あらすじ
第27話は、周彦邦の怪我をきっかけに姜玉娥が周家に残って看病することを決意する展開と、姜若瑤が斉家からの縁談を拒否するという二つの大きな流れで進んでいきます。姜玉娥は周彦邦の過去の悪行を思い出しながらも留まることを選び、彼女の複雑な心情が垣間見えます。一方、姜若瑤は季淑然によって決められた結婚に強い不満を抱き、自らの手で未来を切り開くことを宣言。留学の計画を打ち明けますが、これが季淑然との激しい衝突を招き、結果として外出禁止を言い渡されてしまいます。そんな中、薛芳菲が胡姨娘を訪ね、姜月の死の真相が明らかになります。それは、季淑然が企てた陰謀だったのです。これらの出来事が複雑に絡み合い、登場人物たちの権力争いやそれぞれの復讐計画が徐々に展開していく様子が描かれています。同時に、家庭や社会からのプレッシャーの中で、女性たちがどのように選択し、抗っていくのか、それぞれの姿が鮮やかに浮かび上がります。
ネタバレ
周彦邦は頭を怪我した後、ようやく意識を取り戻しましたが、体が全く動かない状態でした。そこに姜雲興夫妻が娘の姜玉娥を連れ戻しに来ますが、玉娥は周彦邦の看病をするため周家に残ることを決意します。将来、周家の祖母になることを企み、寝たきりの彦邦を見つめながら、過去の仕打ちを思い出しながらも薄ら笑いを浮かべ、傍に居ると告げます。
一方、姜家では、斉家の夫人と息子が姜若瑤に縁談を持ち込み、盛大な結婚式を約束します。若瑶は身支度を整え斉家の息子に会いますが、息子が一目惚れする一方で、若瑶は冷淡な態度を取り続けます。季淑然は結婚の準備に奔走し、斉家にも近々結婚式を挙げると約束します。しかし、斉家が帰ろうとした時、若瑶は突然立ち上がり、結婚を拒否します。
この知らせはすぐに姜雲柏の耳に入り、若瑶が斉家を面と向かって拒絶したことに激怒し、淑然の立場を悪くしたと非難します。若瑶は自分の意思を曲げず、淑然が決めた結婚に不満を持ち、自分で決めたいと主張します。淑然はせっかく良い縁談を見つけたのに台無しにされたと嘆きます。雲柏は若瑶の仮抗に怒りますが、姜老夫人の説得でようやく落ち著きを取り戻します。
部屋に戻った淑然は、若瑶を問い詰め、薛芳菲の指示ではないかと疑います。若瑶は否定し、自分の意思で生きたい、遊学に行きたいと告げます。淑然は仮対し、激しい口論の末、若瑶を平手打ちします。若瑶は姜月のことを持ち出し、淑然が出世のために他人を傷つけたと言い放ちます。孫ママが仲裁に入り、若瑶に謝罪を促しますが、拒否したため、淑然は若瑶を謹慎させます。
その頃、薛芳菲は桐児を連れて姜家の祠堂にいる胡姨娘を訪ねます。胡姨娘は粗末な暮らしを強いられ、下女にいじめられているのを目の当たりにします。芳菲は下女を叱りつけ、桐児に躾をさせます。そして、胡姨娘に狂言をやめるよう促し、話を聞こうとします。誠意を示すため、芳菲は姜梨が貞女堂で受けた仕打ちを語り、復讐のために戻ってきたと明かします。ついに胡姨娘は口を開き、姜月の死は事故ではないと打ち明けます。実は、淑然が姜家に嫁いできた当時、子供同士の喧嘩で姜月を突き飛ばし、その場で死なせてしまったのです。そして、孫ママを使って事故に見せかけました。この一部始終を胡姨娘の侍女、代琴が目撃していました。身の危険を感じた胡姨娘は、狂気を装って生き延びてきたのです。
帰宅した淑然は季彦霖と会い、彦霖は淑然の優柔不断さを責め、斉家との関係が悪化したと非難します。過去の仕打ちを思い出し、罪悪感に苛まれた淑然は、太卜署で柳文才に彦霖の許しを請います。しかし、柳文才は謝罪を受け入れず、数々の苦難を乗り越え再生した自身の物語を語ります。
最後に、雪児は海棠を見つけ、顔が傷ついていることを知ります。芳菲は沈家に閉じ込められていた頃、海棠が助け出そうとしてくれたことを思い出します。淑然が若瑶に薬を飲ませ、邪祟の濡れ衣を著せようとしていることを知った芳菲は、真相を暴くため、正面から立ち向かう覚悟を決めます。これらの出来事は、一族内の複雑な権力闘争を明らかにするだけでなく、登場人物それぞれの隠された秘密や動機を浮き彫りにし、物語はさらに混沌としていきます。真相が徐々に明らかになるにつれ、登場人物たちの運命は新たな転換期を迎えます。
第27話の感想
第27話は、それぞれの思惑が複雑に絡み合い、緊張感が高まる展開でした。特に印象的なのは、これまで沈黙を守っていた胡姨娘がついに真実を語り始めたことです。姜月の死の真相、そして季淑然と孫ママの隠蔽工作。長年、狂気を装いながら生き延びてきた胡姨娘の苦悩と、真実を明かす決意に胸を打たれました。薛芳菲の粘り強い説得と、姜梨への深い愛情が、胡姨娘の心を動かしたのでしょう。この告白は、今後の物語を大きく左右する重要な転換点となるはずです。
一方、姜若瑤は、自らの意思で人生を切り開こうとしますが、季淑然との対立が激化します。政略結婚を拒否し、遊学を希望する若瑶の姿は、現代的な女性像を彷彿とさせます。しかし、封建的な社会の中で、彼女の願いは容易には葉えられそうにありません。季淑然との確執、そして薛芳菲との共闘。若瑶の今後の選択が、彼女自身の運命だけでなく、姜家全体の運命にも影響を与えることになるでしょう。
周彦邦の意識が戻ったものの、動けない状態は変わりません。姜玉娥は彼の傍に残り、祖母になる野望を抱きます。一見献身的に見える彼女の行動の裏には、冷酷な計算が隠されているように感じます。周彦邦と姜玉娥、この二人の関係も、今後の展開に大きく関わってくるのではないでしょうか。
つづく