あらすじ
第9話は、張楚嵐をはじめとする登場人物たちの試合での活躍を描いています。張楚嵐は思いがけず優勝を手にしますが、観客からは八百長を疑われ、挑戦を受けることになります。突然の決闘要求にも動じず、実力を見せつけて相手を打ち負かし、自らの能力を改めて証明し、相手の尊敬も勝ち取りました。
一方、蔵龍と張霊玉の激闘も見逃せません。蔵龍は粘り強く抵抗しますが、最後は実力差を見せつけられ、張霊玉に敗北を喫します。
また、胡傑は空腹を満たすための食料探しでちょっとした騒動を巻き起こし、同時にチーム内でのある秘密の探求が示唆されます。
馮宝宝は試合で圧倒的な強さを発揮し、対戦相手を難なく退けます。
しかし、物語はここから大きく動き出します。張楚嵐が受け取った一つのメッセージ。それは、祖父を殺害した真犯人が馮宝宝であるという衝撃的な事実でした。
ネタバレ
風莎燕の弟は、観戦席で張楚嵐の人気の高さに驚いていたが、姉はそうは思っていなかった。試合中、馮宝宝は隣で居眠りし、張楚嵐の勝利を確信していた。
いざ張楚嵐が登場すると、観客からは罵声が浴びせられた。しかし、彼は動じることなく堂々とリング中央へ進んだ。対戦相手が来場せず、不戦勝となった張楚嵐に、観客は「八百長だ!」と叫んだ。
観客の一人が我慢できずリングに飛び降り、張楚嵐に決闘を挑んだ。張楚嵐は慌てて逃げようとしたが、男は怯むことなく「男同士の真剣勝負だ」と迫った。
張楚嵐は、夜に馮宝宝と対戦相手を土に埋めたことを思い出した。勝ったら相手を埋めるという賭けをしていたのだ。激しい攻防の末、張楚嵐は相手を倒した。弱点を突かれ、男は潔く負けを認め、張楚嵐のベスト16進出を祝福した。さらに攻撃を仕掛けてくる男を尻目に、張楚嵐は颯爽と立ち去った。その様子を見て、風莎燕の父親は張楚嵐に興味を持ち、息子に彼と親しくするよう命じた。
蔵龍と張霊玉の試合が始まった。張霊玉の強力な一撃で倒れた蔵龍だったが、陸玲瓏のために立ち上がり、再び戦いを挑んだ。しかし、張霊玉は容赦なく陰五雷を放ち、蔵龍を倒して勝利した。去り際に、張霊玉は張楚嵐に視線を向けた。
夜、空腹に耐えかねた胡傑は、風莎燕を狙うが、見失ってしまう。苛立った胡傑は、周りの人間に当たり散らした。胡傑の行動を知った夏禾は、秘密裏に行動していたことを咎めた。その時、張錫林の記憶の断片を探り、彼の死の真相を突き止めようという提案が出た。彼らは、最初からある勘違いをしていたことに気づき、龍虎山へ向かうことにした。
馮宝宝は観戦席で張楚嵐の姿が見えず、呂良たちに連れ去られたことを知る。彼らは張楚嵐の持つ何かを狙っていた。間もなく、馮宝宝と徐翔が駆けつけ、張楚嵐を救出した。次の試合では、偽物の胡勝が暴れ出すが、王也がすぐに現れ、彼を製圧した。馮宝宝の試合が始まり、彼女は対戦相手を圧倒し、勝利を収めた。その時、張楚嵐は謎のメッセージを受け取り、祖父の記憶から、祖父を殺したのが馮宝宝だと知り、衝撃を受ける。
第9話の感想
第9話は、波乱の展開に次ぐ波乱の展開で、息つく暇もないほどでした。張楚嵐の不戦勝、観客からの罵声、そして突然の決闘騒ぎと、コミカルなシーンでありながらも、どこか不穏な空気が漂っていました。特に印象的だったのは、張楚嵐の飄々とした態度です。どんな状況でも動じない彼の姿は、ある種のカリスマ性を感じさせます。一方で、馮宝宝のマイペースぶりも健在で、緊迫した状況でも彼女の存在が物語に癒しを与えてくれます。
蔵龍と張霊玉の真剣勝負は、手に汗握る展開でした。陸玲瓏への想いを胸に戦う蔵龍の姿は、悲壮感すら漂っていましたが、張霊玉の圧倒的な強さの前に敗北を喫します。この二人の対比も、物語に深みを与えていると言えるでしょう。
そして、物語の核心へと迫る重要なシーンも描かれました。胡傑の空腹から始まる一連の出来事は、張錫林の死の真相へと繋がっていきます。夏禾たちの会話から、何か大きな秘密が隠されていることが示唆され、今後の展開への期待が高まります。
つづく