顧盛寒は、徐引が顧盛明と共に現れるのを見た。胥の父は彼女を胥影影と呼んでいたが、顧盛寒は徐引が誰であろうと、どんな名前であろうと、彼女だとすぐに分かった。徐引は顧盛明をずっと好きだったと言い、当然顧盛寒は信じなかった。彼は徐引の手を掴んだが、彼女は振り払った。
顧盛寒は徐引に本当に顧盛明と結婚するのかと尋ね、徐引はただ「結婚するしかない」と答えた。顧盛寒は怒って立ち去った。実は徐引は、顧盛明といることで顧盛寒の解毒薬を見つけ、最終的には父の復讐を果たそうとしていた。顧盛寒は徐引を連れ戻したかった。彼女が顧盛明と一緒にいれば、命が危ないからだ。
夜陰に紛れて、徐引は胥の父の部屋に入り、隠し部屋を発見した。中には本当に解毒薬があった。しかし、その時、胥の父が現れた。徐引はとっさに解毒薬を飲んでしまった。
翌日、顧盛明と徐引の結婚式で、顧盛寒はいてもたってもいられず、式を襲撃した。しかし、顧盛明が腕を組んでいたベールを被った女性は徐引ではなく、刺客だった。幸いにも顧盛寒は素早く仮応し、避けられた。そうでなければ、確実に命を落としていただろう。
その時、胥の父が徐引を人質に現れ、徐引が自分の部屋に顧盛寒の解毒薬を探しに来たことを知っていると告げた。徐引の正体もバレてしまった。顧盛寒はさらに動揺した。徐引は顧盛寒にこれ以上自分のために犠牲になってほしくないため、わざと彼との間に父の仇があると嘘をついた。
胥の父は顧盛寒に片足を切り落とすよう要求した。徐引は慌てて拒否したが、顧盛寒は彼女を守るため、喜んで片足を失おうとした。徐引はこれ以上見ていられず、隙を見て胥の父の首に銀針を刺したが、気づかれてしまった。顧盛寒はすかさず胥の父と戦い始め、互いの剣が相手に突き刺さった。胥の父が剣をさらに深く突き刺そうとした瞬間、徐引は剣を抜いて胥の父の背後から刺した。胥の父は負傷した。顧盛寒も重傷を負った。胥の父が再び顧盛寒を殺そうとしたその時、突然聖旨が届いた。胥の父は謀仮の罪で即刻処刑を命じられた。胥の父は事態を把握する間もなく、その場に倒れ息絶えた。
第21話の感想
第21話は、息詰まる展開の連続で、まさに手に汗握る回でした。徐引の覚悟、顧盛寒の深い愛情、そして胥父の狂気が激しくぶつかり合い、物語はクライマックスへと突き進みます。
徐引は、愛する顧盛寒を守るため、そして父の復讐を果たすため、危険な賭けに出ます。顧盛明との結婚という偽装工作は、彼女にとってどれほどの苦痛だったでしょうか。顧盛寒への想いを押し殺し、冷たく突き放す姿は見ていて胸が締め付けられました。
つづく