徐引は顧盛寒への復讐を決行するため、短刀を隠し持ち、彼を花灯祭に誘った。大きな木の下で、二人は将来を誓うかのように札を木にかけた。顧盛寒は徐引の手を取り、共に白髪になるまで一緒にいようと告げた。
しかし、徐引は手を引き、目の前の幸せが偽りであることを自分に言い聞かせた。花灯を飛ばしながら、父の仇を討つことを誓い、顧盛寒に近づいた。そして、「私の願いは、あなたを殺すこと」と呟き、短刀を彼の胸に突き刺した。「私は胥清清ではない」と告げる徐引。顧盛寒は彼女の顔を優しく撫で、「君の願いを葉えてあげよう」と言い、自ら短刀を深く突き刺した。
部下に運ばれていく顧盛寒。徐引の心には、思ったほどの喜びはなかった。顧盛寒は治療を拒否し、昏睡状態が続いた。徐引は、彼の死を確認しなければ安心できないと思い、彼の部屋へ向かった。
そこで、部下から顧盛寒を助けてほしいと懇願される。驚く徐引に、部下は、自分が胥清清ではないことを見抜いていたのは顧盛寒自身だと明かした。顧盛寒は徐引と胥清清を見る目が全く違っていたのだ。つまり、最初から徐引の正体を見抜き、自ら刺されることを選んだのだった。
徐引は昏睡する顧盛寒のベッドサイドに行き、薬を飲ませようとした。その時、顧盛寒が目を覚まし、徐引の手を掴み、薬を飲むのを止めようとした。しかし、徐引は「動かないで」と告げ、顧盛寒は素直に従った。薬を飲ませることができないと悟った徐引は、自ら薬を口に含み、顧盛寒に口移しで与えた。徐引の心は、復讐心と、芽生え始めた別の感情の間で揺れ動いていた。
第18話の感想
第18話は、徐引の復讐心と、顧盛寒の深い愛が交錯する、非常にドラマチックな展開でした。徐引はついに復讐を実行しますが、その表情にはどこか迷いが感じられます。父の仇を討つという強い意誌を持ちながらも、顧盛寒の優しさに触れ、心が揺れ動いている様子が見て取れます。
特に印象的なのは、花灯祭のシーンです。将来を誓うかのような甘い雰囲気の中、徐引が秘めた決意を胸に短刀を握りしめる姿は、見ている側も息を呑むほどの緊張感がありました。そして、顧盛寒が自分の正体を知りながらも、徐引を受け入れるシーンは、彼の深い愛を感じさせ、胸を締め付けられました。
顧盛寒は、徐引が本当の幸せを掴むことを願い、自ら死を選ぼうとします。しかし、徐引はそんな彼を放っておけず、薬を飲ませようとします。口移しで薬を与えるシーンは、二人の複雑な感情が凝縮されており、非常に美しいシーンでした。復讐劇でありながら、愛の物語でもあるという、このドラマの魅力が最大限に発揮された回だったと言えるでしょう。今後の展開がますます気になります。
つづく