第16話

李牧陽リー・ムヤンは、花霓ホア・ニが失踪した原因が青見チン・ジェンによる誘拐であったことを突き止めます。李牧陽リー・ムヤン容玉ロン・ユー百花殺ひゃっかさつの三人は協力し、知恵と技術を駆使して孔雀くじゃく神の幻影を作り出します。生贄の儀式当日、彼らは神の言葉を装い、儀式の中止を宣言。幻影に驚いた孔雀くじゃく教の信者たちは祭具を手放し、孔雀くじゃく城の危機は一時的に回避されます。

この一件で、花霓ホア・ニ孔雀くじゃく教の真実を知り、孔雀くじゃく城の人々のために三つの新政策を提案。城主である容易ロン・イーの支持を得て、実行に移されます。

第17話

新政策の実施後、花霓ホア・ニ孔雀くじゃく城で高い評価と尊敬を集めます。しかし、阮九術ラン・ジウシューは、花霓ホア・ニの名声を妬み、その力を試すため、禾歓ホー・ホワンを密かに花霓ホア・ニ李牧陽リー・ムヤンたちに同行させ、黎沙鎮の幹ばつ対策に当たらせます。

黎沙鎮の幹ばつは深刻で、人々は水不足に苦しんでいました。貴重な地下水源を探し、孔雀くじゃく教の目を避けるため、花霓ホア・ニ李牧陽リー・ムヤンは二人だけで地下調査を決意。暗い夜、二人は星空を見上げ、未来への希望と互いへの信頼を深めます。

第18話

以前の調査で見つけた地下水の場所で、花霓ホア・ニ李牧陽リー・ムヤンたちは青見チン・ジェンの協力を得て井戸掘りを開始します。青見チン・ジェンは積極的に作業に参加しますが、花霓ホア・ニに頻繁に言い寄るため、李牧陽リー・ムヤンは不満を募らせます。

ある日、黎沙鎮の梨の木の下で、李牧陽リー・ムヤンはついに青見チン・ジェンに警告します。「青見チン・ジェン花霓ホア・ニへの態度は見ているぞ。彼女は俺の女だ。もし手を出したら、ただではおかない。」青見チン・ジェン李牧陽リー・ムヤンの迫力に圧倒され、言葉を失います。

しかし、井戸掘りは順調には進みません。ある程度の深さまで掘り進むと、硬い岩盤にぶつかってしまいます。この難題に対し、花霓ホア・ニは火薬を使って岩を爆破することを思いつきます。慎重に火薬の量を計算し、爆破に成功。井戸掘りの障害を取り除きます。

ついに、人々の協力により、黎沙鎮の幹ばつは解決されました。

第19話

阮九術ラン・ジウシューは、黎沙鎮での花霓ホア・ニの活躍を妬み、部下の禾歓ホー・ホワン花霓ホア・ニを陥れるよう命じます。一方、城主の容易ロン・イーは、李家との関係を強化するため、若城主の容玉ロン・ユー李牧陽リー・ムヤンの結婚を決定。杜莫謙ドゥー・モチエンに婚礼衣装の製作を依頼します。

李牧陽リー・ムヤンは、黎沙鎮での花霓ホア・ニの影響力を考慮し、彼女の安全を守るため、青見チン・ジェンを巧みに遠ざけます。しかし、夜になると花霓ホア・ニが失踪。捜索の末、人裏離れた場所で意識が朦朧としている花霓ホア・ニを発見します。何者かに薬を盛られたようです。

その時、禾歓ホー・ホワンが一団を引き連れて現れますが、計略が失敗したことを悟り、すぐに退散。李牧陽リー・ムヤンは激怒し、黒幕を突き止め、花霓ホア・ニの無念を晴らすことを誓います。

第20話

花霓ホア・ニは、昨晩の出来事から、李牧陽リー・ムヤンへの感情が複雑になります。彼の保護と優しさに感謝しつつも、自分の身分と過去が彼を傷つけるのではないかと恐れます。そのため、朝廷に戻って報告する際、花霓ホア・ニは沈黙を守り、距離を置こうとします。

しかし、朝廷の雰囲気は異常なほど重苦しいものでした。城主の容易ロン・イーが亡くなっていたのです。容玉ロン・ユーはこの事実に打ちひしがれ、泣き崩れます。杜莫謙ドゥー・モチエンは傍に立ち、何か言いたげですが、言葉にできません。

花霓ホア・ニ李牧陽リー・ムヤン阿強アー・チアンの三人は、夜に霊堂に忍び込み、手がかりを探すことにします。霊堂に供えられた花の種類を調べると、黎沙鎮では見られない花があることに気づきます。三人は、これらの花の出所と、その裏に隠された真実を調査することを決意します。

第16-20話の感想

『ふしぎの国の聖使』第16-20話は、花霓ホア・ニの成長と周囲の人々との関係性が深まるエピソードでした。孔雀くじゃく教の真実を知り、新政策を打ち出す花霓ホア・ニの姿は、頼もしく、多くの人々を惹きつけます。黎沙鎮での幹ばつ対策では、李牧陽リー・ムヤンとの絆が深まり、互いを信頼し合う様子が印象的でした。

しかし、花霓ホア・ニの活躍を快く思わない阮九術ラン・ジウシューの策略や、突然の城主の死など、不穏な展開も見られます。特に、李牧陽リー・ムヤン花霓ホア・ニを守ろうとする姿は、彼の愛情の深さを感じさせますが、同時に花霓ホア・ニの過去が今後の二人に影を落とすのではないかと心配になります。

霊堂での手がかり探しは、ミステリー要素もあり、物語に引き込まれます。今後の展開から目が離せません。

つづく