顧盛寒は徐引を先に帰そうとするが、徐引は留まる。その時、何者かが徐引を襲撃。顧盛寒は身を挺して徐引を守り、手に傷を負う。徐引は急いで彼の傷の手当てをする。翌日、部下は顧盛寒の怪我を心配するが、顧盛寒は徐引が自分の怪我をこんなに心配してくれるのを初めて見たことに驚く。そして、徐引を狙う者がいることに気づき、彼女の今後の行動を見守ることにする。
徐引は心の中で葛藤していた。顧盛寒は自分の父の仇であるにも関わらず、彼の怪我を見て心配する自分に戸惑っていた。そんな時、顧盛寒が徐引に薬の交換を頼みに来る。以前、徐引は顧盛寒の体内の蠱毒(こどく)を解毒すると約束していたのだ。
徐引が顧盛寒の薬を交換する際、顧盛寒は徐引に危害を加える者がいれば、自分が必ず守ると告げる。徐引は彼の唯一の妻なのだと。この言葉に徐引は心を温められるが、理性では顧盛寒に心を許してはならないと自分に言い聞かせる。
その後、徐引は顧盛明を訪ねる。今、彼女を助けることができるのは彼しかいない。顧盛明は、徐引が望むならいつでも一緒に逃げようと申し出る。徐引は顧盛明に別の頼みごとをする。実は顧盛明も徐家の滅門事件を調べていた。当時、徐家の人々を埋葬したのは顧盛寒ただ一人だった。これまでの交流の中で、顧盛明は胥清清(しょせいせい)が徐引であることに気づいていた。そして今日、徐引が自分の父親のことを調べてほしいと頼んできたことで、確信を深める。さらに、徐引の体にある虎符の印を見て、兄の顧盛寒が徐引を守ろうとしている理由を理解する。しかし、徐引は顧盛寒を、かつて自分を助けてくれた別人だと勘違いしていることを知らない。
顧盛明は顧盛寒と碁を打つ。顧盛明はわざと、二人で碁を打った昔の話を持ち出し、体が弱く、幼い頃から様々な製限を受けてきた自分と、全ての良いものを与えられてきた顧盛寒を比べ、不公平だと語る。そして、今日の碁は顧盛寒が負けると断言するが、顧盛寒はどちらが勝つかわからないと返す。
徐引は顧盛寒の部屋でこっそり令牌を盗もうとするが、誤って仕掛けを作動させてしまう。部屋の外にいた顧盛寒はそれを見て、徐引が鍵を取ったことを知る。
第11話の感想
第11話は、徐引の葛藤と顧盛明の暗躍が中心となり、物語が大きく動き出した印象的な回でした。徐引は顧盛寒の優しさに触れ、心が揺れ動く一方で、復讐心との間で苦悩する姿が切なく描かれていました。父の仇である顧盛寒を憎みながらも、彼の温情に戸惑う様子は、彼女の複雑な心情を如実に表しています。特に、顧盛寒が徐引を「唯一の妻」と呼ぶシーンは、視聴者の心を掴んだのではないでしょうか。徐引が今後どのような決断を下すのか、非常に気になるところです。
つづく