顧盛寒(グ・シェンハン)は気を失った徐引(シュー・イン)を抱えて現れ、皆を驚かせた。なんと、彼の足は全く不自由ではなかったのだ。顧盛明(グ・シェンミン)は偽善的に心配する素振りを見せるも、顧盛寒は取り合わず、徐引に何かあれば百倍返しだと警告する。
付きっきりで徐引を看病する顧盛寒。思わず彼女の顔に触れようとしたその時、徐引は目を覚ます。顧盛寒は再び冷たい態度に戻る。なぜ危険を冒してまで自分を助けたのかと問う徐引に、顧盛寒はただ「お前は俺の妻だ」と冷たく返す。実はこの火事は顧盛明の仕業で、英雄救美を演じて徐引の好意を得ようとしたのだった。徐引は「顧盛寒にとって、皆何かしらの目的があるのね」と呟く。薬を飲ませようとしていた顧盛寒の手は止まり、薬を置いて怒って出て行ってしまった。
徐引の父、胥父(シュー・フ)は顧盛寒が徐引を助けたことを知り、しかも足が不自由でないことが露呈したため、もはや顧盛寒を置いておくことはできないと考える。胥父は徐引と顧盛寒を夕食に招くが、顧盛寒の部下は「家族の食事だ」と追い返されてしまう。
足の偽装はもう必要ない顧盛寒は、車椅子を使わずに現れる。胥父は上辺だけの親切な言葉で顧盛寒を持ち上げつつ、虎符のありかを聞き出そうとする。徐引は胥父に首を絞められ、令牌を渡せば顧盛寒を始末できると脅される。徐引は一瞬迷うものの、令牌を渡すことはなかった。
その後、胥父は徐引に薬を渡し、顧盛寒の食事に混ぜるよう指示する。しかし、顧盛寒は徐引が令牌を渡さなかったことを見越していた。彼の賭けは勝ちだったのだ。徐引は父の死にも疑問を抱いており、今は顧盛寒を害したくないと考えている。顧盛寒もまた、今日の出来事で徐引への想いをさらに強くし、彼女に花束を贈るが、徐引は受け取らなかった。
第13話の感想
第13話は、顧盛寒の真の姿が徐引に、そして視聴者にも明らかになる重要な回でした。これまで車椅子に乗っていた彼が、実は健常者であったという衝撃の事実は、彼の冷酷な仮面の下に隠された複雑な心情をさらに際立たせます。徐引を救出するシーンは、まさにヒーローそのもの。火事の中、ためらいもなく飛び込む姿は、彼の徐引への想いの深さを物語っています。しかし、その直後、いつもの冷たい態度に戻る顧盛寒。この二面性は、彼が抱える秘密や葛藤を暗示し、今後の展開への期待を高めます。
一方、徐引は顧盛寒の優しさに触れながらも、彼の真意を疑い、素直に受け入れることができません。父親である胥父からの圧力、そして顧盛寒への不信感の間で揺れ動く彼女の心情は、見ているこちらも胸が締め付けられます。特に、胥父から顧盛寒を害する薬を渡されるシーンは、彼女の苦悩が痛いほど伝わってきました。それでも、彼女は最終的に顧盛寒を信じ、薬を使うことはありませんでした。この決断は、徐引の中で顧盛寒への信頼が芽生え始めたことを示唆しているのかもしれません。
つづく