あらすじ
第二十一話は、張之維の個人的な理由による行動が中心となります。陸瑾先輩の顔色を伺うこともなく、説得にも耳を貸さず、彼を倒してしまうほど、張之維は全性のメンバーに単独で立ち向かう決意を固めていました。全性のメンバーは張之維に挑戦しますが、いとも簡単に返り討ちに遭います。その後、龔慶が現れ、張楚嵐に罪をなすりつけようとしますが、失敗し、張之維に制裁されます。私闘という掟を破ったため、張之維は龍虎山に謹慎処分となり、田晋中先輩の秘密の任務を張楚嵐に託します。
一方、武当山では、王也が家庭の危機に直面します。父親の仮病を見破り、旧友と共に家族が抱える問題について話し合います。そして、王也が張楚嵐たちに借金の相談をしている最中、何者かに尾行されていることに気づきます。王也は尾行者と対峙することを決意します。
この回は、登場人物たちの対立をより深く描き出し、緊迫感あふれる展開を見せています。
ネタバレ
張之維が動き出そうとしたその時、天下会と陸瑾が現れ、行動を止めようとする。長年の友人である陸瑾は、張之維の行動の裏には何か事情があると察し、説得を試みる。しかし、張之維は情に流されることなく、陸瑾を倒し、全性との問題は他人に幹渉させないと宣言。全ての責任を負い、事後には自ら罪を償う覚悟を見せる。
その後、全性一派が張之維の前に現れ、決闘を挑むも、全く歯が立たず返り討ちに遭う。そこに龔慶が現れ、全ての行動は田老の恐るべき秘密を守るためだったと明かす。しかし、張之維は容赦なく龔慶を追い詰め、龔慶は張楚嵐に罪をなすりつけようとするも、張之維は田晋中と同じ方法で龔慶を倒す。
龔慶を倒した後、張之維自身も私闘の罪により龍虎山に幽閉されるという罰を受ける。張楚嵐との最後の面会で、張之維は自ら定めた掟を破ったため罰を受けたこと、そして田老の秘密を張楚嵐に託し、最後に祖父が残した禁製を解いてほしいと頼む。
下山後、張楚嵐は張之維の言葉を徐三と馮宝宝に伝える。二人は張楚嵐が天師の位を受け継がなかったことに疑問を抱く。馮宝宝は自分の出生の秘密を知るには甲申之乱を調べなければならないと語る。
一方、武当山に戻った王也は、一週間後、師匠に会いに行くも冷たくあしらわれる。下山途中、風莎燕の弟に会い、車で送ってもらう。家に著く前に身なりを整え、スーツ姿で帰宅。父親の偽りの病を見抜き、旧友と会い、家族を狙う何者かの存在に気づく。その矛先は自分に向けられていることを悟る。
最後に、王也は張楚嵐たちに借金の相談をする。その後、謎の人物に尾行され、王也は敢然と立ち向かう決意をする。
第21話 感想
激動の展開を見せた第21話。張之維の壮絶な戦いと、その裏に隠された深い苦悩が胸を打ちました。全性との決著をつけるため、友である陸瑾さえも容赦なく倒す非情さ。しかし、それは全て己の罪を背負い、異人界の秩序を守るための決断だったのでしょう。田老の秘密、そして甲申之乱という新たな謎も提示され、物語はさらに深みを増しています。
特に印象的だったのは、張之維と張楚嵐の最後の会話。天師の位を継がなかった張楚嵐に、張之維は自らの罪と、田老の秘密、そして禁製を解くという最後の頼みを託します。このシーンは、二人の強い絆と、これから張楚嵐が背負うことになる大きな責任を感じさせ、今後の展開への期待を高めます。
つづく