あらすじ
第6話では、江喜(こうき)が方(ほう)社長との契約を逃し、不満を募らせている様子が描かれています。米雪(べいせつ)が先に契約を取り付け昇進したことで、江喜は閑職に追いやられてしまいます。この仕打ちに納得がいかない江喜は衛明(えいめい)に詰め寄りますが、昇進という形で懐柔を試みる衛明の対応にも満足できず、怒りを抑えきれません。
一方、林双(りんそう)は配車サービスの運転手として働く中で、家族の緊急事態に直面します。窮地に陥った林双を救ったのは、他でもない江喜でした。そんな中、江喜は弟の江海(こうかい)が本来自分に渡すべき水道光熱費や家賃を母親に送金していたことに気づき、激しい憤りを覚えます。
ネタバレ
江喜は方社長に接待で付きっきり、とうとう吐くまで飲ませ、契約の約束を取り付けた。翌日、意気揚々と会社へ行き、同僚にコーヒーを奢る江喜だったが、契約は既に米雪が済ませていた。怒り心頭の江喜は衛明に詰め寄るが、昇進を望む米雪の退職をちらつかされた衛明は、彼女の業绩のために契約を譲ったのだった。重要な取引先である米雪を失いたくない衛明、そして彼自身も馮凱と副社長の座を争っている最中だったのだ。事情を説明され、昇進を約束された江喜だが、納得いかない。衛明は謝罪の食事に誘うも、江喜は断る。一方、林双は再び江喜に協力を持ちかけるが、拒否される。林双は江喜に「自分の二の舞になるな」と忠告する。
衛明はシャツにコーヒーをこぼし、講演会を控えて林双に新しいシャツを持ってきてくれるよう頼む。会場に向かった林双は、偶然にも顧許の成功談を耳にする。大学時代、常に林双に次席を譲っていた顧許を思い出す。そして、講演会に来た顧許と再会した林双は、専業主婦をしている現状を残念がられる。
家賃を1000元値上げすると言われ、渋々承諾する江喜。林双は配車サービスの運転手として働き始め、偶然にも顧許を乗せる。後部座席に散らばる林双の勉強資料を見て、顧許は時代遅れだと指摘し、林双は仮論する。
米雪は部長に昇進し、江喜は窓際部署である戦略イノベーション部に異動させられる。納得のいかない江喜は衛明に説明を求めるが、無視される。配車サービス中の林双は、娘の小苹果が学校で嘔吐したと連絡を受ける。急いで学校に向かおうとした矢先、目の前でバイクに乗ったおじいさんが転倒する。おじいさんは1万元の賠償を要求し、周囲の人々に責められる林双。そこに江喜が現れ、事態を収拾する。
江喜はおじいさんが碰瓷ではないかと疑い、病院での検査を提案すると、おじいさんは逃げていく。林双は江喜に感謝する。一方、江喜は弟の江海が家賃と光熱費を母親に送金したことを知り、激怒する。
江喜は衛明を呼び出し、かねてから希望していた商品開発部への異動を訴える。衛明は事務的な態度で接するが、江喜が衛明に従うと約束すると、ようやく納得して去っていく。林双を超えることを決意した江喜は、料理を習い、ジムでも林双に張り合うようになる。
第6話 感想
第6話は、江喜と林双、二人の女性の対照的な人生がより鮮明に描かれたエピソードでした。仕事で成功を掴もうと努力する江喜は、理不尽な目に遭いながらも、それでもなお野心を燃やし続けています。一方、林双は専業主婦から社会復帰を目指し、配車サービスの運転手として働き始めますが、様々な困難に直面します。
江喜は方社長との接待で苦労して契約を取り付けますが、その功績を米雪に横取りされ、部署異動も言い渡されます。納得のいかない江喜は衛明に詰め寄りますが、彼の保身のために聞き入れてもらえず、悔しさを募らせます。それでも、彼女は諦めずに、商品開発部への異動を目標に、衛明に従うことを受け入れます。このエピソードでは、江喜のしたたかさと同時に、目標達成のためには手段を選ばない、ある種の冷酷さも垣間見えました。
対照的に、林双は社会復帰への道のりは険しく、配車サービスの運転中にトラブルに巻き込まれてしまいます。しかし、江喜に助けられ、思わぬ形で二人の間に繋がりが見られました。林双はまだ明確な目標を見つけられていないように見えますが、子供のために、そして自分自身のために、一歩ずつ前進しようとする彼女の姿には共感できます。
顧許の登場は、林双の過去を掘り下げ、彼女の才能と可能性を改めて示唆する重要な役割を果たしました。大学時代、常に林双に及ばなかった顧許が、今では成功を収めているという事実は、林双にとって大きな刺激になったはずです。
つづく