅しょうこうと再会する場面は、今後の展開を大きく左右しそうです。

つづく