第36話
花霓が目覚めると、毒薬の影響は受けておらず、逆に青見が李牧陽の仮撃で負傷していた。この一件で青見と李牧陽の関係はさらに悪化。謎の男・陳默も李牧陽に不満を抱く。牢にいる阮九術は手紙を送り、新たな計画か真実を明かそうとしている様子。
一方、容玉は簫の音がなくなり、ますます荒れていた。皆で解決策を探るが、うまくいかない。しかし、杜莫謙が陰で動いたことで、状況は少しずつ良くなっていく。
第37話
李牧陽は殇録の真実を知り、衝撃を受ける。杜莫謙に探りを入れると、彼は既に毒に侵され、命を落としていた。杜莫謙は最期まで身分を隠し、一時的に目が見えなくなった容玉を献身的に世話していた。容玉が無意識に彼を頼りにしていたことに、李牧陽はやりきれなさを感じる。
そんな中、花霓は記憶喪失に陥ってしまう。
第38話
花霓の記憶を取り戻すため、李牧陽は彼女と昔の場所を巡り、思い出の場面を再現しようとする。しかし、花霓の記憶は曖昧なまま。
ある静かな夜、杜莫謙は静かに息を引き取った。目覚めた容玉は、杜莫謙が残した思い出の品々を見て悲嘆に暮れる。しかし、国と民のために、気丈に振る舞い、政務を続けなければならないと決意する。
花霓は杜莫謙の死に責任を感じていた。青見は火薬の件で新たな策略を巡らせ、李牧陽と花霓を陥れようとする。
第39話
上元節の日、青見は火薬を使って孔雀城で騒ぎを起こし、祭りの平穏を乱そうとする。この行動で、容玉は青見こそが母親を殺した真犯人だと気づく。李牧陽と花霓は容玉を守るため、彼女を気絶させて連れ去る。
青見は事態が収拾不可能と悟り、牢にいる阮九術に自分の正体を明かす。しかし、阮九術は教義に染まりきっており、聞く耳を持たない。青見が正体を明かす中、牢内で爆発が起き、阮九術は命を落とす。
『ふしぎの国の聖使』第36-39話 感想
怒涛の展開に目が離せませんでした。杜莫謙の献身と最期は涙なしには見られず、彼の深い愛情に胸を打たれました。容玉が真実を知り、悲しみの中で立ち上がる姿も印象的です。李牧陽と花霓の関係も、記憶喪失という試練を通して、より深まっていく様子が丁寧に描かれています。青見の暴走と阮九術の死は、物語に大きな転換点をもたらしました。次々と明らかになる真実、交錯する人間関係、そして深まる謎。今後の展開から目が離せません。特に、記憶を取り戻した花霓と李牧陽が、どのように青見に立ち向かうのか、非常に気になります。
つづく