あらすじ
第6話では、馮宝宝が負傷した後の出来事が描かれます。張楚嵐は彼女を守れなかったことを深く悔やみますが、実は馮宝宝は驚異的な治癒能力を持っており、重傷を装っていたのは秘密を守るためでした。その後、回復した馮宝宝は張楚嵐に修行の継続を促します。
一方、王也は洞窟の中で未来の危機を予見し、龍虎山へ向かう決意を固めます。大会が近づくにつれ、当初は興味を示していなかった張霊玉を含め、様々な人物が龍虎山に集結します。
夏禾の誕生日パーティーでは、ある客の挑発によって胡家の兄弟が争いを始め、最終的に弟の一人が全性派に加入し、目的を果たすため、より多くの異人を探すことになります。場は一時騒然となりますが、夏禾は張霊玉との楽しかった日々を思い出し、僅かな慰めを見出そうとします。
ネタバレ
馮宝宝は傷を負いながらも、張楚嵐の指示を忘れないように伝え、静かに立っていた。楚嵐は、宝宝が自分の言葉にそこまで従順で、怪我をものともしない様子に呆然とする。そして、唇を震わせ、赤くなった目で宝宝を支えながら止血を試みるが、うまくいかない。
風莎燕の父親は、宝宝を傷つけた男を叩きのめし、息子に簡単な傷の手当てをさせる。徐翔たちが到著すると、楚嵐を寶寶の不始末で責め、賠償を申し出て、寶寶を車に乗せて去っていく。血まみれの宝宝を心配する楚嵐とは対照的に、同行の二人は平然と食事に向かおうとする。
帰宅後、楚嵐は宝宝の「遺体」の前で自責の念に駆られる。そして、大会で優勝すると死人に語りかける。その様子を密かに記録していた徐翔は、食べ物を宝宝の傍に置く。すると、宝宝は起き上がる。実は、驚異的な治癒能力を持つ彼女は、天下会に秘密を知られるのを恐れ、芝居を打っていたのだ。起き上がった宝宝は、楚嵐に物を投げつけ、訓練を促す。
食事を終えた宝宝は、楚嵐の訓練に付き合う。こうして時間は流れ、皆がそれぞれの目標に向かって努力する。洞窟の中にいる王也は、意識の中で血まみれの楚嵐が自分に近づいてくる光景を再び目にする。目を覚ました王也は、血を吐きながら龍虎山へ向かうことを決意する。
大会が近づくにつれ、龍虎山は賑わいを見せる。普段は大会に興味のない張霊玉も、師匠の意向で参加することに。龍虎山に到著した陸瑾の孫娘は、霊玉に近づこうとするが、冷たく拒絶される。他の天師たちも龍虎山に集まり、談笑する。
夏禾の誕生日パーティーで、彼女は一人、ろうそくの火を吹き消す。彼女の傍らでは、胡家の兄弟が互いに胸の内を隠そうとするが、女心理学者に見抜かれてしまう。そこに最後の客が現れ、胡兄弟の関係をかき回し、夏禾を巡って争わせる。術によって操られた兄弟は、互いに憎しみをぶつけ合い、激しい争いを繰り広げる。倒れた弟に、全性の男が手を貸し、兄を倒して契約を結び、龍虎山で異人を探し出すよう仕向ける。
夏禾は男を止めようとするが、聞き入れられない。目の前の惨状に、全性の男は夏禾に誕生日を祝うが、彼女は喜べない。夏禾は、かつて張霊玉が自分の誕生日を祝ってくれた幸せな日々を思い出す。目を覚ました霊玉は、夏禾の姿がないことに気づくが、彼女への祝福の言葉を忘れなかった。
第6話 感想
第6話は、馮宝宝の驚異的な治癒能力と、それを隠すための演技が明らかになり、物語に新たな深みを与えました。張楚嵐の焦りと自責の念、そして彼女の無事を心から願う姿は、二人の絆の強さを改めて感じさせます。一見冷淡に見える寶寶も、楚嵐の成長を願って訓練を促すなど、不器用ながらも彼を大切に思っていることが伝わってきました。
一方で、王也が再び血まみれの楚嵐の幻覚を見るシーンは、今後の展開への不安を掻き立てます。龍虎山での大会が近づくにつれ、様々な思惑が交錯し始め、不穏な空気が漂い始めています。張霊玉と陸瑾の孫娘のやり取りも、今後の波乱を予感させます。
夏禾の誕生日パーティーでの出来事は、見ていて辛いものがありました。胡兄弟の確執と、全性による策略。夏禾の幸せを願う気持ちとは裏腹に、事態は悪化の一途を辿ります。過去に張霊玉と過ごした幸せな日々を回想するシーンは、彼女の孤独と悲しみを際立たせていました。
つづく