顧盛寒は徐引をベッドに運び、休ませた。まさか徐引が自分の毒を解いてくれるとは予想外だった。部下が徐引から血を抜いて顧盛寒の解毒をすることを提案したが、顧盛寒はそれを拒否した。魏月希はわざと徐引に近づいた。実は昨日、魏月希は「胥清清」と名乗る人物が本人ではないことに気づいていた。数日前、郊外で助けた医官にそっくりで、二人とも手の同じ場所に傷跡があったのだ。
徐引はそれを思い出し、急いで手首の傷を再び抉って、魏月希に気づかれないようにした。しかし、徐引の一連の不自然な行動は、すでに魏月希の疑念を招いていた。魏月希は「胥清清」が怪我をしているのを見て、彼女を試す絶好の機会だと考えた。そして、口実をつけて徐引に薬を塗ろうとした。徐引はもともと医術を学んでいたため、薬の異変に気づいたが、「胥清清」を装っている徐引は医術を知らないため、抵抗することもできず、痛みに耐えるしかなかった。
顧盛寒は胥清清のことを考えると、昔好きだった薬草摘みの女性を思い出した。顧盛寒がやってきたのは、自分の考えを確かめたかったからだ。怪我をした徐引を見て、顧盛寒は自ら薬を塗ってあげた。徐引は突然、昔好きだった覆面の男性のことを思い出した。それが顧盛寒だとは知らずに。
顧盛寒は徐引を抱き寄せた。徐引は少し戸惑った。顧盛寒は実は徐引の耳を見たかったのだ。嘘をつく時、徐引の耳が動くからだ。顧盛寒は目の前の女性が胥清清ではなく、かつて自分が好きだった女性だと確信した。
老夫人が人を遣わして、徐引を大殿にお茶を献上するように呼んだ。徐引は当然そこへ向かった。徐引が自分の好きな女性だと知った顧盛寒も、徐引に付き添って一緒に行った。顧盛寒は皆の前で、彼女を娶ることができて光栄だとさえ言った。しかし、魏月希が胥清清の乳母を連れてくるとは思わなかった。乳母は皆の前で、目の前の女性は胥清清ではないと断言した。
第3話の感想
第3話では、徐引の正体に迫る展開がスリリングで、息を呑むように見入ってしまいました。魏月希の鋭い観察眼によって、徐引の偽装が徐々に崩れ始める様子は、手に汗握る緊張感がありました。特に、徐引が咄嗟に傷を作り直すシーンは、彼女の機転と覚悟が表れていて印象的でした。
顧盛寒と徐引の関係性も大きく進展しました。毒を解いてもらったことで、顧盛寒は徐引への興味をさらに深め、過去の採薬女子との繋がりを確信していく過程は、見ているこちらもドキドキさせられました。徐引の耳が動く癖に気付くなど、顧盛寒の鋭さも光っていました。二人の間に流れる微妙な空気、そして徐引が顧盛寒に抱きしめられるシーンは、今後のロマンス展開への期待を高めます。
しかし、物語は急展開を迎えます。老夫人の計らいで徐引が大殿で敬茶をすることになりますが、そこに魏月希が胥清清の乳母を連れて現れ、徐引の正体が暴かれそうになる場面は、まさに衝撃的でした。顧盛寒が公然と徐引への愛を宣言する直後だっただけに、この展開は視聴者を驚かせたことでしょう。
つづく